金宮さんさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

名探偵コナン 業火の向日葵(2015年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

リラックス鑑賞にコナンは最適ですね。

・コナンとキッドが手を組むのはやっぱり胸熱。

・コナンって結構容疑者がすぐ1人に絞られがちだけど、怪しい人が散らばっててよかった。

・キャラの中で明らかに違
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

登場人物への感情移入のできなさや、ちょこちょこ挟まる大味ゆえ雑に見える演出の違和感を、終盤の種明かしと田中圭さん演じる森宮さんで全部ねじ伏せられた感じ。

そりゃブラジル行きを1人で決めるのは勝手だよ
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ミセス・ノイズィ(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

【『怪物』のネタバレにも、少し触れてます】


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序盤の二部構成によって、主観の危うさを描く。低予算なのにやってることはほとんど『怪物』と同じで、これは思わぬ発見。ロングランも納
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.5

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超ハイクオリティ会話劇のオムニバスムービー。4,5本しか観てないと思うけど、ジム・ジャームッシュの中ではいちばん好きでした。品質は担保するので、面白いところは自分で見つけてねって感じが最高です。

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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.0

20世紀フォックスファンファーレの音色がコインピックのブライアンメイぽい。いきなりわくわくします。

クラシック・ロックの偉大なバンドは数あれどクイーンはとにかく遊び心やポップさが魅力だと思ってます。
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先生、私の隣に座っていただけませんか?(2021年製作の映画)

3.5

作家性やメッセージは特に見当たらず、かといって売れ線のにおいもしない。意外にもレトリックを利用した純エンタメで、楽しみながら最後まで見れる不思議な作品でした。作風や雰囲気はまったく違うんですが、大分類>>続きを読む

「A」(1998年製作の映画)

3.5

フラットな描写への配慮はとてつもなく感じるが、やはりドキュメンタリーから恣意性を完全に排除するのは難しい。

今作最大のバリューは「オウム信者の人間味を顕在化する」ことなのは間違いなく。変な話、メディ
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レイディオ(2020年製作の映画)

3.0

深夜ラジオのハガキ職人どうしの、冴えない男子と難病の女子が共通の趣味を通じて距離を縮めていく。

お互いがハガキ職人であることは明かしておらず、読まれる投稿内容に「俺だよ」「私だよ」の薄らほのめかしが
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過去のない男(2002年製作の映画)

4.0

カウリスマキの敗者三部作の二作目。「浮き雲」に続けての鑑賞です。(フォローさせていただいている方からコメントでおすすめ頂戴しました。ありがとうございます!)

個人的に浮き雲は人間ドラマを装った、超ハ
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ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

3.0

色調や世界側がウェス・アンダーソンそのもの。たぶん伏せられて観てもわかったんだろうなあと思います。

ドロステ効果的に作中作の作中作の作中作みたいな感じで話が深掘りされていき、夢っぽいわけのわからなさ
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かしこい狗は、吠えずに笑う(2013年製作の映画)

4.5

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やっぱり私は「親友」というワードを口語で頻繁に使う人は苦手です。相手にも自分にも何かを押し付けてると思うから。その違和感を恐怖にまで広げた大傑作。

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制作費150万円の自主映画、
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浮き雲(1996年製作の映画)

4.0

初のカウリスマキ。家具とかの色調がとってもかわいくて目が楽しいです。でも多分、今作の特徴はそれじゃない。

行間なんか知らんがなといった感じで、全部の行動をしっかり描写する。例えば、職業斡旋会社に払う
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斬、(2018年製作の映画)

3.5

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有名どころでいうとるろうに剣心やファブルで描かれる「不殺」ではなく、達人なのに「斬れない、殺せない」都築。このキャラ造形が時代劇においては非常に珍しいのだが、よくよく考えればそういう人がいるのも当たり>>続きを読む

At the terrace テラスにて(2016年製作の映画)

4.0

「100%富裕層向け映画」を謳っており、俗物セレブあるあるでも楽しめるのかしら?いっひっひ。と悪い顔しながら再生したのだが、金持ち要素は少なめというかほとんどなかった。

むしろ割と普遍的な細かすぎて
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.5

作家性とはなんぞや?というクラシカルなテーマを用いて、ポリコレビジネスという最新型の皮肉対象まで深掘りする。

売れ線や賞狙いなどではなく、本当にクリエイトしたいものを表現しているのか?はまあ手垢がつ
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(2017年製作の映画)

3.0

関係性を明示しないので、どうぞみなさんの思い出を投影してください!といったつくり。流石の主演2人がそれを可能にしてくれてますね。

中村ゆりさんの色っぽさが前面に押し出されており、どちらかというとアラ
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グッドフェローズ(1990年製作の映画)

