「千葉真一演ずる自衛官がタイムスリップして夏八木勲演ずる戦国武将に会う」という映画なのですが、千葉真一は自衛官に見える。しかし戦国武将は「夏八木勲が演ずる戦国武将」にしか見えないんです。これは演技力と>>続きを読む
これは上役の汚職を告発しようとする9人の若侍とお節介浪人三十郎の物語ですが、今気づきました。「汚職ってどんな汚職だったんだ?」
劇中ではどんな汚職か詳しくは語られていません。しかし見ている間、それは全>>続きを読む
私にとって、娘を持つ父親の理想像第3位がこの「大魔神」です。
穏やかに佇み、眉間に鏨を打ち込まれてなお表情を変えなかった武神像は、圧政に苦しむ村娘の一滴の涙で怒りを露わにし、暴虐な為政者を容赦なく殺戮>>続きを読む
舞台を20世紀初頭の上海に移し、ブルース・リー主演でリメイクして欲しい一本です。共演はノラ・ミャオ、橋本力。音楽はジョセフ・クー、監督はロー・ウェイ。それがもはや叶わぬ夢ならば、せめて4Kデジタル・リ>>続きを読む
昔、二番館で「燃えよ!ドラゴン」と「ダーティハリー2」の二本立てをやっていました。(注)
これはもう効果絶大なカップリング。ハリー2がドラゴンを盛り上げ、ドラゴンがハリー2を盛り上げる。1+1=二本立>>続きを読む
初めて観た時、「このスピード感!『スター・ウォーズ』だ!息もつかせぬアクション時代劇!」と当時の映画ノートに書きなぐった覚えがあります。しかし後で知ったのですが、三十郎が苛烈なアクションを見せるシーン>>続きを読む
念力で敵の飛行機を誘導するアーゴマン「こっちへ来い、こっちへ来い。こっちの水は甘いぞ〜。」
変身する時は「変身!!」
敵基地に向かって疾走しながら「アーゴマン、根城に接近!」
ラストではカメラ目線で「>>続きを読む
この映画を観ると、ウルトラマンがヒーローでも何でもなく、資源循環局怪獣系対策部一般廃棄物対策課の一職員に見えてきます(注1)。近年「大怪獣のあとしまつ」という映画(注2)がありましたが、この「実相寺昭>>続きを読む
この映画が4Kリマスターで再公開されるらしく、仰天です。
この映画を最初に観たのはテレビ放映された時。もう衝撃でした。主人公の得体の知れない焦燥感が他人事ではなく、「これは俺のためだけに作られた映画>>続きを読む
この「卒業」を45分の映画としてリメイクし、「第一部・卒業篇」とする。次にサム・ペキンパー監督「わらの犬」(71年)を45分の映画としてリメイクし、「第二部・わらの犬篇」とする。この第一部と第二部をつ>>続きを読む
前半のサスペンス、後半の攻防戦、余計なものがない映画で好きなのですが、「バラン」の命名根拠がヨワい。
秘境の神様の名前が「婆羅陀魏山神」、その学名が「バラノポーダ」愛称が「バラン」。「バラバラ」で一致>>続きを読む
オープニング。テレビドラマのイントロ当てクイズが最高です。夜道の車の中で何とくだらないことを。こいつら男子校出身なんだろうな、と思ってしまいました。女子の視線を意識しない時、男子がいかにくだらないこと>>続きを読む
日本語版なのでわからなかった!いまキャストを見てみたら、あのジェームズ・アール・ジョーンズが声の出演で出てたんですね!スコア5.0はこの方に敬意を表して。”No, I’m your father.”っ>>続きを読む
「アンブリン」と二本立てで観ました。
ルーカスとスピルバーグ、この2人の学生時代の作品は両方とも「何かから逃げようとする男」なのですが、同じテーマでも2人の資質の違いがあからさまにわかります。スピルバ>>続きを読む
このラストの意味がよくわからなかったので、ウィキペディアでカンニングしたら、なるほど。そういうことだったのか。
確かに初期のスピルバーグ映画には「子供っぽい大人」がよく登場しましたが、その原型だったわ>>続きを読む
「和製カサブランカ」。リメイクかオマージュかリスペクトかパクリかパロディかインスパイアか換骨奪胎のどれか、あるいはその全部なのですが、「カサブランカ」より完成度が高いんです。
以下、俳優名で書きます>>続きを読む
主人公の風貌が「ストレイト・ストーリー」のラストに出てきたハリー・ディーン・スタントンと重なってしまいました。「パリ、テキサス」のハリー・ディーンは「ストレイト・ストーリー」の兄になり、最後にこういう>>続きを読む
写真があってよかった!
