無知Aさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ケーブル・ガイ(1996年製作の映画)

3.2

良くも悪くも、ジム・キャリー節の効いた作品だった。やはり、彼の全身をフルに使ったユーモアには、彼だからこそ出せるであろう特有の魅力がある。また、今作は、ジム・キャリーが主人公ではなく、サイコパ>>続きを読む

キャラクター(2021年製作の映画)

4.2

漫画を描く上で必要な技術が十分あっても、世界感にあった魅力的なキャラクターが描けない主人公。しかし、ある時、彼は殺人鬼を目撃する事で、その悩みを解決する。そう、これがまさに惨劇の始まりだった。>>続きを読む

夏目友人帳 石起こしと怪しき来訪者(2021年製作の映画)

3.4

夏目友人帳お馴染みの人情や妖情?に溢れた物語は勿論、作中にて流れる名楽曲の数々、話の内容と上手くマッチしたエンディングテーマ。以上を兼ね備えた今作、これは高評価する他ない。

また、話
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屍人荘の殺人(2019年製作の映画)

3.1

ゾンビと推理を掛け合わせた作品は、非常に珍しいので、それだけでも魅力的だと思う。どちらかと言えば、今作は推理要素が多くホラー要素が少なめだが、これもまた今作ならではの個性だと思う。また、出てい>>続きを読む

エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

3.6

コメディ作品としてユーモアのある表現の数々は勿論、終盤には手に汗握るアクションシーンもあり、どの方面から見ても面白い作品だった。やはり、同じアジアでも、韓国のコメディ作品には日本のコメディ作品>>続きを読む

崖っぷちの男(2011年製作の映画)

3.4

物理的にも精神的にも、崖っぷちに立つ男。彼に何があったのか、物語が進むにつれ、その全容が明らかになる今作。確かに、内容がシンプルなので手軽に見れ、且つオチが良いので、後味も悪くない。だが、様々>>続きを読む

鉄道員(ぽっぽや)(1999年製作の映画)

3.9

やはり、日本アカデミー賞最優秀作品賞に選ばれた作品だけあり、現代の目から見ても、非常に魅力的で心を打つ作品だった。高倉健ならではの硬派な漢としての演技が、内容にもマッチしており、作品の価値を底>>続きを読む

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

3.6

今作は主人公が子どもを身ごもる事で、自身の辛い過去と向き合い始めると言った内容だった。そして、主人公の過去から読み取れる重厚なテーマに加え、異食症や中絶問題等の要素が、作品の深みになっていた。>>続きを読む

ブラック・ミラー: バンダースナッチ(2018年製作の映画)

3.5

映画であり、ゲームでもあるので新感覚だと思われがちな今作だが、実はそうでも無い。確かに映画としては新しいと思うが、その逆である映画のようなゲームはこれに先だって多くある。なので、後者を知る私は>>続きを読む

シャッター アイランド(2009年製作の映画)

3.8

精神病がはらむ真の恐怖が内在する今作だが、構造は尻上がりとなっていた。テーマとしては、モンスターとして生きるか、善人(制御された別人格)として死ぬか(元の人格を捨てる)という点が主だった。ディ>>続きを読む

楽園(2019年製作の映画)

4.0

レビューの点数だけを見て、非常に分かりにくい作品なのか、そもそも中身がスカスカなのかと、正直不安だった。だが、実際に蓋を開けてみると、予想に反した完成度の高さであり、確かな名作だった。

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グリーンランドー地球最後の2日間ー(2020年製作の映画)

3.2

一つ一つの場面には魅力を感じるが、全体で評価すると、正直微妙だった。登場人物が窮地に追い込まれ、それを乗り越えて生きていくという意味では文句なしだが、肝心の打開策が内容のレベルに反してお粗末だ>>続きを読む

望み(2020年製作の映画)

3.6

自分の家族、身内が何か事件に巻き込まれた時、悪い事を覚悟しておくべきか、信じるべきか。少なくとも、今作では覚悟もだが、信じる事の大切さに照準が定まっていたように思う。最悪のケースを想定して覚悟>>続きを読む

星の子(2020年製作の映画)

3.4

今作の 内容としては、宗教的要素が濃厚だが、主には家族がメインテーマだった。親がどのような思想を持ったとしても、周りからそれが揶揄されていたとしても、家族は家族なのだと雄弁に語った作品だったと思>>続きを読む

映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園(2021年製作の映画)

3.7

かけがえのない「青春」をテーマに、今作は無駄の大切さを説いた物語だった。そして、以上の対比として、無駄のない完璧なAIや効率が全てともとれるエリートを出していたのは印象的だった。結局の所、今を>>続きを読む

工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)

3.7

韓国と北朝鮮の関係を取り扱った作品の多くには、いつも祖国の事情を超えた友情が映される。これは、今作でも同様の事だった。そして、今作は国家情勢だけでなく、正義感を持って行動する側と、思惑を持って>>続きを読む

劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

3.8

今作は、アニメならではの作画を中心に、声や音響など、各要素のレベルが非常に高い作品だった。実写映画では決して見ることの出来ない、アニメならではの魅力が活かされた表現に、胸を打たれる場面が多かっ>>続きを読む

ザ・ファブル(2019年製作の映画)

3.4

漫画が原作ということもあり、言葉遣いとしての関西弁だったり、一部の現実離れしたアクションといった部分には多少の違和感を感じた。しかし、内容自体は面白く、全体を通して原作が気になる内容となってい>>続きを読む

ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.8

今作のメガホンを握った藤井監督だが、その素晴らしい手腕がハッキリと顕れている作品だったように思う。同監督の作品に『デイアンドナイト』という名作があるのだが、今作はそれと大まかな形が似つつも、別>>続きを読む

鳩の撃退法(2021年製作の映画)

3.3

今作の魅力は、ミスリード、叙述トリックにある。だが、これは魅力であると同時に微妙な点にもなっていると思う。確かに、叙述トリックによって解釈の幅は広がっている。だが、その一方で作品の主題はいまい>>続きを読む

影裏(2020年製作の映画)

3.5

いくら仲が良くても理解していても、私達が見ているのは、その人の一面に過ぎない。だから、私達は影に隠れた裏側を見ようとするのだが、未知の数々に心を痛める事も少なくない。そうした中、今作ではジェン>>続きを読む

ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)

3.4

盲目の老人が住む家を狙って若者が強盗を図るも、サイコパスによる返り討ちにあう前作とは一変。続編にあたる本作では、サイコパスが主人公(味方)サイドになる事で、悪者が悪者を倒すと言った要素が、前作>>続きを読む

人数の町(2020年製作の映画)

3.5

安定はするが、様々な意味で上限の決まった世界と、不安定だが無限の可能性を秘めた世界。私たちは、どちらの世界に自由を見出すだろうか。結論として、どちらにも自由は確かにある。だが、そこに少しでも違>>続きを読む

空飛ぶタイヤ(2018年製作の映画)

3.3

作中にて、不自然だと思う箇所は正直あった。中でも、冒頭のタイヤが飛ぶシーンや、終盤における主人公の言動等には違和感を感じた。やはり、復讐心や罪の意識や責任感から生まれる感情論が中心となっているの>>続きを読む

ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記(1997年製作の映画)

3.3

深読みをするのであれば、クローンや環境問題にも少し光を当てた解釈も可能だが、軽くといった感じである。一方、本作は子ども向けという事もあって、非常に分かりやすく且つ見やすい作品となっていた。>>続きを読む

ひとよ(2019年製作の映画)

3.8

善悪は別として、規範の外で得れるものもまた、規範の外に在るのだと考えさせられる。さて、今作はややパワープレイで片付けてはいるが、実際どうだろう。親の選択によって、社会から酷い仕打ちを受けた子ど>>続きを読む

461個のおべんとう(2020年製作の映画)

3.5

本作は、ミュージシャンである渡辺俊美氏の実話を元にした作品であり、非常に心温まる家族の姿が見られる作品だった。子からさらに子へと、愛情が伝播していく様子や、子が親を想う場面も多くあって胸を打た>>続きを読む

空白(2021年製作の映画)

3.9

本作のタイトルにある「空白」とは、失ったものを指すのだろうか。いや、「空白」とは真っ白なキャンバスである。そして、このキャンバスに描かれるのは、客観ではなく主観である。そう、決して正しい訳でも>>続きを読む

孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

3.8

『孤狼の血』シリーズ三部作の二作目、タイトルに「LEVEL2」とあるように、間違いなく激化していた。際限のない暴力や裏切り、少なくとも黒さという意味では間違いなくレベルアップしていたと思う。だ>>続きを読む

3月のライオン 前編(2017年製作の映画)

3.6

決して裏切る事のない良作だった。だが、私のこの感想は原作を踏まえた上のものである。

今作は広範囲の内容を見やすくまとめると同時に、魅力を損なうこと無く映している。そして、原作と同様に
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サウルの息子(2015年製作の映画)

3.5

視点を主人公のサウルほぼ一本に固定する事で、収容所内での混乱と暴力が色濃く映された作品だった。これは、私が知識不足なだけかもしれないが、他のホロコーストを映した作品とは、異なる作品だったように>>続きを読む

さんかく窓の外側は夜(2021年製作の映画)

3.1

映像や音楽に加えキャストも素晴らしい。だが、先に結果から述べると、微妙だった。やはり、総合的に見ると強引さが目立っていた。確かにレトリックは秀逸なのだが、芸術性に走りすぎて、肝心の内容がそこに>>続きを読む

ヒトラーと戦った22日間(2018年製作の映画)

3.6

最も恐ろしいのは、人間がこれ程の事をしてしまったという事実である。本作の中で繰り広げられた惨劇は、現代を生きる私たちにとっての可能性でもあるが故に恐ろしい。実際に、本作では人間のポテンシャルを>>続きを読む

泥棒役者(2017年製作の映画)

3.4

流れとしては、お笑いコンビ、アンジャッシュのコントに近い物語で笑いを誘った後に、温かさを出して、感動させようとしている作品だった。メッセージの主張が弱い点や、短絡的といったら良いのか、やや強引>>続きを読む

インセプション(2010年製作の映画)

4.0

難解との呼び声も高い本作、その原因は名監督のトリックだった。しかし、冷静かつ客観的に見ていくと、割と直ぐにタネが分かるのだが、易々と見せないのがノーラン流だった。さて、本作は主人公を通じて私達>>続きを読む

ウォーキング・ゾンビランド(2015年製作の映画)

2.9

タイトルからも察しの通り、パロディが散見される作品だった。ギャグ要素の多い点では好印象だが、低予算なのかクオリティが低い事に加え、ストーリーも特に優れている部分がない。さらに、個人的な感想を加>>続きを読む