Frapentaさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

エヴァの告白(2013年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

質感は相変わらず好き。ただ題材が自分には合わずややつまらなく感じた。
なんか近年のジェームズグレイ作品エンディングのアングルが同じだな。我々観客から離れていくのは、今後我々の目から巣立って自ら人生を紡
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アンダーカヴァー(2007年製作の映画)

4.1

クラブ経営も麻薬を取り締まることも全部ロバートが自由奔放な人間でなかったらできなかったのだろう。この物語は主人公が特異点として作用しており、主人公の立場が揺れ続け、綱渡りを強いられる状況に陥っているの>>続きを読む

トレーニング デイ(2001年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

一線を超えた刑事の悪行に揺れる新米麻薬捜査官がかっこよかった。あの環境でよく呑まれず誇りを保てたな。イーサンホークよい。

デンゼルワシントンはいい人属性がついてきてしまうけど、この役は本当に嫌なやつ
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エクソシスト(1973年製作の映画)

4.2

「悪魔は実在する」


あれは、いましたわ、確実に。この作品によからぬ噂が蔓延るのも仕方ないくらいに恐ろしかった。

久々に自分がきついと思う描写を観て手に力が入らなくなった。いやーな描写を見ると脱力
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青天の霹靂(2013年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

青天の霹靂 : 晴れ渡った空に突然起こる雷のように、思いがけず起こる突発的事変。

感動。

自分をゴミだと思って生きてきた主人公が過去に戻り昔の両親と対面する話。


どうでしょうを観ていたせいで大
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ブロンクス物語/愛につつまれた街(1993年製作の映画)

4.5

普段そんなに聴かない自分でもわかるくらい名曲の数々が織り込まれている。それらとともにカロジェロ(C)にとって愛すべき街ブロンクスの日常を描く。

デニーロがイタリア系住民が多く住む地区を描くということ
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フロッグ(2019年製作の映画)

4.2

気軽に見れる良作!
異なる視点によって一つの事実から多数の真実が暴かれる。そんな様が観てて気持ちがよかった。テンポがいい上質なミステリーだ。
邦題はちょっと微妙。フロッギングがもう少し生かされるならこ
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.2

言葉の駆け引きだけでここまで面白くなるのはやはりシドニールメットの裁量なのか。「十二人の怒れる男」は純密室劇で、「狼たちの午後」もほぼ密室劇だったが、これほど会話で惹きつけることができるのはただただ感>>続きを読む

イット・フォローズ(2014年製作の映画)

4.0

メタファーを知った上での鑑賞だったため、かなり生々しいというか、現実的のように思えて怖かった。遡って殺すというのが一番怖い。
過去の出来事は人生においてずっとついてくるものだから、ある意味この映画は普
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アナと雪の女王2(2019年製作の映画)

4.0

映像技術すごい発達しているなというのが率直な感想。そしてアナ雪ってよくよく考えたらミュージカル映画だったんだ。
ディズニーお得意の愛がテーマではあったが、前作よりも骨太なストーリーがあって楽しめた。サ
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そして父になる(2013年製作の映画)

4.0

みんな家族になっちまえばいいんだよ!

父が親であることをほとんど自覚してないクズだったが、並木通りを歩きながら話すシーンはしんみりして、良き。そして父になってた。

さがす(2022年製作の映画)

5.0

いいねいいね。邦画もすげえぞ!というのがよくわかる作品。

まず時系列がとっ散らかってるようで、しっかりと一点に収束していく素晴らしい脚本がある。次に実際の事件を匂わせるような殺人犯の容貌だ。行動も思
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岬の兄妹(2018年製作の映画)

4.0

生きるために何事も厭わなざるを得なくなってしまった兄妹。本当にやばいことばっかしてたけど、それでも2人の絆はずっと切れなかったのがすごい。
本当に底辺の生活だからこの映画は目を背けたくなる。明らかに何
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海街diary(2015年製作の映画)

4.0

特に起伏はなくあくまで日常的な話だったが、家族を形作る上で日常を助け合う描写は一番重要である。
そういった意味で日常が主題の擬似家族映画だったと思う。あくまで日常を描くことで家族の在り方を知れる良い映
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

家族の温かみある物語で癒された。

ガンホちゃん好き。最後の展開含めやはりガンホちゃんはこういういつも陽気だけど最終的に超真面目に超重大な決断をする役が似合うなと感心した。ほんと好き。是枝監督この配役
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君の膵臓をたべたい(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

通り魔で死ぬのびっくりした。

日々を大切に生きようということか。
たとえ通り魔に刺されで死んだとしても、余命を知っていたからこそ後悔しないように生きていけた。やはり期限を知らないと人間だれてしまうの
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クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

こういう作品は映画館で観たかった。前作とほぼ同じ展開だったけど、子ども2人が活躍するところが成長したなと実感する。こいつらならこの世界でも生きていける。
しかし、女の子以外は全員傷を負っていて、かなり
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

5.0

文句なし
サイコーの胸熱アトラクション映画
一緒に体動いた、マリオカートで体動くやつは絶対動く

ミッドナイト・ガイズ(2012年製作の映画)

