ふみぃぃeeeeeさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

5.0


購入していたブルーレイが届いたので再見。
やはりエドワード・ヤンの群像劇は骨太だし、なによりもまさにそこに存在していた人々を映し出した空間を切り取ったカメラの置き方が本当に好きで彼の映画の沼から抜け
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愛しのアイリーン(2018年製作の映画)

4.0


吉田恵輔作品の中でもかなりエンタメにぶっ飛んでいた印象で特に大笑いしてしまった語録なんかもありつつ大変面白かったが、愛について各々のキャラクターの主義主張がぶつかり合う激しさこそが今作の魅力でもあり
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ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

3.0


驚くほどゴーストバスターズだったなぁという感想しか出てこない。
4DXで観た方が良かったな…

[2024年 64本目]

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

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後章を観てみないことには本当は何も言えないのだけど、凄まじいバランス感覚で揺れ動く思想が表現されていて驚く。
基本的に自分は身の回りの事で精一杯だと感じることも多く、囁かれる陰謀論なんてクソだと思っ
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ナイン・マンス(1976年製作の映画)

5.0


やはりU-NEXTだな。
途方もない大傑作だったとしか。
ラストシーンは特に有名で、映画史に残るっていっても大袈裟ではないし、福岡に住んでいる人間としては山本華世さんの顔がパッと思い浮かんでくるとい
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みんなあげちゃう(1985年製作の映画)

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金子修介の『ゴールド・ボーイ』が好きだったのでこちらも鑑賞。
不思議と前向きなエロコメディで何故か元気出た。
もうどうにでもなれな80'sの勢いって凄い。
深夜のテンションで楽しみましょう。
自分で
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星くずの片隅で(2022年製作の映画)

4.0


昨年、劇場で観たかったけど見逃していた作品。
全体の雰囲気はやはりコロナ禍を思い出すし、今となってはかなり変わったなと。
貧困を扱った悲喜劇として良かったし、題材が題材だけにアキ・カウリスマキの映画
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きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

5.0


本当に良かった。
誠実でない男"たち"を誠実に描いていた。
関係性を壊していくものとその感情と。
これが"安全な関係性"への探求に繋がっていくような感覚があって、今作を経て三宅唱が『夜明けのすべて』
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Here(2023年製作の映画)

4.0


最近、毎日のように映画館に入り浸っていて怖くなる。
画面作りだけでバス・ドゥヴォス良き。
森林浴的なヒーリング効果が心地よく、多少眠くもなる素晴らしい映画体験。
多言語、多文化であるベルギーの内情が
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12日の殺人(2022年製作の映画)

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『悪なき殺人』のドミニク・モルの最新作。
前作の雰囲気とは違う感じ、ポン・ジュノの『殺人の追憶』とかに近いのかな。
フランスにおける年間の殺人事件の未解決率は20%だという恐ろしい記述。
事件の核心
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ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)

4.5


バス・ドゥヴォス監督作品。
個人的にまた注視していかなければならない映画作家が登場してテンションが上がった。
独特なロングショットも同じベルギー出身のアケルマンの映画を想起させられた。
否が応でも時
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ロッタちゃん はじめてのおつかい 2Kリマスター版(1993年製作の映画)

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ロッタちゃん楽しい子!
それぞれのエピソードが微笑ましく、多幸感溢れる。
大人の世界の厳しさを感じさせる場面がさりげなく差し込まれていることも秀逸。
赤いじてんしゃも観たいね。

[2024年 55
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WILL(2024年製作の映画)

4.0


不思議な魅力がある人だと思う。
混沌とした世界で矛盾を抱えたまま生きていくということ。
自分としても大切にしたい価値観だ。
結果的に彼の出演した舞台や『福田村事件』の撮影が入れ子となっていた、虚構と
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ママと娼婦 4Kデジタルリマスター版(1973年製作の映画)

4.5


約3時間40分の会話劇というだけで驚異的だが、今作の成り立ちはユスターシュの実際の男女関係が色濃く反映(これはキャスティングにも至る)されているらしく、本当に狂気じみている。
鑑賞に体力を使う一作だ
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サンタクロースの眼は青い 4Kデジタルリマスター版(1966年製作の映画)

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ユスターシュの作り上げるホモソ空間が上手すぎて、とりあえず笑うしかない。
着ぐるみ着てるとさなんか合法的な感じするじゃん。わかる、わかるよ。
しかし、君はどんだけダッフルコート欲しいんや。
「売春宿
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わるい仲間 4Kデジタルリマスター版(1963年製作の映画)

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ずっと楽しみにしてたジャン・ユスターシュ特集上映が近隣の映画館で遂に開催!
まごうことなきナンパ映画。
非モテの日常ってこんなものなのです。
そうです。くだらないのです。

[2024年 49本目]

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます


予想外に良かった〜!
めちゃくちゃ面白い。
事前情報をそこまで入れずにいたら、まさかの沖縄が舞台で驚いた。
沖縄好きからしたら堪らないし、ロケーションの勝利。
特に私的思い入れの深いコザの街だったの
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます


