この作品といいパルプフィクションのレストラン強盗といい、タランティーノはこう言う感じのバカップルが好きなんだろうな
実際の事件と比較するとだいぶマイルドに描かれている
チョイ役で平泉成とか木村祐一が出てくるのは余計だと思う
爽快感のない池井戸作品
でも現実はこんなもんなんだろう
怒り、失望、焦りといった負の感情に満ち溢れたアルパチーノがとてもいい
途中が分からなくとも最後のハラ軍曹笑顔ドアップで「ああ観てよかった」と思う映画
むしろラストを観るために見てる
こういう作品なんだと途中で割り切ってしまえば楽しい
ただ後半の展開もオープニングの酒屋爆発シーンは超えてこない
結果として何か大きな事件が起こったりする訳ではないのだが、ラストシーンの不気味さも相俟って、終わった直後はヤバいものを観てしまった感じがしてゾワゾワした
猫の死骸に蛆虫がびっしり湧いてるシーンは本当に気持ち悪い
新宿の高層建築群の撮り方はかなり好きだった
98年より88年公開と言われた方がしっくりくる昭和感
血まみれで出頭する役所広司や柄本明の怪演など印象に残るシーンはあったが面白くはなかった
音楽の使い方のセンスはタラ映画でも最高クラスだと思う。特にオープニングは完璧
みんないちいちクサい台詞を言うのがあんまり好みじゃなかった
映像は流石に綺麗だけど想像してたより香港感は薄い
発想は好きだし終わり方も綺麗なんだけど、「それしかなかったのか?」とか「いやそうはならんやろ」みたいに思うポイントが何箇所かある