こーべいさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

こーべい

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旅のおわり世界のはじまり(2019年製作の映画)

4.3

この映画を良いと感じるかつまらないと感じるかで好みを知る分岐の一つになりそう。
歌手になりたいがTVレポーター(世界ふしぎ発見的な)に甘んじている前田敦子の自分探しというシンプルな物語なのだが、彼女の
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スカーフェイス(1983年製作の映画)

4.2

なかなかすごいものを観た。幼少期の満たされない何かを、成り上がりと金の力で満たそうとした末路。手に入れれば入れるほど枯渇する欲望。人間は健康や愛情、仕事や教養といった人格を構成する基本的な要素がバラン>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

3.4

疲れていたのかまったく心に響かなかった。「ブルックリン」を演じたシアーシャローナンが魅力的すぎてグレタガーウィグが彼女を起用してもなんかピントがずれている気がする病になってしまっている。「レディバード>>続きを読む

ヒトラーの忘れもの(2015年製作の映画)

4.2

組織における立場が人格を作る。その組織の存在が揺れ動く時、人格もまた揺れ動く。生来の人間性を貫こうとした者は組織によって潰されるか、その前に歪んだ組織が自滅する。人格をねじ曲げるような組織は永くは続か>>続きを読む

私が、生きる肌(2011年製作の映画)

3.5

韓国映画が好きとか、インド映画が苦手、とか言う人は多いけどもうちょいマイナーな分類があるとすれば、私はオランダ映画は当たりに遭遇することが多く、逆にスペイン映画は肩透かしを喰らうことが多い。
これはそ
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ビバリーヒルズ・コップ(1984年製作の映画)

4.2

めっっちゃ単純な話なのに引き込まれるほどおもしろかった。フォーリーのコミカルだけど腕のいい刑事のキャラが光ってるし、ビバリーヒルズ警察のコンビも最高に良い。ビリーは男前。昔阪神にいたオマリー選手を思い>>続きを読む

グロリア(1980年製作の映画)

4.4

レオンの元ネタと言われるのも納得。
芯の通った生き方をしている人は悪態つこうが裏の世界を生きようがなぜこんなにかっこいいのだろう。生きてくにはタフであることが重要なんだと気付かされる映画。いや、ほんと
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ノーカントリー(2007年製作の映画)

3.2

まだ見てない人へ。この写真の真ん中のおっさん怖すぎるから!まじで!
その記憶しかない映画。

ディア・ハンター(1978年製作の映画)

3.4

前半の若者達の日常シーンが長すぎてウトウトしてしまった。もう一回観たとしてもまたウトウトすると思う。
『地獄の黙示路』的なものを期待しすぎた。

バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

3.7

それなりに印パ関係をわかってないと理解できない部分もあると思う。
好きな人は好きだと思うが、私には向いていなかった。インドの映画は喜怒哀楽がわかりやす過ぎる。

運動靴と赤い金魚(1997年製作の映画)

4.3

イラン映画だけどひと昔前の松竹映画を観ているような、家族的な視点を感じる映画。それでいて子供に甘い訳でなく、社会の不条理を味わうことができる。

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)

4.4

私は何か偉業を成し遂げたこともなく、ただの一般人なのでこんなこと言うのもおこがましいのだが、シンドラーの天邪鬼な性格、どっちつかずでどっちにもつきたくないところが自分にそっくりで謎の親近感を覚えた。>>続きを読む

ヒート(1995年製作の映画)

4.3

強盗犯とそれを徹底的に追いかける警察の話。対立関係にあるけど、二人がプライベートで抱えている問題はどこか共通している。
映画は男性目線で見ることが多かったけど、はじめて女性目線で見てしまった映画。こん
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罪の声(2020年製作の映画)

4.3

原作の世界観の再現が素晴らしい。
イメージ通りどころか記憶に鮮やかな色をつけるように作り込んであった。
例えば録音されたテープの声の作りが甘いとそれだけで興ざめしそうだけど、テープ特有のざらざらとした
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スパイの妻(2020年製作の映画)

4.2

人類の正義を信じた優作、夫婦の愛を信じた聡子、国家を信じた泰治。それぞれ違うものを信じているが、みんな犠牲を覚悟で信念を貫こうとする。
上流階級のお飾りのような婦人だった聡子が、優作の行動を不信に思う
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レスラー(2008年製作の映画)

4.1

好き放題に生きてきた男が歳をとった時にどんな事が待ってるのかのリアルを突きつけられる映画だった。
この映画ではプロレスラーという特殊な職業が主人公だけど、私たちのように平凡な人間でも、誰しも経験するこ
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真実の行方(1996年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

法廷サイコサスペンスの傑作。どんでん返しという言葉はそれ自体を目的にしている感じがしてあまり好きではないが、それでも期待してしまうサスペンス好きの人にはおすすめの映画。よくできた話と感心してしまった。>>続きを読む

ロボコップ(1987年製作の映画)

3.9

ロボット映画なのに生々しい。
ポールヴァーフォーベンの映画は人間を動物的な男・女ととらえたものが多い。

ロボコップの造形や銃を手で回転させながら脚に収納するところはわかりやすくかっこいい。鉄鋼所廃炉
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ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

