フェミニズムという流れで「ピアノ•レッスン」は、19世紀の物語とはいえ、男女の格差や立ち位置の見せ方に重苦しさを残す重厚な作品のひとつ。
4Kでのリバイバル上映ということで、冒頭の荒ぶる海の映像をス>>続きを読む
ジェーンとは誰…?
誰かは途中で明かされるのですが、この“女性たちの〜“というサブタイトルは不要ですね。観ていれば誰でもわかる事を先回りしてお節介で表示するのはいかがなものかと…。
人工中絶という>>続きを読む
ドゥニ•ヴィルヌーヴ監督の奇っ怪な短編「Next Floor」の後で観ると、スキンヘッドつながりで、妙にすんなり入り込めるクセモノのSF映画があります。
これもシェルターの中に集められた人物たちのヘ>>続きを読む
オマケで、1本の変なショートムービーを。
「9人の翻訳家」のように一ヶ所に集まった人々のミステリー映画はこれもまた数多くありますが、ドゥニ•ヴィルヌーヴ監督の初期の短編に「Next Floor」とい>>続きを読む
小説家が主人公の映画は数多くありますが、どこの国の作品でも、ほとんど駄作は無い気がします。
作家と本の絡んだ話で、意外性がおもしろかったのが、ミステリーを翻訳するために集められた人々の身に起こるシチ>>続きを読む
「やわらかい手」のお金のために必死で働く主人公を見ていたら、見た目と年齢が近そうな「ある女流作家の罪と罰」のメリサ•マッカーシーを思い出しました。
全く売れなくなった女流作家が、部屋代も滞納するくら>>続きを読む
「遠いところ」の主人公は17歳
未成年ながらどうしてもお金が必要な生活環境から、風俗で働く。キャバクラに始まって、やむにやまれずデリヘルへと身を落としていくのだが…
ふと思い出したのが、イギリス映画>>続きを読む
【『大島渚賞記念上映会』】
…というイベントがありまして、招待状をいただいたので行ってきました。
第5回受賞作「遠いところ」(工藤将亮監督)は、昨年の夏にヒューマントラスト系で一般公開されていたと思>>続きを読む
高級化粧品か高級ワインのような名前からして価値あるドゥニ•ヴィルヌーヴ監督。
一度覚えると調子に乗って何度も口にしてしまいたくなる系の名前ですね。
リューベン•オストルンドとか、アレハンドロ•ゴンザレ>>続きを読む
これは1位でした!
この際、何の1位かはよくわかりませんが、紛れもなくストーリーも脚本もキャスト陣も、手がつけられないほどの完成度を見せて、トリッキーなエンターテイメントでありながら“凄味“がある作品>>続きを読む
「炎628」のように数字の入ったタイトルは
その数値に大きな意味がありますが、炎と3つの数字というキーワードで思いつくのが、フランソワ•トリュフォーの唯一のSF映画であり、英語作品の「華氏451」>>続きを読む
「SISU シス」の中に出てくる戦車はロシア製ですが、出て来たナチスの不埒そのものの連中の不快な振る舞いを見ていたら、当たり前のように思い出したのが「炎628」
映画ファンでも避けがちな作品として有>>続きを読む
これぞ、聖なる証と言いたくなるような主人公が登場します。
とりあえず不死身と言われているので、その時点で勝負ありなんですが、その不死身という状態を通り越したら、どんな極限が待っているかを見せてくれる>>続きを読む
「DISCO PIGS」のヒロイン、愛らしいラントを演じたエレイン•キャシディは当時21歳、
この人を初めて見たのはアトム•エゴヤン監督の「フェリシアの旅」。
消えた彼氏を追いかけるように都会に出>>続きを読む
キリアン・マーフィーの話から、キレのいいレビューが素敵なレビュアーさんに、この未公開作品を紹介されて、観られるサブスクがなくて、英語字幕ですがやむなくYouTubeで観ました。
(若者たちのストレート>>続きを読む
同じコメディでも「アーガイル」のような、お笑い系コメディとは異なる種類のアイロニーコメディ仕立てで、新型タイプの黒人映画のスタイルを見せたのが「アメリカン・フィクション」
これはいかにも私が好きな、>>続きを読む
わたしはいったい何者なの?
という謎めいたストーリーラインがひとつあって、マシュー・ヴォーンのいつもの派手なアクションが1.7倍くらいに盛られているのを体感させられます。コメディ部分もややマシマシです>>続きを読む
相手の存在している位置と、目には見えない気持ちに近づこうとする親子のわだかまりと東京からイギリス湖水エリアへの道行きのドラマ
日英合作という、近年たまに見かけるようになってきた日本の共同製作による作>>続きを読む
31-0という不名誉なスコア記録から始まる「ネクスト・ゴール・ウィンズ」のような、弱小チームが必死で頑張るスポーツ映画は多いのですが、新しいコーチがやって来て、チーム再生を目指すシチュエーションの傑作>>続きを読む
泣いた泣いた、いろんなもんが刺さり過ぎ!先日の「コヴェナント/約束の救出」に次いで、またしても涙腺シャワーがドワっと炸裂しました
これはイイ!