4.2

ポスター詐欺も甚だしい。ほぼ全編バカみたいな映画だった。

だが、このミッドナイトガイズたちを愛したい。バカやって、仲間と共闘して、これが俺たちだと胸を張って宣言するのだ。この作品のラストは大好きだ。
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レッド・ライト(2012年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

オチがなぁ……。そういう設定か……。
最後の対決まではワクワクしてた。

PLAN 75(2022年製作の映画)

4.0

75歳以上になったら安楽死を選べるというPLAN75に対して人々はどう生きていくのか……。

作中のPLAN75は選択できるとはいえ,かなり強制力が大きいような気もした。それは日本の文化特有の同調圧力
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夜に生きる(2015年製作の映画)

4.0

禁酒法時代は思わぬところでギャングの巣窟に入ってしまう恐ろしい時代。主人公は元からワルではあったけど、彼がアウトローでは済まされないほどこの時代は強大な組織の力がはたらいていたのだろう。

人生いろい
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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

4.2

Fan's Voice 試写会にて。

ポールトーマスアンダーソン(PTA)監督は常に王道に沿ってきて、今回も例に漏れなかった。だが、ただの王道は絶対に作らないのがPTAだ。

今回はおそらく監督作の
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エジソンズ・ゲーム(2019年製作の映画)

4.8

気軽に観れる良作!

何よりテンポが良くて爽快感がある。都市を勝ち取るための駆け引きがそれぞれの思惑を通してうまく描かれていた。直流交流戦争といえばやはりエジソンとテスラが思い浮かぶのだが、テスラには
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ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年製作の映画)

4.1

みんな何かを失いながらも生きている。悲しくも力強い人間の力を、9.11による惨事から見出される。

マックスフォンシドーの役が好き。より物語に引き込まれた。

ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

なかなかの良作だった。世界観が身近であるからこそあり得てしまうかもなワクワク感が良かった。

人間を蔑むのも、陥れるのも、殺めるのも、全て種の存続のため。種の存続のためなら何してもいいのか……という、
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ジーサンズ はじめての強盗(2016年製作の映画)

4.0

気軽にワイワイ楽しめる。
じーさんたちの映画何かと好き。主役が豪華なのはもちろん、脇も意外と見たことある人で固まってるのがいい。

あんなアリバイ話せると逆に疑われるような気がするけどどうなんだろ。も
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

音楽がかなりこだわり抜かれてる印象を受けた。こういった同性愛物語の結末は世間体を気にして別の道を選ぶところに終着していていつも切ない。その切なさこその面白さではある。現代のロミオとジュリエットだと思う>>続きを読む

ワールド・オブ・ライズ(2008年製作の映画)

3.9

看護師どこかで見たことあると思ったら、パターソンの彼女だった。ちらほらと出演作を見ていたようで、既視感満載だった。いいね。

ディカプリオは本当にあらゆる危険な場所にいかされて壮絶な体験をしてるなと思
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ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

4.0

日常においていつも人々が定位置に存在するため、観ている間に脳内で街全体のマップが出来上がっていくのが面白い。

スパイクリー作品は映画を通じて差別問題と戦っている。初期の作品からずっと変わっていない。
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J・エドガー(2011年製作の映画)

4.0

途中の映像が極めて暗くて観にくかった。クリントイーストウッド作品はソリッドで暗めな映像感を出す印象があるが、なかでも今作はぶっちぎりで暗い。しかし、終盤の方では暗い印象はないように思えた。
この明暗の
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アイズ ワイド シャット(1999年製作の映画)

4.0

何かありそうで特に何もない話だったと思う。
平たく言えば趣味の違いすぎるパーティに参加するのは良くないということだろう。趣味が違いすぎるとはつまり住む世界が違うことを意味しており、違う世界にすぐに適応
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ロスト・シティZ 失われた黄金都市(2016年製作の映画)

4.5

これはすごい。隠れた名作。ジェームズグレイは自分の好みに合っている。

壮大な冒険活劇になるかと思いきや、やはり段々とパーソナルな物語になっていて、静かだけど力強いカタルシスを感じられた。ポスター的に
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レプリカズ(2018年製作の映画)

4.0

この作品の悪い展開は全部キアヌがよそ見運転して事故らなければ済んだことなので、キアヌの慌てようが少しアホ臭く感じてしまう。

かなり多方面の倫理に触れる内容だが、ストーリーは割と軽め。友人が薄っぺらい
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酔いどれ天使(1948年製作の映画)

4.2

どいつもこいつも男は何かと吠えやがって!フン!
というありそうでないマネはさておき、先生がどこか愛くるしかった。患者がヤクザとはいえ、見捨てられなかったんだろう。昔特有の気性の荒さはあれど、人の良さが
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.9

嫌いではない。ジムジャームッシュの緩さは健在だったとは思う。だから気ままには観られた。意外と不穏さはしっかりと漂っているので、ゾンビホラーの地盤は整っているように思える。群像劇に見えて群像劇じゃないの>>続きを読む