堊さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

堊

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猿の惑星:創世記(ジェネシス)(2011年製作の映画)

5.0

葉が舞って上を見上げる→猿がいる、知能上げるガスが炊き上がる→白煙の中から猿が浮き上がる、みたいなアクションの美学が徹底していて本物の活劇志向を感じる。会話シーンもAとBでそれを見るC(何もしない)で>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

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お行儀良すぎて何1つのめりこめず…。脚本の映画すぎん…?とにかく長いのに個々のエピソードの掘り下げが浅すぎる。妙に繋がってないアクションとかがすごい気になってモニョモニョした。「わたし」の映画ではなか>>続きを読む

ドコニモイケナイ(2011年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

大好きな90年代AV的な前半(引いた視点は特にバクシーシ山下っぽい)が、ガチガチに決まりきった横移動(ワンプラスワンっぽい)にたどり着く。人が統合失調症になっていく様子が順を追って撮られているだけでも>>続きを読む

保険調査員フランク25(2001年製作の映画)

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『フレディ』よりももっとヘロヘロで滑り倒した『お〜いやってるか』みたいな感じだけれど、ギャグの天丼感がけっこう好き。何の因果もなくコケて×2。こんだけテキトーな(いい意味で)終盤をどんなテンションで撮>>続きを読む

殺人地帯U・S・A(1961年製作の映画)

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公園の会話でナメナメ登場してくるのも笑ったけれど、あの横顔が挿入されるリズムが素晴らしい。プールのところのチラ見とか、妙なチラ見が生死を分けている(結局死んでるが)。ちょっと長い。合成ズームみたいなの>>続きを読む

トロメオ&ジュリエット(1996年製作の映画)

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モーターヘッドからマイブラまでゴキゲンすぎる感じでテキトーに流れるサントラ。ウンゲロ盛りだくさんだが、他のトロマ作品よりももっともっと一発ネタで断片的。おなじみカーアクションも、放水ゲロもあるが…。

ガラスの脳(1999年製作の映画)

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首をうなだれてベッドに座っているショット、こわい。作り込まれた冒頭と挿入されるニュースも嬉しかったけれど、後藤理沙が何より可愛かった。ラストの列車のやつはちょっとやり過ぎてる気がしてそこまで感動しなか>>続きを読む

A Gun in His Hand(原題)(1945年製作の映画)

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偽の手。ダブルミーニング。ラストの顔の集合はヒッチコック感。妙にこなれてるこれが最初ではなく、この前に短編二本、この後にもう一本撮って『緑色』。

緑色の髪の少年(1948年製作の映画)

4.4

たとえばあの亡霊たちが現れるシークエンスにしても葉についた水滴→ディゾルブみたいな極々わずかな目に止まるか止まらないかという編集に気合入れてる。
階段を登ってきた牛乳配達員が全く正面を見ない、手をあげ
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殺人目撃者(1954年製作の映画)

2.5

犯罪を見てしまった女が精神病院に送られて…ないつもの極まったノワールものだけど、犯人が主人公を犯人にするためにネチネチ追い詰めてくる。ほぼ延々取調室で言質取り合ったりしていてアクションがないが、ラスト>>続きを読む

MIFUNE:THE LAST SAMURAI(2015年製作の映画)

2.5

怒涛の日本初期映画史がアツイ。雄呂血、風雲城史、長恨…リマスターされきった画質だから今の映画と区別がまったくつかない……。中島春雄ってそんなに黒澤映画出てたんだ。

暴力の街(1950年製作の映画)

3.0

追い詰める際の人間の壁をちゃんとワンカットで収めてくれる。集められた群衆のショット『M』思い出した。
「今のは誰の代理?」「わたし」ヒュ〜〜〜

恋は負けない(2000年製作の映画)

2.5

パワーポップ史をなぞるようなサントラ。たまこラブストーリーのレコードを一枚一枚聴いていった人(ユニオンから出てるパワーポップガイド)だったからたまらない。teenage dirtbagのPV映画以外何>>続きを読む

シンクロナイズドモンスター(2016年製作の映画)

3.5

こんな変な映画をアン・ハサウェイでやってるだけで二兆点。前のめりにぶっ倒れるのをどこかでやってくれないのかと思っていたら、もちろんやってくれ、しかもど迫力で「「「歩いて」」」くれたので爆笑した。スマホ>>続きを読む

午前7時35分(2003年製作の映画)

2.5

そりゃ『大日本人』が好きなのも納得というか、雰囲気はむしろ『VISUALBUM』に近い。『ブラックハッカー』であった無理やり演技させられているがここでも。もっというなら『シンクロナイズド〜』での運動が>>続きを読む

キミに逢えたら!(2008年製作の映画)

2.0

カットデニングスのキュートさもあるのだけれど、若マイケルセラがキュート。ファーストカットがダイナソーJr.の『You're Living All Over Me』。それにしたって同性愛者に対しての描写>>続きを読む

霊界魔人ミスターX(1948年製作の映画)

4.0

全体的にめちゃくちゃ大味なのだけれど、冒頭の本当にヤバすぎる後退ショットからずっとジョン・オルトンが暴れてる。
回転するカメラとか、広すぎる屋敷とか楽しみつつも本当に筋ともども大味なのだけど、「ライト
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大時計(1948年製作の映画)

