あーびんさんの映画レビュー・感想・評価 - 30ページ目

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

4.0

第2次世界大戦時の英国で
エニグマの暗号解読を成し遂げた天才数学者チューリング。

その偉業とは裏腹に
終戦後の彼の扱いがあまりにも不憫でした...

戦争も人の心も暗号を読むようにはうまくいかないも
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二重生活(2016年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

尾行対象の長谷川博己の色気が半端なかった。
あんなイケメンならそりゃあ尾行がはかどるでしょう。

他人の秘密を覗き見るならば覚悟をしないといけない。
一歩踏み間違うと他人の家庭や人生を狂わせてしまうの
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夢売るふたり(2012年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

夫婦で営む店の立て直しのために
夫に恋愛詐欺をさせる妻。
その複雑な妻の心境も
松たか子が演じると
なんだか飄々としていて不思議な感じが怖い。

松さんは自慰やトイレのシーンなどで
今までと違う雰囲気
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キャロル(2015年製作の映画)

4.0

ケイト・ブランシェットの貫禄ある美とルーニー・マーラの可憐な美の競演。
ただひたすら美しい映画。

50年代のファッションや風俗がよりドラマチックに雰囲気を盛り上げる。

ケイトは本当に惚れ惚れするい
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来る(2018年製作の映画)

4.2

原作既読。
あの中島監督が
どうホラーを演出するのか
興味があった。

わかりやすくエンタメに振り切った結果
いつもの過剰な演出が
気にならなくなって
かえってよかった。

演技派ばかりを集めた結果
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インランド・エンパイア(2006年製作の映画)

3.8

3時間の大作。
観ていて個人的にエンジンがかかりはじめたのは始まって1時間を過ぎたころか。

前作の「マルホランド・ドライブ」だってもうすこしストーリーはあっただろうに。
今回はストーリーが多重構造の
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アイアムアヒーロー(2015年製作の映画)

3.0

ゾンビ描写がかなり本気だった。

原作も既読ですが演出や展開が冗長な感じ。
好みの問題もありますが...

長いので息抜きの笑いやサービスショットがあれば
印象が違ったかな。

ネオン・デーモン(2016年製作の映画)

3.0

華やかなファッション業界での女の羨望、嫉妬、下克上が
MTVのようにひたすらスタイリッシュに繰り広げられる。

エル・ファニングは鼻が特徴的なファニーフェイスなので
完璧な美とはちがうかなと思うけれど
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パターソン(2016年製作の映画)

4.0

パターソン市のバス運転手のパターソンさんの日常。
何も考えないで観るのがおすすめ。

魅力的な妻とかわいいブルドッグと
詩の創作と何気ない日々。
何か起こりそうで起こらない、穏やかな生活が続く。

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オアシス:スーパーソニック(2016年製作の映画)

4.0

映画の直前の予告編でフジロックのラストライブの映像が流れ、
その老けっぷりに衝撃をうけたけれど、
この映画の中では私が好きだった20年前の彼らですごくキュンとした。

ギャラガー一族の男は皆呪いのよう
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沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.8

原作を読み終え、あまりの重さにしばらくへこんだ作品。

クライマックスもエンドロールも一切挿入音楽なしの160分。
聞こえてくるのは自然音のみ。
でも常に緊張感があって長いと思わなかった。

詩的で美
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ナイトクローラー(2014年製作の映画)

4.0

かなり主人公の狂気を感じるヤバイ話なんだけど、見終わった後テンション上がった‼
面白いわ~‼

劇中ジェイク・ギレンホールがまばたきを全然しないので、途中から気になってこちらもまばたきを我慢してしまっ
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ハリーとトント(1974年製作の映画)

4.2

昔この映画を観たくて探したときは廃盤だったけど、映画館やDVDで観れるなんていい時代になったなぁ....

1974年アカデミー主演男優賞、老人と猫のロードムービー。

妻に先立たれ、NYで猫と二人暮
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クリーピー 偽りの隣人(2016年製作の映画)

3.6

事件を追ううちに狂気にとりつかれていく元刑事と静かに壊れていくその妻という関係性は同黒沢清作品の『CURE』そのものだけれど、今回も『CURE』を彷彿させるシーンがいくつも出てくるので
未見の方は合わ
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ミスター・ダイナマイト ファンクの帝王ジェームス・ブラウン(2014年製作の映画)

3.8

いや~ほんとにJB最高だわ!!
音楽はもちろんだけど、昔自伝を読んで破天荒エピソードの数々に痺れた記憶がある。
なんかすごい強烈なキャラで近くにいたらかなりめんどくさいんだけど。

実はネイティブアメ
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AMY エイミー(2015年製作の映画)

3.9

冒頭で幼なじみたちと歌うまだあどけないエイミーの多幸感あふれる映像ですでに涙目。
自分の好きな曲ってそれを聴いていたときの情景や思い出もセットでよみがえる。

エイミーのアルバムも私にとっては記憶再生
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オーバー・フェンス(2016年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

演出や演技がリアルすぎてなんだか胸が苦しくなるような揺さぶられる作品だった。

でもタイトル通りのラストで後味は悪くない。
オダジョーは40代バツイチ無職でさえないおっさんの役なんだけれど、こんな40
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永い言い訳(2016年製作の映画)

4.5

喪失と成長の物語。
ストーリーはシンプルで意外性はないけれど、この映画の魅力は絶妙なキャスティング。

不器用で粗野な圧倒的父性の竹原ピストルに対してゲスさと繊細さをあわせ持つ本木の女性的な面が際立ち
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ダゲレオタイプの女(2016年製作の映画)

3.8

妄想と現実、生と死、正気と狂気の境目があいまいで非常に疲れるフランス映画だった…

上から下へのカメラワークや映画的記号がちりばめられた構図、暗闇からぼうっと浮き出るような露出など映像的には黒沢清作品
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新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

4.0

タイトルのダジャレ感はさておき
期待しないで観たらすごい出来のよい作品でびっくり!

