Hamanさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

新・仁義の墓場(2002年製作の映画)

3.9

もはや歩く不条理。レイプしてからの愛の告白で妻を娶る、ベランダでラリってパンツ一丁で銃乱射、ビチクソ垂らしながら地べた這いずり回り。すべて思い込みだけで極道世界の仁義を蹂躙しまくるやべえ奴。岸谷五朗の>>続きを読む

雨にぬれた舗道(1969年製作の映画)

4.5

愛が歪む時のスピード感ハンパないって。純であればあるほど反転した時のホラーみにぶん殴られるってやつを地でやってる。退屈な日常を破壊してくれた相手に対する信仰心と初心な目線で観客を共感させるだけさせて、>>続きを読む

ロバート・アルトマンのイメージズ(1972年製作の映画)

5.0

生半可なホラー映画なんかよりもかなり忌まわしい。画面上の人物、動き、感情の何ひとつとして観客に信用させてくれない。それにフィーチャリングしてくるジョン・ウィリアムズ音楽の振り幅。不穏でしかない劇伴なの>>続きを読む

キラーカブトガニ(2021年製作の映画)

3.2

サメの時代は終わった。の謳い文句であれ映画自体が意識してるのはサメ映画よりも確実にグレムリン。田舎のヤンキーくらいの知的活動をする殺人カブトガニがキュートな上に段階的に進化して巨大化するご機嫌っぷり。>>続きを読む

ビースト(2022年製作の映画)

3.0

ライオン界隈から見て胸糞映画すぎて四半世紀くらいたったらカルト化しそう。ライオン界隈でな。

ゴールド・パピヨン(1984年製作の映画)

4.7

ちゃんぽんした異国情緒のデタラメ世界観で映画史上でも類を見ないお馬鹿率の登場人物達が織り成すエロ冒険活劇。つまりは最強ちゅーことだ

DAGON(2001年製作の映画)

4.2

狂った村人が訳わからんスペイン語で襲ってくる感じがバイオ4っぽくて刺さる。原作がラヴクラフトだから当たり前だけど、ちゃんと魚介類ホラーしてるしSAN値直葬も鮮明に描いてて感動した。あと便器に顔を突っ込>>続きを読む

日本黒社会 LEY LINES(1999年製作の映画)

4.1

直近で観た映画だと殺人と亡霊に悩んでた哀川翔が今回はトルエンで世界征服しようとしている役だったの乙だった。経年によるものなのか知らんがどこで見つけてきたんだってロケ地はもちろん、なんてことない東京の街>>続きを読む

蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳(1998年製作の映画)

3.7

脈絡がなくてまったく映画が掴めない。やはり作風自体が好みじゃないなとは思うのだけど、車で延々と並走して謎の説教をかましてくる大杉漣と、女を追いかけ回しながら石をぶん投げて「大丈夫か?」と聞いてくる哀川>>続きを読む

蛇の道(1998年製作の映画)

3.4

バイオレンス映画としてもVシネマとしてもかなり異質なんだろうが黒沢清の映画ってほんと趣味じゃない。大量のブラウン管テレビの山からエンドレスで語りかけてくる哀川翔の薄気味悪さは痺れた。

hajiraiマシンガール(2009年製作の映画)

3.8

片腕だけじゃ飽きたらず尻からもマシンガン乱射させてるスピンオフ。全ての登場人物が意味もなく本編から死者蘇生してるしお色気要素も増えてる。くだらない本編を上回ってんのか下回ってんのか更にくだらなく超進化>>続きを読む

片腕マシンガール(2007年製作の映画)

3.5

アメリカ資本で寿司や天婦羅をグロゴアのギミックとして運用するあたり嗜虐性に真心がこもってる。下町で板前修行した大将の渾身のカルフォルニアロールみたいな。とにかく作り手と観客の「こうゆうのでいいんだよ」>>続きを読む

はなればなれに(1964年製作の映画)

3.5

マディソンダンス、1分間黙祷、ルーブル爆走。観ずとも知ってる実験演出の名シーンに心踊らせながらもやっぱり自分にはゴダールは何処か退屈で。例えるなら修学旅行に近い感覚。想像以上に『パルプ・フィクション』>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.8

超お子ちゃま向けストーリーと謎のロートル向け楽曲選出と全人類向け原曲アレンジサントラが組んずほぐれつしていて歪。狂ってる実写版をわりと踏襲したプロットだったのとヘイホーが可愛すぎるの悶えた。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.5

オルゴコープ警備兵のビジュアルが完全にドロヘドロだったのそんな訳なくて脱糞。「林田球デザインが実写化してるぅ…」と見当違いにそこで一番震えたです。シリーズを通してキャラへの愛情の注ぎ方なんかにも林田球>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

4.5

濃縮エンタメ銀河バトルを2時間ぶっ続けで浴びると脳ミソ焼かれてエンドロールの数秒間は虚ろな目で子供にグルートと命名しようとすること必至

オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

4.1

現代劇と民話の融合が絶妙でクリーチャー映画としてかなり愉快なのに、シュヴァンクマイエル映画としては過剰グロテスクなコマ撮りシーンが少なくて物足りない。CGはCGで珍妙に風化していく節があるが、ストップ>>続きを読む

メサ・オブ・ロスト・ウーマン(1953年製作の映画)

