エノモトさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

エノモト

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抱擁のかけら(2009年製作の映画)

3.6

アルモドバル監督らしいサスペンスフルな恋愛劇。

視力を失い映画監督を辞めた主人公の過去の出来事が徐々に明らかになっていく構成。気持ち悪い金持ちに執着される女優を演じたペネロペ・クルスは鮮やかなインテ
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裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

3.5

百年戦争のフランスの英雄、ジャンヌダルクのイングランドでの裁判を元にしたサイレント映画。

半分以上ジャンヌダルクと裁判官たちの顔面ドアップの映像が続くので正直面白くはないけれど豊かな表情から彼女のそ
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ターミネーター3(2003年製作の映画)

3.4

前作T-1000を超える性能のT-Xが再びジョン・コナーを殺しにやってくる3作目。

T-1000よりもさらに強くなり、さらに女性のターミネーターになった以外は特に新しい点はありません。さらに、201
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ラビッド・ドッグス(1974年製作の映画)

3.6

最近複数作鑑賞したマリオ・バーヴァ監督はすっかりホラーやミステリーの印象でしたが、晩年にあたる今作は強盗たちの乗る車を舞台にしたクライムスリラー。

強盗が人質を乗せて車でひたすら逃走するワンシチュエ
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.5

ライフ0の状態でさらに地獄を見せてくるという鬼畜すぎるゴジラ。圧倒的な力を何度も見せつけられる絶望感がこれまでのゴジラシリーズでダントツ。ゴジラとの戦闘シーンも、ゴジラが無慈悲に街を破壊していくシーン>>続きを読む

呪いの館(1966年製作の映画)

3.8

廃れた村落で発生した連続変死事件の真相に迫るミステリー。

大好きなダリオ・アルジェント作品っぽさのあるゴシックホラーで、舞台となるじめっとした田舎町の雰囲気がまず良い。呪いの真相に迫っていくじわじわ
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アリス(1988年製作の映画)

3.9

「不思議の国のアリス」がベースだけど、不気味で悪趣味なカルト作品。不思議の国のアリスだと思って子供が観たら間違いなくトラウマになるレベルのキモさグロさのオンパレード。

ウサギについていき不気味で薄汚
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怪獣島の決戦 ゴジラの息子(1967年製作の映画)

2.0

ゴジラの子供ミニラがちょっと気持ち悪いしクオリティが低すぎる。どうしてこれでいけると思ったんだろうか。ゴジラに関しても初期の面影はなくただのマスコットと化しています。小さな島が舞台で、破壊描写も怪獣同>>続きを読む

海外特派員(1940年製作の映画)

3.6

まさに戦争真っ只中の作品だけどさすがヒッチコック。ダイナミックな展開で見どころたくさん。お得意の巻き込まれサスペンスとはまた違い、戦時中という社会情勢も絡めた緊迫感のあるサスペンスで面白かった。

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スケアリーストーリーズ 怖い本(2019年製作の映画)

3.8

制作にデルトロが関わっているから、気持ち悪いクリーチャーがどれも良い。中でも1番は病院に出てきた進撃の巨人に出てきそうな女が不気味で気持ち悪くて最高。

中身に関しても、本に書かれたことが本当になると
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天井桟敷の人々(1945年製作の映画)

3.4

フランスを代表する恋愛群像劇。190分と長尺なので観るのに覚悟のいる作品でしたが時間のある時にやっと鑑賞。

大衆劇場で舞台から遠く、1番安い席が天井桟敷。無言の大衆演劇のパントマイム役者のバチストが
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ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘(1966年製作の映画)

2.8

怪獣映画だけど怪獣の出番は少なく、海で遭難した若者たちの冒険がコメディベースで描かれています。

エビの怪獣エビラの造形は良いけど出番少なすぎ。モスラに関してはほんの一瞬だけで、エビラと戦う描写はない
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孤狼の血(2018年製作の映画)

4.1

新人刑事と、捜査のためなら手段を選ばないヤクザのようなベテラン刑事が、暴力団の絡む事件の捜査に挑む。

国外のギャング・マフィア映画に引けを取らない骨太なストーリーでめちゃくちゃ面白かった。容赦ない暴
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.3

ドラマは観ていないけど映画は一応全部観ているから惰性で映画館へ。どんどん複雑になる最近の作品の中では、わかりやすいストーリーだったので知らないキャラが出てくる割には問題なく楽しく観られる。でもドラマも>>続きを読む

哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

3.3

絶望の淵でたまたま出会った金持ちの開業医と結婚し、この上ない幸せを手にするシンデレラストーリーかと思いきや、、という話。

あまりにも現実離れした展開だけど、タイトルの通り、うまく現代の寓話っぽいスリ
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容疑者Xの献身(2008年製作の映画)

4.2

原作が大好きで昔何度も読んだから新鮮さ、衝撃はないけれど原作に負けず劣らず素晴らしい作品でした。

湯川と石神という天才同士のスリリングな攻防は見応え抜群だし、純愛が引き起こした事件の真相はこの上なく
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マンディンゴ(1975年製作の映画)

4.0

19世紀の奴隷制度の残るアメリカ南部、奴隷を売買する大農場の実態を描いた作品。

子供を寝かせて足をお腹に置いているジャケットだけでもこの映画で描かれる社会の異常性がよくわかります。倫理観の欠如した狂
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ぼくは明日、昨日のきみとデートする(2016年製作の映画)

3.8

タイトルでなんとなくの予想はつくかもしれないけれど、ネタバレしてしまいそうで何も書けない。。

『ベンジャミン・バトン』みたいな感じかなと思ったらまた違った切なさと感動のある良い映画でした。設定を理解
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4匹の蝿(1971年製作の映画)

