淡々と粛々と、工場でマッチ箱が製造される様子を映し続ける序盤から、その流れのままドラマがはじまり、気づけばドラマが終わっていた。
何も付け加えることも、差し引く必要もないシンプルで、完璧な映画だ。
マ>>続きを読む
もう、殺すな。
将来の夢を語る少年。
乗客や行きつけの屋台の親父と談笑するタクシー運転手。
煌めく水面。
ビートに合わせて踊る若者たち。
世界のどこにでもある日常。
その平穏な風景が一瞬の爆発音で一変>>続きを読む
#MeToo運動のきっかけとなったハーヴェイ・ワインスタイン性暴力告発の中心となったニューヨークタイムズのジャーナリストたちの活動を追ったドラマ。
題材の記憶の生々しさやその重要性を認識しつつも、有体>>続きを読む
2023年、今年1番笑った映画かも!?
めちゃ好き。
Bottomsって言っても、ウドのコーヒーが苦いとか、むせる、というお話ではなく。
スクールカーストで虐げれるゲイクィア、またその中において更に「>>続きを読む
Black Holeで話題に上がっていて気になっていた岐阜のフィルム上映専門劇場、ロイヤル劇場さん。
Jリーグ最終節が偶然長良川の開催となり、これは何かの縁と思いスタジアムに向かう道すがら立ち寄った。>>続きを読む
「グラディエーター」コモドゥスの変奏の様なホアキンの新解釈ナポレオンは想定範囲内として、本作の実質の主人公は後世において悪妻の名高きジョゼフィーヌ。
「わたしが貴方を偉大にさせる」との言葉の通り、永遠>>続きを読む
クリスマスシーズンなので今年もGotGホリーデースペシャルを観て(毎年恒例にしていきたい)、こちらもセットで。
もう新世代のスターウォーズとも言っていい、革新的でやんちゃな作品でありながら、王道ヒーロ>>続きを読む
そいや観てなかったな。と軽い気持ちで配信見始めただけれど、前情報が全く無かったので驚きもあって意外に楽しめた。劇場で観ても良かったな、これ。
霊的な土地としてのニューオーリンズを舞台にアフリカ系を中心>>続きを読む
割と好み。終始無表情なヒロインが劇中一瞬一度だけ見せてくれる笑顔とエンディングの爽快感だけで、観た甲斐があると気持ちにさせてくれる。
秀作"A Girl Walk Home Alone at Nigh>>続きを読む
ノースフェイスの創業者ダグ・トンプキンスとその妻、こちらもパタゴニアの元CEOだったクリスティンの環境保護運動家としての半生を追ったドキュメンタリー。
どちらかというとインドア派であろう自分も、フジロ>>続きを読む
うーん…ハマらなかったな…
基本スクリューボールコメディやロマコメラブコメは大好きなんだけれど、ちょっと途中で飽きてしまった。
「インサイドヘッド」「ソウルフルワールド」の系譜に連なる形而上学世界をビ>>続きを読む
ピクサーの傑作"UP"こと、「カールじいさんの空飛ぶ家」の14年ぶりの続編的ショートストーリー。
カール爺さんはCGアニメ作品では歴代でも屈指のお気に入り作品なので嬉しいけれど、いつも短い時間で革新的>>続きを読む
香港ノワールのひとつの到達点にある傑作!
4Kリマスターの恩恵が果たしてあるのかどうか…?w
しかし、20年ぶりに映画館で観れるのはやはり嬉しい。
手垢の付いた感のある潜入もの(ダブルスパイもの)であ>>続きを読む
観ましたよ。公開当時はシネマライズに並んで。
いゃ〜、ジュネだったら「デリカテッセン」と「ロストチルドレン」でしょ!と斜に構えてみせても…やっぱり、良いよね、アメリ。
このたびはリバイバルデジタルリマ>>続きを読む
午前10時の映画祭。ベルトルッチの傑作ノワールを4Kレストア版で。至福。
とにかく美麗で革新的な撮影が魅力的な作品。これは円盤もゲットしなければ。
ファシズム台頭著しいイタリア。
秘密警察に身を窶した>>続きを読む
2018年、急逝したジャズトランペッター、ロイ・ハーグローブの最後のヨーロッパツアーのドキュメンタリー。
多くのジャズレジェンドがとっくの昔に鬼籍に入っているか、高いコンサート料金をふんだくる"大御>>続きを読む
「ストーリーオブフィルム」の"世界一のシネフィル"マーク・カズンズ先生とヒッチコック(冥界から召喚)による映画講座。
映画好き必見!面白い!
