にくさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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クルエラ(2021年製作の映画)

4.3

C・グレスピー『クルエラ』(21)。クルエラが全く悪人でなくアニメ版と齟齬を来しているが、そこにさえ目を瞑れば二人のエマによる演技合戦―目にも艶やかなストーンの衣装、威風堂々たるトンプソンの悪役ぶり―>>続きを読む

SEOBOK/ソボク(2021年製作の映画)

4.1

イ・ヨンジュ『SEOBOK/ソボク』(21)。大友克洋ファン必見の超能力もの。『明日への扉』と『Arc』が酷かっただけに韓国製SF映画のレベルの高さを歯軋りしつつ羨む。衆道すれすれの男同士の友愛を描く>>続きを読む

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

4.1

細田守『竜とそばかすの姫』(21)。赤の他人を自らの命や家族をなげうってでも救うこと。これまで細田が拘ってきたかに見える「血縁」は寧ろ「くびき」と化し、異性愛の主題も後景に退く。ディズニーの『美女と野>>続きを読む

ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

4.5

C・ショートランド『ブラック・ウィドウ』(21)。『アナと雪〜』(14)、『蜘蛛の巣を払う女』(19)と酷似しているし、『ゴーストバスターズ』(16)、『ハーレイ・クイン〜』(20)、『チャーリーズ・>>続きを読む

トゥモロー・ウォー(2021年製作の映画)

1.7

C・マッケイ『トゥモロー・ウォー』(21)。amazon primeオリジナル作品はNetflixより予算があるのか(未確認)、人とCGモンスターの数だけは多い。が、終末を迎える世界を「白人」父娘関係>>続きを読む

夏への扉 ―キミのいる未来へ―(2021年製作の映画)

2.0

三木孝浩『夏への扉 キミのいる未来へ』(21)。ハインラインの原作も本当に猫から始るのね。とはいえ日本を舞台にすると(ハインライン流のマチズモは後退してはいるものの)途端に兄妹の近親相姦臭が漂い出す。>>続きを読む

ピーターラビット2/バーナバスの誘惑(2020年製作の映画)

4.0

W・グラック『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』(21)。動物映画がまた人間の結婚式から始った。ピーターの「ぐれ」は、一旦、人間のマクレガーより兎のバーナバスを父とする方向へ彼を導くが…。CG兎と>>続きを読む

ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

3.8

『ゴジラvsコング』、グランドシネマサンシャインで見て大満足して帰ろうとしたら、コロナ対策で、スタッフがグランドクラス(+3000円)とプレミアムクラス(+1500円)の富裕層を先に退場させた。ある種>>続きを読む

Arc アーク(2021年製作の映画)

1.0

 石川慶『Arc アーク』(21)。オープニングにおける『サスペリア』(19)モドキのへなちょこ謎ダンス、その後のお祭りにおける「宝釣り」のような謎ボディワークス(プラスティネーション)、終盤における>>続きを読む

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(2021年製作の映画)

2.9

『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(21)。市街戦描写は凄いが、それ以前にこの作戦の目的がよく分からない。ハサウェイが仲間に頼んで(身元を隠しつつ)ギギを安全な場所で解放すれば済む話。ハサウェイを>>続きを読む

映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

1.0

平尾隆之『映画大好きポンポさん』(21)。「育ち」によって涵養されたオタク的知識を「映画愛」と位置付け全肯定。中年男の傷心恢復の為に若い女が奉仕させられる(女を自然と同一視する)作品が世界的映画賞の主>>続きを読む

5月の花嫁学校(2020年製作の映画)

2.7

M・プロヴォ『5月の花嫁学校』(20)。終盤のシャマラン級に唐突な展開と最後まで若者へ道を譲らない(カメラを独占する)J・ビノシュに爆(失)笑。そう、結局、原題の〝La bonne épouse(良妻>>続きを読む

戦場のメリークリスマス 4K 修復版(1983年製作の映画)

4.7

大島渚『戦場のメリークリスマス』(83)4K修復版。劇場で観たのは30年以上前、山形フォーラムの開館時だったと記憶する。爾来、何度もビデオ鑑賞したはずも細部を殆ど忘れていた。たけしの笑顔だけは依然とし>>続きを読む

ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット(2021年製作の映画)

2.9

『ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダー・カット』(21)。ランディアンとしてのスナイダーの面目躍如(つまり愚作ということ)。J・ウェドン版にあったユーモアが消え、ヒーロー間の対立も薄味に。神々(選>>続きを読む

アーミー・オブ・ザ・デッド(2021年製作の映画)