3.5

ストーキングしてくるおじさんをはずみで殺してしまった青年が以降何者かに命を狙われるようになるサスペンスホラー。大好きなダリオ・アルジェント監督初期の作品。音楽はまさかのエンニオ・モリコーネ。冒頭からし>>続きを読む

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

3.7

イランの聖地マシュハドで実際に起きた連続殺人事件を元にしたサスペンススリラー。

犯人自体は序盤で明らかになるのでミステリーという感じではなく、街を浄化するため殺すことが自分の使命だと信じている男、そ
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お父さんと伊藤さん(2015年製作の映画)

3.0

20歳年上のおじさんと付き合い、同棲している主人公の家に頑固なお父さんが転がり込んでくる。3世代家族のような年齢構成の奇妙な共同生活を描いた家族ドラマ。

奇妙と言いつつ、現代だったら全然ありそうな生
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コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

4.0

恋人にドタキャンされて、一人で10000年前の岩絵を見るためロシア最北の地へと寝台列車で向かう女性の姿を描いたロードムービー。

相部屋となった男は初めから距離感が近すぎて第一印象は良くなかったけれど
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

3.6

妻を失い、身の回りのものを破壊する衝動に駆られる男が前へ進もうとする姿を描いた人間ドラマ。

自販機のカスタマー窓口の女性との手紙を通して再生へと向かっていく主人公。無性に何かを壊したくなる気持ちはわ
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スリザー(2006年製作の映画)

3.7

ジェームズ・ガンの監督デビュー作。宇宙から来た寄生型エイリアンとの戦いを描いたB級SFホラー。

イモムシみたいなエイリアンに寄生されるとゾンビのようになって人間を襲い始める。この手の映画の中ではトッ
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TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ(2015年製作の映画)

3.2

事故で命を落とし地獄へとやってきた青年が再び生き返るために地獄を生き抜くコメディ。

TOKIOの長瀬さん主演で、ロックな音楽が結構良い。ロック好きなら盛り上がれる音楽映画。地獄に学校があったり音楽バ
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ビリーブ 未来への大逆転(2018年製作の映画)

3.7

アメリカで法律上の性差別の撤廃のために戦ったルース・ギンズバーグさんの伝記。

介護者の男性への差別で性差別廃止の裁判に挑むというのが目から鱗で、法律の知識がなくても引き込まれる法廷シーンとなっていま
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哀しみのトリスターナ(1970年製作の映画)

3.4

親を亡くした女性とその女性を養子にして引き取ったキモおじの愛憎劇。

親であり夫であるとかいう気持ち悪い発言をするおじさんがとにかく気持ち悪い。時代も国も違う現代の日本にもこのおじさんのような人はたく
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チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話(2017年製作の映画)

3.4

副題にある通り、福井県の高校のチアダンス部が全米大会で優勝するまでのお話。

3年間を2時間にぎゅっとまとめているのでテンポが良過ぎて優勝までの苦悩の道のりがあまり見えなかった。あっさりと成長してあっ
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キリエのうた(2023年製作の映画)

4.0

声は出せないけど歌うことはできるシンガーソングライターのキリエの半生を描いた作品。2011年、2018年、2023年と時代が交互に描かれキリエの壮絶な人生が明らかになっていきます。

3.11のシーン
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ハンナとその姉妹(1986年製作の映画)

3.8

ウディ・アレン監督らしい軽やかでドロドロな愛憎劇。

マイケル・ケイン演じる男がクズすぎてカオスすぎる恋愛関係に。こんなにドロドロな恋愛模様でさえもお洒落にポップに描いてしまうウディ・アレン監督のセン
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走れロム(2019年製作の映画)

3.5

ベトナム・ホーチミンの貧困地区、違法宝くじで生計を立てる少年たちの姿を描いたクライム作品。

共産党一党独裁体制という厳しい制約のある中でこういった作品が作られるのはすごいのかもしれません。そういった
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知りすぎた少女(1963年製作の映画)

4.1

ローマ行きの飛行機に乗り機内でマリファナ入りの煙草を吸ってしまうアメリカ人女性。さらに到着してまもなく殺人事件を目撃してしまい、自身も事件に巻き込まれてゆく恐怖を描いたサスペンススリラー。

大好きな
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地獄の門(1980年製作の映画)

3.4

イタリアスプラッターホラーの筆頭ルチオ・フルチ監督作品。神父が自殺したことをきっかけにゾンビが暴れ出す恐怖を描いたスプラッターホラー。

かなり気合の入ったグロ描写が多く、スプラッターホラーとして面白
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死霊館のシスター 呪いの秘密(2023年製作の映画)

3.5

死霊館シリーズのエンフィールド事件に出てきた悪魔ヴァラクのスピンオフ2作目。若いシスター2人で最強の悪魔に立ち向かうエンタメホラー。

ジャンプスケアしかないけどヴァラクが強すぎる故に色んな驚かし方を
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WOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常(2014年製作の映画)

3.6

高校を卒業した都会育ちの若者が1年間の林業の研修に参加する話。

1人の青年が林業や村の人々との交流を通して成長していく、心温まる人間ドラマですが、林業というあまりスポットのあたらない職業のあれこれを
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ダムネーション 天罰(1988年製作の映画)

3.6

寂れた小さな田舎町、不倫した男女の行く末。

多用される長回しとユニークな構図の映像であー、タル・ベーラの映画だ、となります。ストーリーはつまらないけれど印象に残るシーンがいくつもあって満足度は高め。
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