4.3

極めて女性目線に寄った文芸的な映画だと思う。
勝手に決められた夫だとしても、ニュージーランドで迎え入れた夫の行動はエイダに対して特別キツく当たるものではなかったはず。むしろ寛容な一面もある。
だけどそ
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ゴッドファーザー(1972年製作の映画)

4.5

マイケルがトイレに隠した銃でソロッツォとマクラスキー警部を殺害するシーンがベストシーン。
死ぬほど緊張するけどその時人生が変わる決定的瞬間の描写が生々しい。
(まるで交通事故に遭った時のように時間が止
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地獄の黙示録(1979年製作の映画)

4.5

「プラトーン」「フルメタルジャケット」と合わせて三大ベトナム戦争映画の一角。現代の視点で見ると、1960年代後半に末期的展開を迎えたベトナム戦争についての映画を1979年に製作しているということは、コ>>続きを読む

南極料理人(2009年製作の映画)

4.3

この映画嫌いな人はいないのではないかと思う程、楽しいしワクワクするし、ジーンとなれる映画。飯テロ映画でもある。
地球の果ての南極という設定だけで冒険心がかきたてられるし、一方でそれが閉ざされた基地での
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ちょっと今から仕事やめてくる(2017年製作の映画)

3.8

コブクロのテーマ曲と物語もマッチしていて、原作も好みのはず。だけどセットや衣装が妙に小ぎれい過ぎるところがもったいない。自殺寸前の割にスーツがパリッとし過ぎていたり髪の毛床屋帰りみたいにセットされてた>>続きを読む

鉄道員(ぽっぽや)(1999年製作の映画)

3.2

志村けんの熱演が見物。場末の居酒屋で酔いつぶれて地場の炭鉱夫にからまれて暴れるところが大好き。人生どうすればいいのか、行き場のない男のみすぼらしい気持ちが恐ろしい貫禄で伝わってくる。
高倉健と女学生の
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ラストレター(2020年製作の映画)

3.5

撮影はさすがの岩井監督なのだが、死んだ人に偽装して手紙を送るという展開に共感できず最後まで入り込めなかった。なにこの話。
福山雅治の眼鏡がかっこいいという記憶ばかり残った。トニーセイムという国産ブラン
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かもめ食堂(2005年製作の映画)

4.0

ヘルシンキで一人食堂を営むサチエの元に自然と集う仲間たちの、日常のちょっとした機微に心を温める物語。食事が美味しそうな映画として有名だけど、私的にプールで泳ぐシーンが印象的。心を無に、静かで涼しい気持>>続きを読む

劇場(2020年製作の映画)

4.4

ラブロマンスという括りだが、私はこの映画がとても怖かった。
セリフのいくつかが自分の事を言われているようで怖くて仕方がなかった。

都合の悪いことを振り払おうとあえて突飛な行動をとったり、無関心を装っ
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レオン 完全版(1994年製作の映画)

4.7

完全版は公開時にカットされた
1.マチルダが拳銃を構えて人を殺す訓練をするシーン
2.マチルダがシャンパンで祝杯をあげるシーン
3.マチルダがレオンに初体験を迫るシーン
の22分間のシーンを含んでいる
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シリアル・ママ(1994年製作の映画)

3.8

‪道徳に反する行動には徹底的に報復を与えるママのブラックコメディ。暴走する正義感。B級映画だけどテンポよくまとまってた。やりすぎる報復に周囲は次第にドン引きしていくが、急にヒロインに祭り上げられ人気者>>続きを読む

ポゼッション(1981年製作の映画)

3.7

‪過去最高に狂気に満ちていた。ポゼッション=悪魔が乗り移る。フランス・西独の合作で主演女優は美人だけどえげつないホラーだった。「女優魂」って褒め言葉で使う事が多いけど疑問に思ってしまうレベルのぶっ飛び>>続きを読む

セルピコ(1973年製作の映画)

3.8

西荻窪あたりに住んでそうなサブカルおしゃれさんが好きな映画に挙げてそうな映画。

正義感が強い。

私はそれくらいしか感じとることができなかった。

ウォール街(1987年製作の映画)

4.3

ウォール街を舞台とした本家・村上ファンド事件といった感じ。
生き馬の目を抜く金融の世界が好きな人にはおすすめ。

「ニクソンの頃が懐かしい」「Tokyoで買え」など当時を思わせる金融界隈のワードが飛び
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1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.4

ワンカットの長編映画。
次々に突拍子もない展開が連なっていく感覚、何かに似ているなと思ったら、寝てる時にみる夢だった。

スリリングな夢を見ている時の擬似体験ができる映画。

この世界の(さらにいくつもの)片隅に(2019年製作の映画)

4.3

リンさんのエピソードが追加された完全版。

オリジナル版ではひたすら優しい夫・周作さん(とその両親)の裏の顔が垣間見ることができる。

私はオリジナル版のほうが好き。

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.5

「グエムル」の時と同じく、ポン・ジュノのどす黒くて冷たい水の撮り方が好き。