ストレスフル。子どもも犬も結構酷い目に遭う。
本当の真実がわからないことは前提だが、難解な二つの選択肢に関して、自分が信じたいものを決断する方向性ではあるので法廷ものとしては王道的、逆に言えば少し物
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ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間(1992年製作の映画)

-


『ツイン・ピークス』のドラマシリーズを17章までは鑑賞済み。
あまりにもファム・ファタル的な印象だったローラ・パーマーの生前の姿は退廃的。
最後はデヴィッド・リンチなりの救済か。
それにしてもやはり
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身代わり忠臣蔵(2024年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます


意外と笑える。
生首ラグビー。自分には面白かった。
桔梗と遊女の扱いの差。
女遊び=男の友情クリシェ的なものを多少ながら感じるし、そこは男が単純化されているみたいで嫌だった。

[2024年 45本
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます


文字通り悪夢みたいな3時間で疲れた…
個人的には長く感じたな。
毒親の試練が一番きついっす。
結局、アリ・アスターの母親に対する想いってどないやねんってなる。
チャンネル78でボーの行く末が見えるし
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マッチング(2024年製作の映画)

3.5


これマッチングアプリを題材にする必要あったか?って展開になるので引っかかるところはあるが、手足ぐにゃぐにゃ死体なんかも登場し、なかなかに容赦ないところは良かった。
続編が作られるにしても次回はもう少
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テルマ&ルイーズ 4K(1991年製作の映画)

4.5


映画館で観れたことがなによりも嬉しい。
シスターフッドの金字塔。
リドスコは様々な作品を世に送り出しているが、彼のフィルモグラフィで最もエポックメーキングな作品はやはりこの『テルマ&ルイーズ』だと改
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ノスタルジア 4K修復版(1983年製作の映画)

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寝ては覚め、寝ては覚めを繰り返す映画体験で、自分には難しかったけど、劇場で観て良かった。
4K修復版の映像が素晴らしい。
絵画的な画面はきまっている。
特に水面の光…美しかった。
そして、心地良い水
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

5.0


人に優しく、自分にも優しく。
この映画が構築する世界が優しくて何度か泣いてしまった。
三宅唱作品は『ケイコ 目を澄ませて』を鑑賞していたのみだが、監督らしさなのか静謐な画面と、その中でもそれぞれのシ
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インナースペース(1987年製作の映画)

3.0


普段観ないような映画をオススメしてくれるのは良い機会。
今作はルックのバチバチ80'sな感じと、ラストの爽快感だけは好き。
子ども向けに作られている印象を受けたが、正直自分の子には見て欲しくないかも
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彼方のうた(2023年製作の映画)

4.5


ほとんど説明を排しているので、想像しながら観ていく楽しさがあるが、別に考え込まなくても良いと思えるワンシーン毎の軽やかさもあり大好きな映画になった。
人と人との繋がり、特に何気ない会話やご飯を食べる
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.0


寓話感はあまり感じられず、"今の"ビクトル・エリセが撮る映画。
ドライヤー亡き後、映画に"奇跡"は起こらないという件。
本作において映画が奇跡を起こしたのかどうかは分からないが、映画に宿る力を彼がこ
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過去のない男(2002年製作の映画)

5.0


アキ・カウリスマキのフィルモグラフィの中でも屈指の傑作ではないかと思ってしまう。
最新作『枯れ葉』が彼の映画らしさを詰め込んだ集大成となる傑作だったが、今作『過去のない男』はその源流に近いものを感じ
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ラヴ・ストリームス(1983年製作の映画)

3.5


雰囲気点。
ジョン・カサヴェテスのダンディさでなんとか保っているクズ男なのよ。
ジーナ・ローランズの重い女感もなかなか。
ただ、この"愛の流れ"は難しい。
自分の経験値ではよく分からない。
現実と虚
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ショーイング・アップ(2022年製作の映画)

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ケリー・ライカート作品。
絶妙な人間関係の描かれ方だし、主人公リジーの機微がリアル。
鳩を媒介とした人間関係っていうルックだけでも教訓話になりそうだ。
自分は芸術家ではないし、個展の日が近い時の焦り
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます


観ていたら心細さを覚えながら初めて祖父母の家に泊まりに行った頃の事を不意に思い出した。
そんなノスタルジーと共にコットに注がれる親戚夫婦のまなざしに優しさが溢れ出る。
父性とは?母性とは?といった事
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ターキードロップ! 最悪なジンクス(2019年製作の映画)

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少し遠くへ行ってしまう友人からのオススメ。
アメリカらしい王道のラブコメだったけど、こういうのはほぼ何も考えずに観れるから良い。楽しかった。
物事が変化していく事自体は大いに歓迎するけど、塩梅が難し
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女と犬(1991年製作の映画)

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フランスの短編。
ロメールっぽさある。
フランスの街並みと共に二者択一ゲームをするだけの映画。
徐々に相手が自分の事をどう思っているのか探る質問になっていくが、性愛的な感情がないんだなと分かってしま
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