日本-トルコ合作。両国間に渡る歴史的美談。19cパートと20cパートで男女を同じキャストが演じ共感呼ぶ演出。特にトルコ人俳優ケナン・エジェの美形マスク際立つ。飛行場で待つ日本人の心細さと感謝の念に涙>>続きを読む
女性を誰よりも美しく着飾らせられるデザイナーの性的嗜好が女性に向いていない不思議。ファッション控え目。仕事ぶりとプライベートをサラリと窺わせる巧みなカット。時系列シャッフル激しい終盤は何とも幻惑的だ>>続きを読む
安楽死マシンを厳粛な気持ちで準備するのが老人達という逃げ場のない話。コミカルな演出さえも癒せぬ重たい尊厳死がテーマ。でも愛する家族のために自分はどんなに苦しくとも生き続けることを選ぶ人も勿論いる筈。
山岳コースを驚異的なスピードで駆け登り降下疾走していく彼の姿に衝撃を受けた。ドーピング疑惑に纏わる背景まで追い彼に好意的なスタンス。身も心もボロボロに崩された希有なアスリートが残念。
放射能汚染で見捨てられた国、街、人。抵抗もなく諦観し運命を受け入れている姿と心…寂寥感いっぱいの、如何にも日本的情景。最後までターニャに寄り添うアンドロイドの姿は友人や恋人と対照的。でもあの嘘の花は>>続きを読む
教団の論理や集団内の行動にはちぐはぐな箇所があり恐怖もリアリティも薄く感じられた。実際に起きた事件をベースに何処まで掘り下げられるか。PoV映像+モキュメンタリーの必然性か。いっそフィクションなら。
スマホと衛星通信を頼りに環境保護を訴え闘おうとする学生活動家たちの人物像が現代的で皮肉たっぷり…観客の心を上手く手玉に取り面白い。先の見えぬ恐怖と相まってゴア度もイイ。ラストのツイストも効いていた。
現実的な人生の術でも映画ではちっとも魅力を感じないラスト。もっと高揚感を味わえるような展開を期待していたがこんなの見たくないってくらい情けないニコ・ケイだった。メロウな劇伴がそんなムードを一層掻き立>>続きを読む
頭の切れ抜群の金庫破りと彼を利用しようとする冷血漢首領との騙し合い。裏の裏を掻く鮮やかな手口とその種明かしがルパン三世の様な爽快感。タッグ組む三人がナイス・キャスト…キム・ウビンはドヤ顔もピンチ顔も>>続きを読む
人生のランウェイからはみ出し落ちた場所で踠き苦しみながら生きている男女三人に胸を締め付けられる。特にアツシの訥々とした言葉が胸に突き刺さった。現代人の様々な病理をさり気なく主流に絡ませる丹念な作りも>>続きを読む
おバカな男子三人の青春記。恋も人生もほろ苦い局面は多々あるが笑いで吹き飛ばしていく味で貫き通し清々しい。優しさ満面のジュノの脇を若手人気俳優や実力派達が固める。特にキム・ウビンの滑りスレスレのギャグ>>続きを読む
新・午前十時の映画祭。中国近代史の荒波に家族の絆で何とか舵取りしていく三姉妹のドラマ。次女慶齢マギー・チャンの存在感。僅か一代の間で激変する文化や世相。日中戦争下、国共合作のもう一つの仕掛けを興味深>>続きを読む
炸裂した黒川芽以とダサい永島敏行が印象的。短尺でも爆発するまでが途方もなく長く感じた。舞台モノのままの対話劇に映画的な面白要素は皆無。台詞も心に食い込まないもどかしさ甚だしく全く楽しめかったコメディ>>続きを読む
現代と過去のどちらもスリリングな物語が併走する展開。H.ミレン演じるマリアのプライドや悲しみが広がっていく味わい深い映像演出が余韻たっぷり。M.ブライプトロイのクリムトはもっと見てみたかった。
圭や佐藤など主要人物の性格付けが際立っていてデザイン共々惹きつける。SF色も十分で話の構図が明らかになっていく終盤の展開に息を飲むほど興奮した。対決構造が見えたこの後の平板化が心配だが早く第2部以降>>続きを読む
心身共にタフなクレイグ・ボンドの渋味ひとしお。スペクターの目論見もボンド・ガール達のキャラクターも如何にも現代的。メキシコ・シティでのOpは圧巻。ただ役処十分なヴァルツの登場の仕方は少し物足りない気>>続きを読む
娘や息子を乗せた車の運転席で身動きの取れなくなったパパの悪戦苦闘ぶり。癖顔のL.トサルが銀行マンという設定から犯行手順の詰めの甘さまで疑問だらけだが婦警活躍の終盤からはテンポ良く力が籠もった。
前作からのフックはジェネット周りのみ。時代は移り戦争の影微かに窺える田舎町の雰囲気は十分。ビックリ場面は多いが薄く不可解さが引っかかり怖くない話。J.アーヴァインの使われ様も勿体ない。
