映画男さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

女医の盗撮日記(1992年製作の映画)

2.0

医者夫婦が盗撮するピンク映画。体位も撮り方も凡庸でエロスは感じにくい。当時のフィルムカメラ、ビデオカメラがたっぷり見れたのは地味に良かった。

逆さ吊し縛り縄(1985年製作の映画)

3.0

狂っていて愛おしい。「飾りじゃないのよ涙は」ほぼフルで流して、最後、工場につながり破茶滅茶あって終わる後味非常に良し。

Bico(2004年製作の映画)

3.0

街とそこに暮らす人々を静々と描くだけでここまで作家性を出せるのはどうしてなのか。カメラの置き場所、人物の表情、ショットの長さ。わずかな違いで世界は変わる

Valimo(2007年製作の映画)

3.5

おっちゃんたちのどの顔にも、人生の刹那が刻まれていて、もはや台詞を要しない圧倒的な説得力があった。

破局(1961年製作の映画)

3.0

写真ちぎったらええやんに気づいてしまったら手紙書けないギャグが冴えて見えない。とはいえラストはグイッと持っていかれた。

the Memory Lane(2022年製作の映画)

3.0

なんか令和って感じで良い。マイメンとつるんで夜な夜な遊ぶみたいな生活送ってこなかったから羨望まじりで観た。ドラマとして、校舎が閉鎖→夜の校舎で遊びまわり、至る所にスナップ写真を貼っていく→この先がもう>>続きを読む

光る女(1987年製作の映画)

2.5

単純に好きにならへんかった。鈴木清順や寺山修司あたりのATG感が漂うがどうも何かと履き違えたチグハグな印象。スーツを着て相撲を取り、まわしをつけてオフィス出社するようなというか何と言えばいいのか、ひょ>>続きを読む

二人の息子(1961年製作の映画)

3.0

親父が仕事をクビになり、一家に貯金もなく、負の連鎖で崩壊していく貧しい家庭の悲痛なドラマ。無情にも程がある。黒澤明の天国と地獄が63年だから、当時こういう格差問題は結構当たり前にあり、なかなか深刻だっ>>続きを読む

沈丁花(1966年製作の映画)

3.5

調子の良い台詞回し、京マチ子と司葉子の豊かで溌剌とした芝居に感服。

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

2.8

カラオケルーム、合唱会場、団地、教室、車中といった閉鎖的な空間のみで物語が進むから窮屈感は否めない。たぶんコロナ禍で制限があったのだろうが、やっぱりもどかしい。屋上でなんとか開放感を演出しようとしたの>>続きを読む

葬送のカーネーション(2022年製作の映画)

2.0

おもろない。冗長である上に詩情が欠けているから胸にくるものがない。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.5

いい映画。トイレがどこも綺麗すぎるのが気になるが、まあそれはご愛嬌として気にせず。しかし、これでカンヌ? とはちょっとおもった。そこまでの作品ではないだろう。

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

3.0

牛の乳を盗んでドーナツを作って売るという単純な物語の中でサスペンスと資本主義の本質をあぶり出している。「犯罪」を経て「成功」を掴むあたりはアメリカの本質といえる。セリフは付属にすぎず、映像で物語ること>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.0

アンサのミニマムな部屋に憧れる。たぶん、想像やけど、最初は物に溢れた部屋に住んでいたけど、人生で起きる理不尽なあれこれに都度虚しくなり、そんな気持ちが断捨離や引っ越しに向かっていったんじゃないだろうか>>続きを読む

山口組三代目(1973年製作の映画)

3.0

当時大ヒットしたらしい。なんでやねん、どういうことやねん。どんなもんかとおもって鑑賞。物語はすこぶるチャチで大したことはなかった。日本侠客伝や仁義なき戦いに比べたらかなり不満足。しかし、やはり健さん。>>続きを読む

ギャルソン!(1983年製作の映画)

3.5

昔ホテルのレストランで配膳やった時期があるが、こんな感じだったなあと。しかし本場欧州のレストランは格が違う。トーションの使い方、トレンチの持ち方、皿の置き方(素早いが雑ではない)、客とのコミュニケーシ>>続きを読む

重役室(1954年製作の映画)

3.5

ある企業の次期トップが決まらぬなか、重役たちの間では腹の探り合いが日常的に行われていた。そんな中、現社長が心臓発作で死んでしまい、重役たちは各々の欲や得のため、慌ただしく動き回るのだがしかし、という感>>続きを読む