これ体感温度300度超の激アツ!ストーリーでした。>>続きを読む
また映画館で、
ひと目をはばからず号泣してしまいました。
泣くような映画かどうかは問題じゃなくて、例の如くチョロいのもありますが、これは刺さるポイントが多過ぎて、壊れた噴水みたいにひ弱な私の涙腺はイ>>続きを読む
【あーヤダヤダ、という映像の感触】
「落下の解剖学」に映し出される雪山は、フレンチアルプスのかなり端っこの方だと思いますが、雪山のアクシデントと言えば、即座にこの思い出したくない映画を思い出しました>>続きを読む
これは受け身が取れないヤツですね、
かなりの大技を決めてきた映画でした…
3人家族の父親が、
上階から落下して死ぬという一大事を発端に、
事故か?事件か?
自殺か?他殺か?
この4点についての、圧倒>>続きを読む
◉ネット予約で明日の都内の空席を探索したら、「落下の解剖学」はスゴい混んでますね
みんな落下したいのかな?
それとも解剖したいのかな?
わたしは落下して見事着地がいいな
【お気に入りの一夜の出来事>>続きを読む
【お気に入りの一夜の出来事映画】①
「アフター・アワーズ」のように一夜の出来事を描いた映画はいろいろありますが、私がお気に入りの輝く拾い物が2作品ありまして、まず一本目が、
マフィアに雇われた殺し屋>>続きを読む
『ボーはおそれている』は、忘れ物のデンタルフロスを取りに行ったばかりに、不条理な流れで異空間を行き来することになる話だが、
この流れを現実世界の深夜のニューヨークでリアルに展開したのが、マーティン・ス>>続きを読む
これはホラーとも言える仕立てだが、ここまで主人公をあの手この手でいじめ倒すのは、どちらかと言うとコメディ寄りの定石のひとつ。
しかしアリ・アスター監督だけに気持ちよく安易に笑わせてはくれない。
それど>>続きを読む
コレ、ホントにシャンタル・アケルマンの作品か⁈と言いたくなったが、内容はともかくこんなオシャレで可愛い小品も撮れるというワイド-レンジの才能には驚かされる。
しかし音楽ドラマって…どうだ??
アケル>>続きを読む
ミハイル・カラトーゾフ監督の映画、3日目ですが、現在日本で字幕付きで観られる作品は恐らくこの3本のみです。
カラトーゾフ監督編最終回、代表作とされる「鶴は翔んでゆく」は、若い恋人たちの愛にいきなり戦>>続きを読む
【知られざる超絶の映画カメラマン】
「怒りのキューバ」で目を釘付けにするカメラワークを見せた撮影のセルゲイ・ウルセフスキーは、生涯16本の撮影作品があり、内5本の長編でミハイル・カラトーゾフ監督とコ>>続きを読む
『瞳をとじて』で、アナ・トレントがスペイン語で「soy Ana(私はアナよ)」と繰り返す印象的なシーンがあった。
“soy“から思い出したのが視覚直撃映画「怒りのキューバ(Soy Cuba )」とい>>続きを読む
ビクトル・エリセ、31年振りの新作。
寡作の映画監督ながら、作品のクオリティは極めて高い。本作には、先ず過去作とは異なる格調と時代感覚が感じられた
そうは言っても、ここまで座談というのか、人物たちが>>続きを読む
『コット、はじまりの夏』は、いろんな大人たちばかりが出てくる中に少女がいるという見せ方が見事でしたが、この構図で思い出したのが『ペーパームーン』。
ノスタルジックな映画が流行っていた70年代当時に、>>続きを読む
コットはいつもうつむいている。
このうつむきが、少しずつ正面を向き、やがて大人の顔をしっかり見上げるようになる…
また追いかけることになる重要な監督が登場した。
アイルランド人の監督コルム・バレード>>続きを読む
こんな流れで企画され、曲が作られ、あれだけのメンバーが集められていったんだ!
初めて知ったバックステージの逸話に、すっかり感動してしまった。
本物のアーティストたちだから作り上げることが出来た、あま>>続きを読む
【映画「アテナ」のこと】
ロマン・ガブラス監督の暴動映画「アテナ」を観た後で、この監督がコスタ・ガブラスの長男だと知った。
ちなみにここんチは娘も映画監督(「ぜんぶ、フィデルのせい」のジュリー・ガブラ>>続きを読む