4.5

キービジュアルのイメージから重厚なマフィア映画なのかと勘違いして、鑑賞に二の足を踏んでいたが誤解だった。いい意味で軽妙なクライムエンターテイメント。大好きなウルフオブウォールストリートはここからはじま>>続きを読む

宮本から君へ(2019年製作の映画)

3.0

過剰に次ぐ過剰。新井英樹さんの漫画はなんどもチャレンジしては挫折しており、真利子監督なら池松壮亮さんならいけるかと鑑賞しました。

思いの強さを、ハイすぎるテンションと時には痛みをもって響かせる。それ
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平成真須美 ラスト・ナイト・フィーバー(2019年製作の映画)

3.5

クリエイター(笑)の産みの苦しみを揶揄しているということなのかしら。二宮健監督はフィルモグラフィーが独特すぎて混乱中。

伊藤沙莉さんは怪訝な顔がほんとに似合う。お兄さん譲りの表情ツッコミが冴え渡って
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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.5

民族、宗教紛争の激しい北アイルランドに残るか移るか。出稼ぎでロンドンによく出向く父は子供のことも考え移住を提案するが、母は郷土愛から反対のよう。

第三者から見ると合理的判断としては移住一択にも見える
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1秒先の彼(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

岡田将生さんって国宝級のルックスだし、SNSとかを拝見していてもとってもいい人なのが伝わってくる。なのになぜ??癖のあるなんなら嫌なヤツをやってるイメージが多い。告白とか何者とか。ドライブマイカー観て>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.0

人間関係の成立のために「偽る」「装う」部分があったとしても、そんな要素も含めてその人。ありのままを受け止めたり、思いのままに反応してみることで解脱できることもある。宇多田ヒカルさんのSimple an>>続きを読む

ペタル ダンス(2012年製作の映画)

3.0

自殺未遂をした友人に会いに行く。そもそも会いに行くべきだったのか?で議論するシーンがありましたが、自分は会いにいくことを選ぶかな。今回の感想はこの程度にとどまりなんだか寂しい気持ちになる。

映画でい
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

4.0

中盤で判明する主人公の過去に絶望を感じる。気持ちが全く癒えることはないのも仕方がなく、心は閉じたまま。一方、父親を亡くした甥の態度は軽薄に見え、主人公の気持ちとの対比のよう。ただそれは誤解で、悲しみに>>続きを読む

正欲(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

FUJIWARA SATORUは誰なのか?最後の方まで不明なつくりとなっており、実は稲垣さんですら性的嗜好について自己紹介はされていない。

「他者のフェティシズムがわからない(把握できない&理解でき
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鼓動(2019年製作の映画)

3.5

父に対して後悔の念が残る藤原季節さんが、路上で泣き崩れる父と同年代の初老男性を見かけ、ある行動に出る。

おそらく急な思い立ちだろうが、その心の機微はとてもよくわかる。きっとこの話には続きがあり、それ
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もうひとつのことば(2021年製作の映画)

3.5

一期一会のワンコイン英会話。はじめましての相手と4人で英語トークするカフェみたいな場所ですね。そこで嘘の設定でふるまう遊びに意気投合した男女が、「お互いに深入りしない」「日本語のときだけは本当のことを>>続きを読む

市子(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

抗うことができない過酷な境遇に、罪がどんどんエスカレートしていく。

招かれたお家でお菓子をポケットに入れる程度なら可愛いものの、友達へのプレゼントとしてたまごっちを店から盗む。たぶん、癖になってます
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川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

3.5

荻上直子監督。「かもめ食堂」「めがね」などのイメージで停滞していたので小林聡美さん・もたいまさこさんでシュールなスローライフを描く人、という酷い誤解をしていました。ごめんなさい。

今作の田舎暮らしは
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逆光(2021年製作の映画)

3.0

ワンダーウォールで岡山天音さん若葉竜也さんという達人に紛れながらもしっかり存在感をはなっていた須藤蓮さんと中崎敏さん。そのお2人が主演しかも須藤さんにいたっては監督まで!というところで気になり拝見しま>>続きを読む

ある日本の絵描き少年(2018年製作の映画)

5.0

映画にもまだまだこんな新しい表現方法があった。

主人公が漫画家を目指し挫折し再生するまでの30と数年間を、その年代に描いていたであろう絵のタッチで映像化。さらさらっとトレンドをおさらいできる効果とと
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Every Day(2016年製作の映画)

2.5

離婚式をおしゃれ風に撮影したシーンは歴代でもトップクラスのおぞましさ。まさかあれで会費とってんのか?社会勉強としてそこだけでも見る価値はあった。

ヒロインの父親ぽい人がとにかくネチネチしている。相手
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