根拠となるデータと幾つものキーワードを結びつけながら展開されるロバート・ライシュ氏の明快な講義に胸がすく。格差を生む原因と広げる構造、その憂うべき弊害と打開策。自分に出来得る抵抗は何かと考えたくなる>>続きを読む
米国の贋作画家マーク・ランディスを知った。まず転売されない寄贈先を選んでいたりとなかなか巧妙。自身の行為を“慈善事業”と称し悪びれぬ本心と人格に興味を持ち見入った。前半は模写の技法を見せ興味深い。だ>>続きを読む
ヴィアジェという仏国独特の不動産売買契約で相続人と持ち主がやむなく始めた共同生活が悲しい二つの家族の回顧へと導く。誤った愛の形が如何に家族を苦しめるかパリの古い街並みを映しながらジワジワと締め付ける>>続きを読む
結局、2D字幕版を2回、3D吹替版を1回の、計3回劇場鑑賞。
ちょっとした小物にも意味合いや伏線があって見る度に発見があったり、違った視点が得られたり、想像を膨らませる楽しみが顕れたりしてリピート>>続きを読む
障害者と対等な関係を築くことの困難さ。それを乗り越え絆を深めゆく二人の健気さ。普通の男女の関係も突き詰めれば真に対等でないと持続しにくいから普遍的な恋愛テーマに通じる。西内まりやのギクシャク感が利き>>続きを読む
大人のルールに何処までも手懐けられない尖った少女リリの野性味が次第に犬たちの姿にダブっていく。ラスト近くの山場など似たテーマの古い宮崎駿作品群を彷彿。
CG動物で何でも好きな様に動かせる時代に愛犬>>続きを読む
二十年経過の熟年二人に相変わらずのイケイケ・ネタはもう流石に苦しい。だが豊麗線は気になってもJ.キャリーの顔芸など十八番が嬉しい。挿入歌の効果良く最後の怒涛のオチまで実に楽しく到着。
再鑑賞。幾>>続きを読む
教える事を通して生徒たちの情熱に触れ、生徒達から学ぶ大切さに気づく教師へ。微妙なスベり感を愛嬌ある響きに変えちゃうH.グラントらしい役柄は楽しい。ホリーの芯の強さが滲むM.トメイの演技も良い。
広告塔を使って巧みに戦争が操られていく様。P.S.ホフマン&J.ムーアの名演技と持ち味で何処かしら気を許せぬ気配や不穏感がレジスタンス側にも付き纏う。カットニスに感情移入し易い。
抗う高度管理社会の状況描写が薄くSFの肝となるテクノロジーにも新鮮味はない。ただ意外な人物相関に呼応して目まぐるしく展開するアクションの連続に興奮。カットの荒さを後出しで補おうとしている所々が惜しい>>続きを読む
情けないマネージャーがハマってるR.グリントを挟み、ちょっと抜けてるベトナム帰還兵&頑強CIA諜報員=R.パールマンと完全にイッちゃってる映画監督=トム・オーデナールトのアホさが絶妙に均衡。劇中作品>>続きを読む
物語性を希釈し絵画的な映像美を徹底的に追求した作品と言えそう。エコール・ド・パリや戦争画のことなど、藤田嗣治をある程度知らないと見過ごしてしまう場面が多い。特に前半のパリ・パート…飄々と放蕩する姿が>>続きを読む
ポーランド映画祭2013にて鑑賞。
W.J.ハス監督作品。父親を見舞いに療養所を訪れた男の不思議な体験。『サラゴサの写本』と同じく夢のような荒唐無稽な世界が複雑に交錯する眩惑。屋内外がシームレスに繋が>>続きを読む
ポーランド映画祭2015にて鑑賞。
一晩だけの宿を探すエヴァが、警官より泥棒の方が多い街の訳アリ事情に巻き込まれつつも周囲を巻き込んで引き起こす珍ドラマ。各所にドタバタ喜劇の笑いが撒かれ愉快。エヴァの>>続きを読む
誰もが知ってる忠臣蔵の話をヨーロッパの騎士たちに馴染むよう面白く翻案。ゴア描写も大分避けているので誰でも気楽に各所各様のアレンジの仕方を楽しめそう。C.オーウェンもM.フリーマンも役処に良くマッチし>>続きを読む
俳優の持ち味が滲む演出や劇伴と挿入曲はセンス良い。特にKGB諜報員にA.ハマーのクールさとコミカル色が馴染み面白い。ただ東西冷戦時代のままのリブートは何故?…流石に古臭く物語は今一つ。
赤色系の配色で統一され艶っぽくも冷たい未来世界の映像が斬新。だがダイナミックな動きのある場面が極端に少ない上に背景や物語の殆どが女性同士の対話中の台詞で説明される残念さ…原作未読者にはもう驚くほど退>>続きを読む
仕事で関わった娘が更正していく過程から弁護士鷲田の心の傷を掘り下げていくシットリ感とオトコの手料理の不思議な癒やし効果。本田翼は端から清楚過ぎて設定に合ってない感じ。大勢の台詞にも不自然さを感じた。