teraishotaさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

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古典。80年代の記憶の残滓が亡霊のように集まってくるのでいまだにずっと学園祭の前日を生きている気がしてなんだかたまらない気持ちになる。水族館で夢邪気が出会ったラムの美しさは永遠。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

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エマ・ストーンが開眼してゆく様が素晴らしい。音楽もドルビーで見たのもあってか手で掴めそうな音像を楽しめた。でも根本的にこの監督とは合わないらしい。ヤギ可哀想だし。

石の微笑(2004年製作の映画)

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低体温のままうっすらと緊張を保ちつつ、異形さも垣間見せつつ先が見えないまま時間が進んでゆくのがとてもクール。オープニングもエンディングも(エンドロール含め)カッコ良い。すこし長さは感じた。

不知火檢校(1960年製作の映画)

5.0

ジョーカーですら屁で吹き飛ばせそうな純粋悪党を勝新が軽快に嬉々としてぶちかましていて最高かつ最高。不穏な劇伴でシリアスさを装いつつも頭から爪先まで笑かしで溢れている。裾からこぼれるヌメヌメと黒光りした>>続きを読む

逃げた女(2019年製作の映画)

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キム・ミニが窓を開けて身を乗り出すと鳥が鳴くシーンのささやかに解き放たれた感覚が好き。ぶっきらぼうなズームによってホンサンスにしかない映画のリズムにまんまと乗せられているなと。

サボタージュ(1936年製作の映画)

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冒頭の自らが起こした停電という現象に対して後ろめたさを持つ男が闇よりも光を嫌う演出に唸る。不安や恐ろしさの心理を映像演出に落とし込む想像力には流石ヒッチコックと言わざるおえない。そしてシルヴィア・シド>>続きを読む

素敵な歌と舟はゆく(1999年製作の映画)

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長回しの中に登場する人々の(動物も)運動の連携が見事で貧と富をも縦断したりする様が痛快かつ心地よい。その連続が断ち切られ時間の流れの残酷さを目の当たりにしても、貧と富がまた分断されても(合流しても)あ>>続きを読む

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

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牛のキャスティングが素晴らしい、覚えている限り映画で見た牛史上いちばん可愛かった。衣装も良かったな、特にインディオたちが着ている上着。何を語るかよりも何を映すかで進んでゆく時間が好き。川の存在が重要な>>続きを読む

不意打ち(1964年製作の映画)

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ソウルバス風のオープニングも不穏さを盛り立てる劇伴もカッコいい。若者たちの行動原理が理不尽すぎてただの狂人の集まりにしか見えないので取りつく島もなく見ていてちょっと疲れた。この時代にここまで暴力的に振>>続きを読む

女の香り(1968年製作の映画)

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130分に詰め込めるだけ詰め込んだのか、短くさせられたのか。ヒッチコックめまいのアルドリッチ的解釈も入っているのか高所恐怖症の設定も強引な気もするけど、演出の力技と役者の顔でぐいぐい引き寄せられてしま>>続きを読む

バーバリー・コースト(1935年製作の映画)

5.0

再見、やはり傑作

2023/3/25の感想
冒頭に降り立つサンフランシスコの町の混沌と喧騒の描写に惚れ惚れする。人生への諦観からなのか飄々とすべてを受け入れる詩人のジョエル・マクリーが登場する中盤か
>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

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元旦は景気の良い映画をと爆音上映にて初観賞。映画館で地震を体験するのも初めてだった。まさかこんなことになっているとは。

ルナ・パパ 4Kレストア版(1999年製作の映画)

5.0

この世の生きとし生けるもののエネルギーと、それを余すところなくフィルムに焼き付けようとアクションするカメラに身体の全細胞が沸き立つ。敬愛する森崎東のスピリットにも呼応している。そしてキャスティングの素>>続きを読む

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

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撮影も構成もサスペンス演出も(ユニットバスカーテン使いのこれこれ感)一級品なのに肝となるポイントが軒並みボヤけていてシャマラン特有のバランスの悪さがキャッチーでない方に振れた気がする。ミスター・ガラス>>続きを読む