銀河(1969年製作の映画)

3.5

変な奴がたくさん出てくるロードムービーはそれだけで愛おしいと感じる。その上中身も面白いとくれば好き確定である。

キリスト教についての知識は水をワインに変えたとか、石をパンに変えた(we are th
>>続きを読む

ユーズド・カー(1980年製作の映画)

3.5

何から何までB級やなあ。アホみたいに車が破壊されるから、結構な予算はあったんやとおもうけどそれでこんなにもくだらない作品出せるなんて、贅沢な時代ですわ。主題歌まで作っちゃってさ、もう馬鹿さ加減がすこぶ>>続きを読む

狩人(1977年製作の映画)

4.0

冗長なように見えて人物の動きやカットのリズムは非常にスムーズ。シーンごとに音楽や色彩、周りの人物の視線や仕草とか、かなり細かいところまで計算されているのは間違いないが、そこにテクニックを全く感じさせな>>続きを読む

花腐し(2023年製作の映画)

1.5

いやあ、これは非道いんじゃないか。中年のおっさん二人がしみったれて酒飲んでるのと若いカップルがぎこちないセックスしてるの交互にみせられても何とも感情動かんで。少なくとも「火口のふたり」みたいな刹那はど>>続きを読む

劇場版 テレクラキャノンボール2013(2014年製作の映画)

2.0

われわれ男子はカンパニー松尾を美化し過ぎている。映画としては構成からディテールまで全く大したことはない。他のAVとは一味違うwhich means だから素晴らしい映画である、ということでは決してない>>続きを読む

ナポレオン(2023年製作の映画)

3.0

確実に素晴らしい映画である。大衆が歴史の教科書でしか知らなかったナポレオン・ボナパルトの素顔をとことん研究して描いた感がある。ホアキンフェニックスはもちろん、ジョセフィーヌ役の女性も素晴らしかった。ク>>続きを読む

(2023年製作の映画)

4.0

いいと思う。そりゃ90年代のたけし映画観ていたらおやとおもうこともあるかも知れないが、黒澤やNHK大河でも到底真似出来ない、たけしにしか撮れない戦国時代劇がここに生まれたとおもう。もっとも感心したのは>>続きを読む

ゲット・ショーティ(1995年製作の映画)

4.0

ヤクザの集金屋が成り行きで映画製作に乗り出す話。ええやんええやん。

変態だ(2015年製作の映画)

2.0

原作みうらじゅん監督安斎肇で生まれた変態映画なんて観ない選択肢がないはずがない。内容はやりたいことはめちゃくちゃ伝わるがいかんせんレベルが低すぎた。いくら予算がないとか監督経験が少ないといえども、初期>>続きを読む

25時(1967年製作の映画)

3.5

1940年代。欧州。純情素朴な農民が、美人な嫁を持つ農民を妬む警察官の仕業で、ユダヤ人に仕立て上げられ、強制労働に駆り出されることに。そこから時代の荒波に巻き込まれ嫁にも会えないまま、男は戦禍を駆け抜>>続きを読む

千の顔を持つ男(1957年製作の映画)

4.0

ロン・チェイニーなるカメレオン俳優の生涯を描いた作品。ロンの両親はどっちも唖で、ロンの嫁はそれを知って子供を産みたくない(唖になるかも知れないから)とごねる。生まれた子供はすこぶる健康で声も出せた。し>>続きを読む

あなたがここにいてほしい(2021年製作の映画)

3.0

こう言うボーイミーツガールというか青春純愛ものはアジア人特有の好みなのか、それとも日本映画のピュア要素がアジア各国に伝承されているのか。つくづく今泉や恋愛漫画原作作品を想起させた。高層マンションの手抜>>続きを読む

孤独 不倫の代償(2021年製作の映画)

2.0

チャイナのVシネ的な。日本に届いていないだけで、こういうチャチなセクシー映画、しこたま量産されているんやろな。しかしロケーションやエキストラの充実さからみて、億以上の予算は注ぎ込まれているように見受け>>続きを読む

パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

3.5

おとぎ話の導入から物語が始まって、うわあこの映画おれには合わんぞどうしよかとヒヤヒヤしながら観ていたが、鬼畜の権化みたいな大尉(父親)が登場して一気にメリハリのあるドラマになった。怪獣?妖精?のキモさ>>続きを読む