2.9

Z・スナイダー『アーミー・オブ・ザ・デッド』(21)。死してなお一夫一婦制維持を望み、配下を従え王国の建立を目指すマッチョを「ゾンビ王」などと讃えてなるものか。それは最早G・A・ロメロが作り出した「反>>続きを読む

密航者(2021年製作の映画)

2.1

J・ペナ『密航者』(21)。Netflix映画お得意の少人数密室劇 with CG。火星探査船に望まず搭乗者になった人物がいて、酸素が足りなくなって、ってな話で「密航者」の話では全くない。但し原題が“>>続きを読む

キングコング対ゴジラ(1962年製作の映画)

2.7

この終わり方は続編ありきでのことなのか、キングコングを敗者にするわけにもいかないというアメリカへの配慮なのか。ともかく、肝心のゴジラとキングコングの格闘にまったく迫力が生じないままに終わる。二人して歴>>続きを読む

ミッチェル家とマシンの反乱(2020年製作の映画)

2.8

M・リアンダ『ミッチェル家とマシンの反乱』(21)。父娘の関係修復譚がスマホの発展型マシンの反乱で彩られる。『スパイダーマン:スパイダーバース』の技法による『インクレディブル・ファミリー』といった所だ>>続きを読む

機関車大追跡(1956年製作の映画)

4.0

F・D・ライオン『機関車大追跡』(The Great Locomotive Chase, 56)。南北戦争時の有名事件を映画化。55年開園のDL業務に忙殺されていた為、W・ディズニーが初めてプロデュー>>続きを読む

パラサイト(1998年製作の映画)

5.0

本家、パラサイト。邦題だけだけど。でも、これも水の映画だったな。ロドリゲス最高傑作。

地上最大のショウ(1952年製作の映画)

4.5

セシル・B・デミル『地上最大のショウ』(52)。映画が作られたのはこちらの方が大分後だが、『ダンボ』(41)のサーカス描写の直接的モデルになったベイリー&バーナム・サーカス(1907年にリングリング・>>続きを読む

わが心にかくも愛しき/私の心よ(1948年製作の映画)

3.6

H・シュスター/H・ラスク『わが心にかくも愛しき』(48)。RKO配給のディズニー実写映画。主人公の少年ジェレマイアの想像世界はアニメーションで表現される。ラスカルで知られるS・ノースの“Midnig>>続きを読む

ラブ&モンスターズ(2020年製作の映画)

3.9

M・マシューズ『ラブ&モンスターズ』(20)。Netflixが連発する「終末もの」。またぞろ登場人物を少なくしてCGにお金をかけるパターンだったが、起点と終点にある程度の人数を割いたのが奏功。「君が僕>>続きを読む

らいおんウーマン(2016年製作の映画)

2.8

ノルウェーの片田舎の初老の駅長のもとに、母を犠牲にして生まれたエヴァは多毛症であった。文字通り過保護な父のもと、好奇の目にさらされながら、不満を抱えながらも、すれずに成長する娘であったが…。
 って、
>>続きを読む

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.0

M・バーバコウ『パーム・スプリングス』(21)。火中の栗を拾いに行った「ループもの」。コメディとしては弓矢シーンをこそループさせて欲しかった。ついでに複製芸術としての映画自体がループ装置だということへ>>続きを読む

裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

5.0

ジャンヌ・ダルクは、そもそも同時代記録や後代の記録によって再構成された「史実」によってがんじがらめにされているが、スクリーン上のイメージ(図像)としても、そのような「史実」に映画が従ってしまった結果、>>続きを読む

ブリス ~たどり着く世界~(2021年製作の映画)

3.4

M・ケイヒル『ブリス〜たどり着く世界〜』(21)。Amazonオリジナル。現実と仮想、好対照をなす世界を行き来することで理想的(仮想的)現実のありがたみを実感するはずが、リアルで危険な仮想世界に美を見>>続きを読む

ホムンクルス(2021年製作の映画)

2.0

清水崇『ホムンクルス』(21)。せめてCGにもう少し予算を割くべき。内野聖陽のヤクザの親分演技ははっきりと大根。綾野剛と成田凌の2人の(拙い)演技合戦では全く間がもたない。あれだけ韓国がNetflix>>続きを読む

太陽は動かない(2020年製作の映画)

1.0

羽住英一郎『太陽は動かない』(20)。日中韓の企業スパイが三つ巴、というか阿呆の三すくみみたいな意味不明な争いを繰り広げる(竹内はゾンビ・ドラマでも似たようなことやってる)。そもそも胸に爆弾埋める意味>>続きを読む