3.8

意味をなさないボタンの光の煌めきに『アルファビル』思い出す。東宝特撮感ある電力室からのエレベーター落下。犯人の絵を描かせて、特定しようとするけど主人公が買収して抽象画にするくだりでクソ笑ったんだけど、>>続きを読む

ポイント・ブランク(1997年製作の映画)

4.3

めちゃくちゃ面白かったんだけどオマージュ多すぎて素直に楽しんでいいものなのかわからん。脚本にスティーブピンク。ジョン・キューザックがあんなに足上がることに一番驚いた。映画自体のバランス感覚もすごい。

回路(2000年製作の映画)

4.0

こんなに黒沢清っぽくない映画だったっけ?
砂になったあとの極端な顔のアップ、手持ちで揺れながら180度動くカメラ、晴彦の部屋の撮り方などなど…。
でもやっぱりNTTビルを遠くに見据えて車修理する長回し
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Mr.Children in FILM 【es】(1995年製作の映画)

2.5

何となく『es』ってスタンフォード監獄実験の同名映画から付けられてるのかと思っていたけれど、小林武史がフロイト系の本を読み漁ってて超自我超自我言ってるのね。
この映画を元にしたツアーブックがリチャード
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ブラック・ハッカー(2014年製作の映画)

4.1

めちゃくちゃ面白かった………。『ダークウェブ』じゃなくて『search』系かぁ…って落胆したのも束の間、PC画面なはずなのに、室外へ動き出す躍動感がすごい。バギバキのエフェクト。"デスクトップノワール>>続きを読む

非情の罠(1955年製作の映画)

1.6

餌を食べる金魚、だが餌を水槽に入れるショットは挟まれない。というか運動が皆無。撮ってきたものにナレーションをつけて、特殊効果をつけている。編集で作られている映画。それでも交差点を歩く横移動や割れる鏡は>>続きを読む

恐怖と欲望(1953年製作の映画)

2.0

これ見てはっきり分かったんだけど、かなりキューブリックは役者を信用してなくて、そう見えるショットを繋いでナレーションで映画風に整えている。顔に貼り付こうとする蠅を払うカットや、そもそも単なる顔のショッ>>続きを読む

海の旅人たち(1953年製作の映画)

1.5

後退しつつ消失点が確定されていくショットの猛烈なキューブリック感。鏡に映らないキューブリック。絵を正面から撮るキューブリック。

劇場版ラーゼフォン 多元変奏曲(2003年製作の映画)

2.5

濃縮還元セカイ系モノローグに卒倒しそうになる。記憶よりもずっとエヴァしてて笑ったけれど箱庭、食い気味の編集、物語を語ることによる現実の超克など『アネモネ』をどうしても思い出す箇所が目について嬉しい。ス>>続きを読む

よく知りもしないくせに(2009年製作の映画)

3.0

ずっと爆笑。「俺は寝ると人を殴るから…」。もやしスープに大量のコチュジャン入れて「本当に料理うまいですね」でめちゃ笑った。このときよりも「映画にしないでね」の言葉が二重に聴こえる。

空飛ぶ牧師(1951年製作の映画)

1.5

扉の前のガキの極端なアップ、母親の顔。強烈なラストカット。

拳闘試合の日(1951年製作の映画)

1.5

座り込むキューブリック、撮り損なうキューブリック。
殴り合う二人を真下から捉えたショット、かなり『突撃』っぽい。

ビジョンズ・オブ・ライト/光の魔術師たち(1992年製作の映画)

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・市民ケーンのクレジット問題。
・『サンライズ』の偽の光。
・ドライブインシアターの鑑賞に耐えるかどうか。
・愚痴るアルメンドロス

美人モデル殺人事件(1941年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

刑事が犯人の上に「お前がやったんだろ?」ってニタニタ追い詰める狂ったストーリーなんだけど、めちゃくちゃテンポいい。無実の奴らを怪論理で説き伏せていく『戦慄の調べ』のレアード・クルーガーがなんか可愛く見>>続きを読む

ユー・ガット・メール(1998年製作の映画)

3.5

『電車男』のとこで詳しく書く。ファーストカットとラストの結びにも気品を感じる(お洒落すぎる)。単なる「メールで出会ったいい感じの人が、実際は目の前にいる人でした」という話だけではもちろんなく、街の本屋>>続きを読む

search/サーチ(2018年製作の映画)

1.1

カス!!!!!圧倒的今年ワースト。でもなにが最悪だったか考えるのは楽しかった。

最悪ポイント①なんら面白いカットが存在しない。ラストのヘリからのニュース映像が遠すぎてなんとなく迫力ある感じだったけれ
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(1949年製作の映画)

3.5

冒頭の向こうもこちら側を「見る」ことになるのでは?というサスペンスの煽りからずっとめっちゃヒッチコック。この観察者が観察者でいられない恐怖と、目撃しただけなのに異常者になってしまう孤独感がたまらない。>>続きを読む

戦慄の調べ(1945年製作の映画)

4.1

初ジョン・ブラーム。ヤバすぎる。不協和音を聴くと発狂して殺人をしてしまう主人公という話なのだけれど、主観でぶん殴って火をつけるファーストカットからずっと面白い。ずっと自分の殺人の記憶を疑う主人公と主人>>続きを読む