品川巻さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

神は見返りを求める(2022年製作の映画)

3.0

「この人と同じセンスだと思われたくない」「この人がいいと思ったものをいいと思いたくない」という、人間誰しも1回くらいは抱きそうな汚い部分が炙り出されていてイヤな気持ちになる。

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.6

SNSで流行りの"降霊"の虜になる若者たちの話。
手の置物に触れて、ある言葉を唱えると、その人にだけ見える幽霊がランダムに現れて「90秒憑依チャレンジ」ができる。でもその90秒を超えると...

年上
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あなたの名前を呼べたなら(2018年製作の映画)

4.3

踊りとテンポが命のインド映画で、こんなに間を効かせてくるのは初めて観た。

何を着ているか(サリーか私服)とか、日々の何気ない仕草(目の前にリモコンがあるのにメイドにつけさせる)とかを小出しにすること
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ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール(2014年製作の映画)

2.3

このレビューはネタバレを含みます

ベルセバのフロントマンが手がけた作品。
画質もファッションも曲調も好みのはずなのに、唯一主人公に共感できずハマれなかった...
Years & Yearsのオリーの歌、もう少し聴きたかった。

ニューヨークの巴里夫(2013年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

元カノ(レズ)に精子提供をする男の話。
三部作の最終作から見始めるという失態に気付きながらも、テンポの良さと合間合間の説明のおかげで、ぶっ飛んだ設定でも違和感ゼロで観終えることができた。
すべての無は
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静かなる叫び(2009年製作の映画)

3.8

「女性のせいで大学受験に失敗した」と思い込む主人公が、私怨を理由に女性だけをターゲットにした銃乱射事件を起こす話。『灼熱の魂』の監督作品。
実話が元になっており、凄惨な事件をモノクロ、事件後の現在をカ
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

2.3

このレビューはネタバレを含みます

孤島のレストランというロケーションと、冒頭15分の面白さで期待値が爆上がりしただけに、終盤の意味不明さで失速。。
評価をしてるだけの人間に「実際にやってみろ」とでも言わんばかりの皮肉なメッセージは、F
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男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け(1976年製作の映画)

4.8

男はつらいよデビュー。評判が良かった今作から試してみたけど、良すぎてびっくりした。
目まぐるしく出会いや別れがあって、楽しさと寂しさを同時に感じることが多かったこの1年の終わりに、こんなにあたたかい映
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男はつらいよ 寅次郎相合い傘(1975年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

評判のいい作品から観始めてみたけど、男はつらいよシリーズにそこまで恋愛要素を求めていない身からすると、夕焼け小焼けの方が圧倒的に好きだった。

寅次郎とリリーさんのすれ違いの切なさが主軸になってるけど
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テリファー(2016年製作の映画)

3.3

ハッピーハロウィン映画。
かぼちゃのスープを飲みながら観ていたら気分が悪くなり、あんなに好きだったかぼちゃを嫌いになりかけているので本当に謝ってほしい。(褒めている)

友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

4.5

地図なしで友達の家を必死に探す幼い主人公からするとこれは列記としたロードムービーだし、異国の地で充電が死んだ時の自分を重ねていたら応援せざるを得なかった。
ラストが好きな映画トップ10に食い込むかもし
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.0

個人的には1より好き。観たの随分前だけど、今年の母の日ムービーに丁度よかった🤱
(つっこみどころは多いけど)マッチングアプリやSiriなど、最新の機能も駆使してママを助けに行く娘の勇姿に感動。

スマ
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マイ・インターン(2015年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

※偏見に満ち満ちた感想です

キャバクラみたいな映画だった。
疲れ切った主人公が自分を慰めてくれる相手と交流する辺りがまさに、「ジュールズ(客)」と「ベン(嬢)」のような関係に見えてしまったし、こうい
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猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)

3.6

グロボーイミーツガール。
誰かの愚痴を延々と聞かされてる気分で、第二章からの胸糞展開に終始ぐったりしてしまうも、全く飽きない。
個人的には、バイト先の山本くんに注目してほしい。

ONCE ダブリンの街角で(2007年製作の映画)

4.8

2回目の鑑賞。
忘れられない映画。サントラ何回聴いたんだろう。この映画を初めて母親と観た時に食べていたパスタの味を今でも覚えてる。
『ララランド』をハッピーエンドだと解釈する人にとっては、この映画もハ
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女神の継承(2021年製作の映画)

4.3

※娘が車に乗ってるシーンの窓に映る影に注目(初見で全く気付かず)

全体的にホラーのシーンはそこまで怖くないけど、ありとあらゆる魑魅魍魎の悪霊(男性の家系のせい)が憑依して変わっていく姿はおそろしい。
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素晴らしき日曜日(1947年製作の映画)

3.5

黒澤監督自身は気に入っていないようだけど、ラスト20分、あの時代に客一体型の映画を作った時点で先進的すぎる。ブランコのシーンも好き。

普段上機嫌でイベントも楽しんで行くけど、たまに張り切りすぎて疲弊
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ギター弾きの恋(1999年製作の映画)