甘い抱擁(1968年製作の映画)

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もっと若い時に見ていたらジョージをシンプルサディスティッククソババアとして同情のカケラも持てなかっただろうけど今はそうでもない。にしてもなんのバックボーンも知れないままスザンナ・ヨーク扮するアリスに葉>>続きを読む

傷だらけの挽歌(1971年製作の映画)

5.0

大大大傑作。キム・ダービーとスコット・ウィルソンの存在感は時代を超越してる。濃密なのに突き放されもする。ジョン・フォードのタバコ・ロードやフーパーの悪魔のいけにえといった狂った家族ものの系譜として見て>>続きを読む

第三世代(1979年製作の映画)

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今まで見たファスビンダー作品とは(そんなに沢山見てないけど)また違う角度で刺さった。遠いようでいて2023年の現在にも深く刺さっている、気がする。しかもちゃんとコメディもしてるのが楽しいし恐ろしい。

ブルー・カラー/怒りのはみだし労働者ども(1978年製作の映画)

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ジャック・ニッチェ作ビーフハート歌唱のテーマから始まる映像のフリーズと音楽が連動したオープニングから独特。主役の2人も良いけどヤフェット・コットーがめちゃ良い。身につまされる部分多々ありしんどい展開で>>続きを読む

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

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表面上では抑制されたエモーションが見えないところで渦巻いているのが伝わってくる。音響も編集も素晴らしい。素晴らしすぎて少し距離を置きたくなる。でもそれに余りあってやっぱり素晴らしい。

メイド・イン・USA(1967年製作の映画)

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マリアンヌ・フェイスフルが歌うAs Tears Go Byのシンプルな歌詞が沁みる。

ラベンダー・ヒル・モブ(1951年製作の映画)

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予備知識ゼロで鑑賞。チョイ役でオードリー・ヘプバーン、ほんの一瞬なのにハッとする。エッフェル塔を階段で駆け降りるアニメーション的な演出は独特で楽しい。

ラスト・ラン/殺しの一匹狼(1971年製作の映画)

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オープニングの車の整備シーンから構図も照明も決まりまくっていて安心して最後まで見届ける気持ちになる。一見ニヒルでハードボイルドなジョージ・C・スコットがひたすらカッコよく画面に映るけど、仕事にしても逃>>続きを読む

タバコ・ロード(1941年製作の映画)

5.0

人も車も家も雨も風も落ち葉も犬もすべてがアクションしていて、そのひとつひとつがいつか見た記憶と繋がっているように感じる(結婚が決まったジーン・ティアニーが喜びで勇み走り水溜りを踏む瞬間の躍動感と美しさ>>続きを読む

ペトラ・フォン・カントの苦い涙(1972年製作の映画)

5.0

限定された密室での会話劇を美術と演技と構図とカメラワークとを駆使して受け手の想像力を彼方に飛躍させる力技に感服した。ラストの従順な僕であったマレーネの隠された暴力性をある小道具でほんの一瞬無造作にチラ>>続きを読む

(2023年製作の映画)

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影武者が変わるたびに似てなくなってくるの笑った。畜生だらけでアウトレイジ見るのと殆ど同じテンションで見届けた。スパッと潔いラストは好きだ。

野良猫ロック マシン・アニマル(1970年製作の映画)

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梶芽衣子率いる女不良グループがバイクで敵を追跡するシーンはカルガモの親子の行進を見るくらい微笑ましかった。

鴛鴦歌合戦(1939年製作の映画)

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モダンだなあ。みんな歌が上手すぎないのがいいね。

ママと娼婦 4Kデジタルリマスター版(1973年製作の映画)

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口ばかりのしょうもない男のペシャンコ案件、だからといってそこに惹かれてしまう女もしょうもないけど、しょうもなくてもしょうがないじゃない、という濱口竜介やエルンスト・ルビッチと同じ志の映画、なのでしょう>>続きを読む

ボディ・アンド・ソウル(1947年製作の映画)

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リングサイドからリングを見上げるショット、逆光気味の照明の中で殴り合いの臨場感と緊張感が浮き彫りになって静かに興奮した。