まあ、この写真見て下さい。明るいですね。皆さん輝いています。楽しそうです。
お忙しい方は本編を観なくても、この写真だけはぜひ見て行って下さい。これだけでもこの映画の全てを感じ>>続きを読む
言われなければ気がつかないが、言われて気がつく「冒険者たち」。
男2人と女1人の宝探しトライアングル・ラブ。よくここまで砕いて換骨奪胎したものです。
興味深いのは主人公たちの住む世界です。「冒険者た>>続きを読む
この映画は「私をスキーに連れてって」と二本立てで見ると大変合います。理由は後程説明します。
この映画が非常に興味深いのは、全ては「ガメラ」「ギャオス」という怪獣の命名根拠から逆算してストーリーを作り>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
これは世界一つまらない傑作です。
23歳のKeikoさんがそこそこ仕事して、そこそこ恋愛して、そこそこ傷ついて、そこそこ遊んで、そこそこ男に言い寄られて、そこそこ冒険して、そこそこ結婚する、そんな内>>続きを読む
昨日、ドキュメンタリー「太陽の塔」を観たのですが、寝る前に突如「宇宙人東京に現わる」を思い出しました。
なぜ「太陽の塔」からのこの映画なのかと言うと〜マニアには有名ですが〜、登場する宇宙人・パイラ人>>続きを読む
1970年の大阪万博は、それは凄いイベントで、もう日本全国万博騒ぎという感じでした。何しろ6,000万人を超える入場者があったそうですから。
私は10代前半でしたが、テレビや雑誌、グラフ誌を通して見る>>続きを読む
この映画(以下「戦メリ」)、特にたけしとトム・コンティのエピソードは、「夜の大捜査線」「パピヨン」(73年)と全く同じテーマを扱っているように思います。即ち「普通なら決して出会うことがないような2人の>>続きを読む
この映画はまさに私をスキーに連れてってくれました。その連行の手口は以下の五点です。
第一は、バブル期を象徴するように言われがちな映画ですが、実はバブルの映画ではなく、バブル以前の映画であるということ>>続きを読む
馬場康夫監督なので初日の初回に劇場に観に行ったんですが、映画は波の数だけ抱きしめてはくれませんでした。思い切りギュッと抱きしめてほしかったのに・・・。
抱きしめてはくれなかった、その原因は製作者が映>>続きを読む
馬場康夫監督の前作「私をスキーに連れてって」(以下「わたスキ」)は、計算に計算を重ねて計算通りに落とし、私をスキーに連れてってくれました。お見事でした。
しかし本作ではどこかで計算ミスがあったのでしょ>>続きを読む
ミステリとしてのこの映画の最大の特徴は、真相解明の場面で回想を使わなかったことだと思います。全てが終わった後、精神科医の先生が真相を説明するだけで、犯行再現の回想を入れないという最も単純な方法で終わら>>続きを読む
「戦略大作戦」という邦題が何より素晴しすぎます。字面だけでもずっと見ていたいくらいです。
映画がまた快作という他ないのですが、もしかして岡本喜八監督の映画を秘密で参考にしてないか?と言いたくなる「独立>>続きを読む
この映画は今風に言うと「シン・スーパーマン」だったのかもしれません。
あのスーパーマンを国民的超大作として復活させるために製作者が非常に神経を使ったことが伺えるからです。
あまりにも子供っぽいコスチュ>>続きを読む
最初にこの映画を観た時、アッと思い出したのがコミック「ハートカクテル」でした。雰囲気が実によく似ているんですよ。ただ、こちらは香港の古く狭く暑苦しい街が舞台なので、「ハートカクテル」のいかにもアメリカ>>続きを読む
初めて見たのは70年代中盤、テレビの洋画劇場の吹替え版で、後年、名画座で字幕版を見たのですが、この映画はテレビの吹替え版のほうが感動的なんです。
私が見た吹替え版ではあの有名なラストは次のようになっ>>続きを読む
この映画を再見し、改めて感じたのは「製作者の中にSFに抵抗感がない人っていなかったのかな。」ということでした。製作当時はまだSFというものに抵抗感があった人は多く、そういう人たちが作ったようなSF。し>>続きを読む
まるでルース・ベネディクトの「菊と刀」と三島由紀夫を参考にしながら作ったような「日米残俠伝」。観ていて違和感を覚える日本国で複雑なストーリーが展開され、クライマックスになだれ込みますが、そのクライマッ>>続きを読む
「スター・ウォーズ」をまた観てみたい。「エピソード4/新たなる希望」という副題がなく、CGなどで付け加えられたシーンもない、「スター・ウォーズ・サガ」に組み込まれる前、あの1978年7月に日本公開され>>続きを読む
世界映画史的に見たら、ゴジラシリーズのベストはやはり1954年の初代ゴジラということになるでしょう。しかし「ゴジラ史」の中でみたら…私はこれが最高峰であると思います。ゴジラ、モスラ、ラドンといった怪獣>>続きを読む