ゾンビの波のように膨れ上がるうねりに度肝を抜かれ
最後はこんな伏線回収が!と涙。

目的地が釜山であることも
韓国
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娼年(2018年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

桃李君の体を張った演技には
「手首と腰痛くない?お疲れさま」
と声をかけてあげたいところだが

VIPのテクってそんなもんなのか?!
5000円のときとあんまり変わってないよ!!

そして中盤の西岡徳
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ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

3.7

主人公のオギー少年だけでなく
複数視点から語られるので
それぞれの葛藤を乗り越えて
深い絆が感じられるストーリーとなっていた。

オーウェン・ウィルソンは本当にいい人そうで好き。

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

3.6

カーアクションや銃撃戦のリズムと
音楽を合わせる演出が面白かった。

選曲センスもよくおしゃれ。

ちはやふる ー結びー(2018年製作の映画)

3.5

今回は太一のターン。
主要キャストが全員ハマっていて
かるたに、恋に、将来に悩む
青春のキラキラ感がまぶしい。

広瀬すずの超スローモーションに耐えうる
競技中の表情の美しさがすごい。

松岡茉優もか
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

タイトルを連想させる、3人の視点の移り変わりから
時間経過と心境の変化を描いていく脚本が秀逸。

登場人物は皆極端で感情移入は難しく、
後半のサム・ロックウェルの行動だって単純すぎて怖い。
フランシス
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空海 ーKU-KAIー 美しき王妃の謎(2017年製作の映画)

2.8

空海の伝記映画を期待すると肩すかしにあいます。

中国側への配慮か原作とはキャラクターの比重が変わり、空海は登場人物の一人にすぎず主役は猫です。
魔法猫のファンタジー映画と思って観たら楽しめます。
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セッション(2014年製作の映画)

4.0

音楽がテーマで、これほどまでに恐怖や畏怖の念を抱かせる映画があっただろうか。

パワハラ教授の絶え間ない罵声。
限界にきしむ肉体。
ドラムセットに飛び散る血。
これは唯一無二の音楽ホラー映画だ。

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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.0

半魚人と人間女性の異形の愛。
デルトロ監督の独特の世界観と映像美を堪能。

舞台は冷戦時代のアメリカ。
喋れない主人公をはじめ、モンスター、ゲイ、黒人など映画の中では様々なマイノリティ差別が出てくるが
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恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

小松菜奈ちゃんが漫画そのままのハマり役でかわいい。
大泉洋も哀愁ただようファミレス店長を好演。

人生につまづいて、泣いて、笑って、挑戦して、またそれぞれの道を歩き出す二人の姿にさわやかな気持ちになっ
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

3.8

映画館で吹き替えで観たけれどそれでも画面の情報量の多さにびっくり。
和太鼓が印象的。
どこかおどろおどろしいけれど癖になる映像と音楽。

才能のある海外のクリエイターが日本をフィーチャーして作ってくれ
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ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

4.2

初老のファッションデザイナーと彼のミューズとなる若い女の物語は次第に不穏な空気が漂い、狂気にからめとられていく。

おぼこかったアルマが最後はもう怖い怖い...
男で女は変わる。
そして彼女の愛を受け
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パンク侍、斬られて候(2018年製作の映画)

3.8

独特のグルーブ感のある町田康とクドカンは相性が良かったようで。

きっと観終わってポカーンとなった人も多そうなポストモダンSFパンク時代劇。

綾野剛は色気があり着物が似合っていた。
お猿さんも出てき
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万引き家族(2018年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

安藤サクラの演技に引き込まれた。
リリー・フランキー、樹木希林もキャストが本当に皆上手い。

祥太を救ってくれた大人たちは世間的には犯罪者で祥太も一緒にいるかぎり将来に希望はない。
だからといって治も
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ジュラシック・ワールド 炎の王国(2018年製作の映画)

3.0

島を脱出してからのコレじゃない感。
日常に設定を移すとただのパニック映画になってしまった。
恐竜はやっぱり広大な自然の風景の中で愛でたいものである。

銀魂2 掟は破るためにこそある(2018年製作の映画)

3.5

柳楽優弥が今回はかなりハマっていた。
前作よりもシュッとした?
トッシーがかわいい。

千年さんとかリアルの時事ネタのパロディも面白い。

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.0

これはSNSでの口コミ宣伝効果がうまく成功したなぁ。
事前にネタバレで内容を聞いていたら観たいと思わなかったかも。
「三谷幸喜っぽい」の一言で済まされそうだし。

それでも「なんだかわからないけれど面
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