4.3

【"役者"ウディアレンが苦手な人にもおすすめ】

そもそもウディ・アレンが映画フリークで、フェリーニやらベルイマンのオマージュ(ほぼ模倣)を作品内にしょっちゅう盛り込んでくるので、
確実にオタクたちの
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

「LGBTって流行ってるもんね」

お金があってもカラダが女になっても母親になれる訳じゃないし、どんなに他人が愛情を注いでも、子供が必要するのは実母なのは変わりない。
個人的にはトランスジェンダーの主
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50回目のファースト・キス(2004年製作の映画)

3.8

事故の影響で、ずっと同じ日を繰り返す女の子との恋愛の話。ドリュー・バリモアの笑い方とハスキーボイスは可愛すぎてずるい。

毎日誕生日を祝われ、毎晩『シックスセンス』のネタバレを喰らうパパには同情する。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

5.0

私の大好きなヴィム・ヴェンダースが、私の大好きな役所広司を撮った奇跡みたいな作品を、ニューヨークフィルムフェスティバルで観ることができた。
まず異国の映画祭で地元が映し出されたことが嬉しくて泣けてきて
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カビリアの夜(1957年製作の映画)

3.6

いくらなんでも男運なさすぎる...純粋な人間はどう頑張っても幸せになれないんでしょうか
『道』のジェルソミーナくらい切なさが突き抜けてれば泣けるんだけど、ちょうど泣けない後味の悪さだった...崖に連れ
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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

4.3

葬式用の喪服代わりにヨレヨレの黒い私服しか用意できない貧困の実態。
社会的弱者の救済がおざなりにされ、貧すれば鈍する人たちも少なくない中で、「税金を支払ってきた自分には、支払った税金に見合った給付を受
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赤と白とロイヤルブルー(2023年製作の映画)

4.4

話がポップ&展開が早すぎるけど、幸せな気持ちになれるクイア映画。
時々こういう映画でとってつけたように組み込まれる第三者の無駄な介入や身体的接触がなく、なんの違和感もなく観ることができる。(2人の関係
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流浪の月(2022年製作の映画)

3.5

松坂桃李が「ロリコンって何?」と聞いてきた子供に対して「子供のことを好きな人だよ」じゃなくて「大人の女の人のことを好きになれない人だよ」ってあの場で瞬時に返せるのすごい。

更紗は男性への不信感がある
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ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!(2018年製作の映画)

3.5

前半の不謹慎ネタの連続と音楽の良さでかなり期待値が上がってたけど、ある人物がポップに死んでから突如B 級路線になってしまい、ちょっとだけ右下がり。

高速道路のスピード違反撮影カメラで宣材写真撮るのは
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

2回目の鑑賞。
痛みや死と隣り合わせになることで生を自覚するファイトクラブの理念は何となく分かるけど、この映画がここまでカルト的人気を誇ってる理由を純粋に知りたいと思った。
新しいことを始めた時に、「
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エンゼル・ハート(1987年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

名前の言葉遊びと展開はシャッターアイランドぽい?
サイコサスペンスかと思いきや正統派(?)ダークファンタジー。

ジョーイ(2020年製作の映画)

3.7

YouTubeの感動動画にありそうな胸があたたかくなる話。

風が強く吹いている(2009年製作の映画)

2.3

このレビューはネタバレを含みます

三浦しをんの小説なのに2.5次元ミュージカルになった理由が分かった。
駅伝ムービーだったら、個人的には『奈緒子』の方が好きかもしれない。

ビッグ(1988年製作の映画)

4.9

2回目の鑑賞。
小学生の時以来久しぶりに観たけど、流れが完璧すぎてびっくり。
特に「凍らせてから溶かしたみたいね」のセリフが途中の伏線回収になってるのとかお手本で頭が上がらないんだけど、ピアノのシーン
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M(1931年製作の映画)

4.0

幼女連続殺人犯を追い詰める集団心理を描いたフリッツ・ラング作品。大衆からの視線と口笛が怖くなる。
特に犯人が無理矢理連れてこられた先の景色は鳥肌もん(恐怖映像ではない)。
効果音がないことが、その映像
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月の輝く夜に(1987年製作の映画)

4.2

唐突に2人がくっついた時は爆笑したし、話の中身も薄くて滅茶苦茶なのに、会話がテンポ良くて気に入ってしまった。リンカーンセンターに現れた漆黒のシェール姐さん素敵すぎ。

主人公たちの背景を知ってるから「
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魔法にかけられて(2007年製作の映画)

3.5

バリキャリ女がポッと出のニート姫に長年の恋人を取られて、目の前で真実のキスを見せられるという、令和では全く通用しない展開だけど、当て馬の2人も救われる終わり方だったので良かった。

宮野真守みたいな王
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ディナー・イン・アメリカ(2020年製作の映画)

3.8

自分の大好きなバンドマンが警察に追われていて、それを匿ってるうちに仲良くなるという破天荒ムービー。この世の全てのバンギャ(広義)の夢を映像化してくれてありがとうという気持ち。一部では、現代版バッファロ>>続きを読む