ヒッチコックの演出や映画的技巧に関しては散々模倣され、語り>>続きを読む
イ・チャンドン自らを案内人に、彼の全作と文筆家としてのキャリアを含めて振り返るドキュメンタリー。
ペパーミントキャンディよろしく、直近のバーニングから時系列を遡る体裁。
出演者たちの言葉から、彼の演出>>続きを読む
未見であったイ・チャンドン作品をレトロスペクティブにて。4Kレストア。
うわぁーエグられた。
本作に関しては(というかイチャンドン作品はいつもそうだが)おいそれと、拙い言葉に書き記すことが憚られる。>>続きを読む
現実をイマジネーションが逸脱する瞬間を捉えた映画のシーンがたまらなく好きだ。
カラオケ帰り、ひと気のない駅のホームで、コンジュの想いが溢れて歌い出すシーンで涙した。
子ゾウが部屋に現れるシーンの多幸感>>続きを読む
イ・チャンドン・レトロスペクティブにて4Kバージョンを。
名匠イ・チャンドンの国際的評価を決定づけた傑作。
実はこの映画、フォレスト・ガンプにちょっと似ている、と思っている。
場違いなスーツ姿の男の一>>続きを読む
スコセッシ「アフターアワーズ」を観たところ、こちらをレコメンド頂き、鑑賞。
おお!こちらも巻き込まれ系映画エイティーズ〜ジョン・ランディス!
ぶっちゃっけ今観ると作劇も雑だしランディスのおふざけ感もい>>続きを読む
2023年公開を楽しみにしていた作品、まさかのビデオスルー…泣
なんでだよ!面白いじゃーん!
現代に生きるドラキュラ伯爵(本人)とその従僕レンフィルードの関係性をオモシロ可笑しく描きつつ、パワハラモラ>>続きを読む
さぁ、観よう!と思ったら、どこの配信にもなく、急遽DVD取り寄せ(Filmarksさん、ディズニー+は配信終わってますよ!)
なんで!?ニコケイ最高傑作のひとつなのに!
スコセッシ/シュレイダー最強コ>>続きを読む
スコセッシおさらいリレー、ゆるりと続けています。
本作公開時は驚いたもの。
スコセッシが子供向けで3D!?と。
しかし観てみれば、"映画オタク"スコセッシの映画創成期への愛溢れた、これまたスコセッシら>>続きを読む
太平洋戦争突入前夜、各国の思惑や陰謀絡む魔都、上海。時代の転換期に翻弄される男女。
前作「シャドウプレイ」も実在の事件を元にした恋愛ノワールで大変好みであったので、まさにモノクロームで綴られる新作には>>続きを読む
ライブ映像作品の現状最高峰。
全米大ヒットと聞き及び、軽い気持ちで行ってきたが、サスガ、度肝抜かれた。
郊外のシネコン、いつもは空いている日曜最終の回というのにそこそこ埋まっていて、日本でのテイラー人>>続きを読む
結論から言うと、楽しかったし好き。
しかし、最近のコミック映画やMCUへの風当たりの強さも考えると世評は辛そうだ。
確かに拙速に過ぎるドラマは魅力的なキャラクターたちを掘り下げ切れていないし、キャロル>>続きを読む
「ライフ・ゴーズ・オン」に続いて、未見のケリー・ライカート作品をチェック。
Cirtain Women"ある女性たち"を上の様に改めた邦題に輪をかけて本作も改悪タイトル。
(次作First Cowはど>>続きを読む
長らく日本公開を待たされていたケリー・ライカートのFirst Cow(2019)が遂に来月公開ということで、改めてフィルモグラフィを眺めていたら、キャスト陣にスコセッシ新作で印象的であったリリー・グラ>>続きを読む
爆炎でデニーロが吹き飛ばされクルクル回るオープニングで開幕(ソール・バス師匠、最高で最後の仕事)、そこから180分、ダレることなくずーっと面白い。
大好き。
とにかく作劇がタイトでテンポ良く進む。
面>>続きを読む
初見のスコセッシ作品。
驚嘆!こんな映画も撮っていたんだ!面白かった。
ヤッピーのNY地獄巡り。どこかデビッドリンチ的な悪夢ノワールでもあり、早すぎた「ファイトクラブ」みたいなダークコメディ。
出てく>>続きを読む
アメリカ黎明期ニューヨークのギャング勃興とシェイクスピア的人間ドラマを描いた大作。
スコセッシが新たな相棒ディカプリオと初タッグ。
こんなめちゃくちゃな映画でしたっけ?w
冒頭のカチコミシーンからして>>続きを読む
インド北部ウッデルプラデーシュ州、カースト最下層の被差別層の女性だけで活動している新聞社「カバルラハリヤ(ニュースの波)」
スマホを片手に暴力と偏見と戦い続ける女性記者たちを追ったドキュメンタリー。>>続きを読む
60周年記念4Kリマスターにて。
ゴダール作品でも屈指の人気作だけれど、自分は苦手なゴダールな一本。
追悼の意味と、やっぱり映画史に残る美麗撮影を4Kで確認したくて劇場へ。
しかし敢えなく撃沈。
部屋>>続きを読む
裏切られた殺し屋が落とし前をつける。
毎度、題材選びからしてトンがっているフィンチャーにしては今回は定番でキタ。
フィンチャーらしくないが、そこがまたフィンチャーらしいのか。
きっとアプローチが変わっ>>続きを読む