chikudamaxさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

4.0

オタクのビデオ店員の若者が、巨匠へ登りつめていく途上にして最高の作品。タランティーノは深作欣二監督に影響を受けて、この映画を作ったという。そして、そのキャストたちのハマり方が半端じゃない。バイオレンス>>続きを読む

ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)

4.1

ソフィア・コッポラ、何故か彼女に親近感が湧く。同じ世代で音楽などがハマっているし、彼女の焦燥感などが作品の中で伝わって来る。この作品は彼女らしさを感じさせる代表作で、一番好きな作品。嫌悪を感じる作品も>>続きを読む

レッツ・ゲット・ロスト(1988年製作の映画)

4.0

チェットの内面を16mカメラで追う。ブルース・ウェーバーの写真家としてのポートレート的な映像は、全編に広がりその人物像が浮き彫りになる。クールでスタイリッシュなドキュメント。

ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)

4.4

個我と利己の相剋のような登場人物たちの振る舞いが、同じ穴の狢であるが如く物語はコミカルに進む。そして、最後にはバラバラに我が道に戻る。ジャームッシュの作品には常に同じ穴の狢でありながら人は皆同じではな>>続きを読む

ストレンジャー・ザン・パラダイス(1984年製作の映画)

4.1

スクリーンで観るジャームッシュ作品は、これが最後の機会かもという事で池袋までやって来た。若い頃に観た印象がまた蘇る。
モノクロームの世界観は、フィルムの持つ粒子がさらに異次元のような映像へと引き立てて
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キャンディ・マウンテン(1987年製作の映画)

4.1

好きな人にはたまらない映画。
ロバートフランクと錚々たるミュージシャンの名を見ただけで見たくなる。フランクはもともとモノクロで撮りたかったという。またそれも35㎜ではなく16㎜で、もしそうなっていたら
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汚れた血(1986年製作の映画)

4.2

ネオヌーベルバーグと言われ、22歳で監督デビューしたカラックスの出世作。ナイトシーンでのライティングやカメラワークは斬新でスタイリッシュ、ゴダールの再来とまで言わしめた作品。
汚れた血、それは生まれ持
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ブルーベルベット(1986年製作の映画)

4.4

冒頭からデザインセンスが光る演出。リンチの世界に引き込まれてゆく。僕はロンドン留学中ウィンブルドンにいた時、ホストファミリーの17歳の娘が週末に友達を呼んでリンチのツインピークスをテレビでよく見ていた>>続きを読む

マイ・プライベート・アイダホ(1991年製作の映画)

4.3

真夜中のカウボーイとオバーラップするやるせなさの残る作品。
フェニックスの演技とは思えぬ現実の彼の薬物依存症を感じさせる芝居は胸が傷む。刹那さが全編を通して突き刺さる。社会において隅におかれた人々の生
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ロビンソンの庭(1987年製作の映画)

4.2

混沌とした若者たちの心はいつの時代もシンプルだ。何かを表現しようともがく姿もまた精神世界の扉を開ける過程である。廃墟が象徴的な自然へと変貌していくさまは観るものを魅了する。映像美と若者たちの虚無感を綴>>続きを読む

欲望の翼(1990年製作の映画)

4.1

ある青春の抒情詩はセリフと共に広がるラブストーリー。

ボーイ・ミーツ・ガール(1983年製作の映画)

4.4

少年と少女か、男と女か?
カラックスの3部作にはその変貌と葛藤が見え隠れする。クールにまた情熱的に感じるままに物語は進む、詩のようなセリフにもはや物語を説明する術はない。

パーマネント・バケーション(1980年製作の映画)

4.5

これからどう生きるのか、二十歳の自分と重なったそんな映画。
ジャームッシュ作品との出会いがなんだか心のゆるい部分に作用するかのように、僕の根幹の一部のようになっている気がする。
同世代の作家としても影
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風が吹くまま(1999年製作の映画)