2.0

とんでもなく浅はかなラブロマンス描写に気を失いかけたけど、3カットだけ登場する人間サイズのタランチュラがキュートだったので心の中のギャルは騒いでた。

アレックスとチュパ(2023年製作の映画)

3.9

毎年の長期休暇は田舎の祖父母の家で過ごしていた子供時代だったからか、それに沿ったジュブナイル映画が大好きなんだけどこの映画もそれ。ホラー映画で培ったチュパカブラの知識とチュパのデザインがオオカワウソと>>続きを読む

オキシジェン(2021年製作の映画)

3.6

生き埋めワンシチュエーションスリラー「リミット」とマイケル・ベイの近未来スタイリッシュ爆発映画「アイランド」の合の子みたいな作品。「ホーンズ~」とか「ルイの~」とか、残酷映画じゃないアジャ作品はどこか>>続きを読む

キス・オブ・ザ・ドラゴン(2001年製作の映画)

4.0

アクションの悉くが殺傷力高めだしフランス警察はキャラが濃くないと出世できないぽいし秘孔を突ける男以外と付き合うなっていうメッセージ性も強くてマジ最高

招かれざる客(1967年製作の映画)

3.8

里帰りした白人娘が黒人男を婚約者として連れてきてリベラル売りの父ちゃん大ピンチな話。「ゲット・アウト」の元ネタのひとつ。机上の空論的に頭で考える善し悪しと当事者になってみて慮るあれこれの齟齬。差別主義>>続きを読む

美女と野獣(1946年製作の映画)

4.2

当たり前だけどディズニー版と違って歌って踊らないガチ人体調度品が不気味で城内の異様さが凄まじい。野獣はネコ科肉食獣みが強く魔術もカット合成などの映像技巧を凝らしてあって眼福のそれ。原作を読んだことがな>>続きを読む

美女と野獣(1991年製作の映画)

3.6

アトラクションの予習のために初めてちゃんと観たけど、映像クオリティの時代錯誤感で頭おかしくなりそうだった。最終的に野獣の容姿を選択してたほうがもっと綺麗なお話にはなってた気がする。それより何よりベル家>>続きを読む

真・事故物件 本当に怖い住民たち(2021年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

目ん玉飛び出しながらお肌カサカサになって内臓ゲロを無限に吐き出した女子が祟るため煙幕をバックに颯爽と現世に出現するのエモい。レイプリベンジスラッシャー好きにはご褒美みたいな呪殺リベンジスラッシャーでし>>続きを読む

リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

音楽は言わずもがなピクサー映画で普通に殺人犯出てきてウンポコ驚いた。しかも天誅みたいな死に方してるくせに死者の国でもよろしくやってる。彼はメンタルお化けだね。わざわざ生前の出演映画で犯行を再現して現実>>続きを読む

ダークグラス(2021年製作の映画)

3.5

令和の時代にアルジェントの新作が劇場でかかってるだけで発生するある種の高揚感。今年はヴァーホーヴェンの『ベネデッタ』もあったし夏には宮崎駿とクローネンバーグの新作も控えてるし今80代監督が熱い。『サス>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.2

キャラ萌え極めてきてんな。アクションパートも日常のあざとさも過剰になっていて、前作でちさと&まひろコンビの虜になってる人間にはご褒美みたいな続編。二人だけには分かる魔法のコトバでキャッキャッ盛り上がる>>続きを読む

世界の終わりから(2023年製作の映画)

4.0

中二病の権化みたいな映画だから人によっては吐くかも。この時代になんの衒いもなくしかも実写でド直球セカイ系が存在しているの凄い。中学生の時に奇しくもこの映画にゲスト出演してる岩井俊二にヤられたクチなので>>続きを読む

ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

4.8

正直まったく期待してなかったけどギミックがぜーーーんぶ面白かった。今年の午後ローで観たい映画部門ベスト。丸々太ったレッドテグーみたいなドラゴンと梟熊に変身するドリックが推し。30分ドラマとかで娘ちゃん>>続きを読む

オオカミ狩り(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

マジで何の前知識も入れなかったので密室船内での極悪犯連合vs凄腕刑事達の血みどろアクション、つまりは残虐版要塞警察的なノリの映画なんだと思ってたら、いきなり旧日本軍製の人体破壊魔人が暴れ回ってほぼ全キ>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.6

ショッカーの顔面潰しから始まったので、もしやゴア特撮を見られるのかしらんと開始5分くらいはシン・シリーズで一番ワクワクしたかも。怪人のビジュアルが好きじゃねえ。終盤のCG全開アクションが支持できねえ。>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.1

作品内外で色々な良かった点がある映画だけども、個人的にはジョブ・トゥパキの存在がデカい。道化的で剽軽な振る舞いの抜け感があるために、敵対した時の底知れない絶望感がめっちゃ痺れる。ベーグルで厭世しちゃう>>続きを読む

ノースマン 導かれし復讐者(2022年製作の映画)

4.5

血で血を洗う筋肉復讐劇。例によって如何わしさがハツラツとしていて眼球だけで楽しめるのに、北欧神話や民話をベースにしているからかいつものロバート・エガース映画よりも分かりやす過ぎて脳ミソも喜んでた。A2>>続きを読む

ベネデッタ(2021年製作の映画)

4.0

猥談が天変地異を揺るがす箱庭感。つまりはキリスト教のお馬鹿なところが詰まってて最高なの。幻に終わったシュワ×ヴァーホーヴェンの十字軍映画がこれで昇華されたと思うと悲喜こもごも。