4.0

圧倒的な自然の中の果てに住む人々、そこに生かされる人間の反復される営み。アッバスの視点にはいつも淡々と生きる人々を客観視するジレンマと葛藤がある。

花様年華(2000年製作の映画)

4.4

東洋人の美しさとクールな関わり合いの物語が仕立ての良い映画となっている。男前と美人、程よいカラーライティングの照明にカメラワーク。ナッキンコールの曲が流れ、衣装や美術セットが深みを醸しだす。ハイスピー>>続きを読む

ザ・ライダー(2017年製作の映画)

4.2

人が一途に生きることが容易ではない世の中にあって、真っ直ぐにシンプルに求め続けようとする。
アクシデントや障害と向き合うも人生というタイムテーブルは容赦なく進行してゆく。また大自然を背景に人間の可憐さ
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浮草(1959年製作の映画)

4.5

昭和の古き良き時代の情緒あふれる田舎町。すべてが過去というより別の惑星に思えるほどの貴重な映像。そして、出てくる人々のミドルショットは上質なポートレートのようだ。民族性が失われてゆく昨今でローアングル>>続きを読む

女と男のいる舗道(1962年製作の映画)

4.8

いつの時代にもある若者の不条理なバイオレンスと恋の群像。クールでオシャレに描かれ、時代を超越したカッコ良さはいまなお不滅だ。意味付け不要の感じる映画、それがゴダール!

家族ゲーム(1983年製作の映画)

4.4

高度成長も安定し、少しずつ豊かさを掴みはじめた日本。本当の豊かさを知る由もなく、教育と家族の歪な在り方が絡み合う。クールでコミカルに問題を提起し綴る。森田監督と俳優陣のかつてない日本映画の傑作。

ニーチェの馬(2011年製作の映画)

5.0

馬の走るシーンは圧巻、BWフィルムの明暗の効果は素晴らしい。
暗部の深みはフィルムならでわだ。日々の恐ろしいほどに反芻する日常と超越した生活を描く。
タルベーラらしい芸術作品。

希望の灯り(2018年製作の映画)

4.0

格差社会にあって、這い上がれない人々のささやかな希望に焦点をあてた作品。工業地帯の映像が物悲しくも美しい、単純な労働の日々の反芻を問いかける。労働ムービー

パターソン(2016年製作の映画)

5.0

淡々と進む日常を詩にのせて街の人々やパートナーを通じ、異次元の世界へ誘う。パーマネントバケーションからの一貫したジャームッシュの感性がこの映画にも息づいている。僕の大好物な映画のひとつ。

パリ、テキサス(1984年製作の映画)

5.0

ライクーダーの曲に合わせて優しく流れてゆく物語。未来のような過去に魅かれ紡がれる哀しくも優しさを感じる映画。

ラスト・ムービースター(2017年製作の映画)

3.5

子供の頃に観たキャノンボールとか彼のマッチョな映画が好きだった。マックィーンやポールニューマンほどの2枚目とはいかないものの、アメリカを象徴するセクシーなナイスガイ。若き日のレイノルズと老いた現在の彼>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

5.0

半分ドキュメントのような映画。
色々な人生の最終章をキャンパーに託し、何処までも続くアメリカの荒野は美しくも無常だ。
アメリカの暗部のようにも思えるがクルマで暮らす人たちはひたすらクルマを走らせ、過去
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アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

4.2

人との関わり合い、祭りが制限された状況下でバーチャルな体験をさせてくれる作品。閉塞感が漂う今の時代へのメッセージ性と混沌とした世界への問いかけは、我々の想いと重なってゆく。
デビッド・バーンは幼い頃に
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ストップ・メイキング・センス(1984年製作の映画)

4.0

パンクムーヴメントも終焉を迎え、僕を元気づけてくれたのがこのアルバムと映画。サイコキラーを大ボリュームで聴くのが日課だった。留学中にロンドンのナイトクラブで観たトムトムクラブが今も忘れられない。自分が>>続きを読む