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デューン 砂の惑星PART2のじょうパンのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.6
海外勢が「世界観が凄すぎて、退屈な現実に戻れない」と言っている人が多いといわれていたので、「んなわけ無いやろ」と思っていましたが、本当でした。観終わって映画館を出ている時に寂しさというか、心が空っぽになるくらいずっとこの映画を観ていたい、この世界に行きたいなと思いました。
語彙力を失うくらい、とんでもなく、映画史の中でも歴史を刻む作品になるだろうなと感じました。

◻️脚本
前作はこれからというところで終わったので物足りなかったけど、今作はその続きなのでとても楽しめました。
前作は専門用語や宗教や政治の話であまりワクワクしませんでしたが、物語のスケールがデカすぎて神話レベルに感じました。

命の水といわれている今までの過去が見ることができる水を母のジェシカが先に飲みましたが、飲んでからか一気に様子が変わったのが気になりました。何か霊に呪われているかのような変わりっぷりだったので怖かったです。またポールも最初はあんなに預言者になりたく無いと言っていたのに命の水を飲むと様子がガラッと変わり、核を使用して奇襲攻撃をしたり、皇帝になると言っている様子を見ると少し怖さを感じました。何かスター・ウォーズのアナキンのような要素を感じましてしまいました。ポールは父や死んだ仲間の為を思って復讐したのか、もしくは世界統一が目的なのか分からない状況で終わったので次回作が楽しみです。最後のフェイド=ラウサとの戦闘後、皇女イルーランを娶ると言ったのは、おそらく予知夢でチャニと結婚してしまうとチャニが死ぬ事が起きると思い、チャニと母のジェシカを思ってイルーランを娶ったのかなと思いました。個人的にはイルーランはそんな悪い感じはしないからいいんじゃない?wと思ってしまいました。
ハルコンネン家が全員死んでしまったので、今後は皇帝や世界と敵対する構図なのかな?と思いました。個人的にはハルコンネン家の1人が生き残っていて復讐とかしてきたらアツい展開だなと思っています。フェイド=ラウサがいい悪役だったのに1作で死んでしまったのが残念でした。

娯楽という映画の中でも政治や宗教などのテーマがきちんとあり楽しめました。
特にポールがフレメンの会議で「この惑星を統治する者だ!」と言い、フレメンが「リサーン・アル・ガイブ!リサーン・アル・ガイブ」と言うシーンは鳥肌が立ちました。このシーンで人間の怖さを感じました。なぜなら日本人はあまり宗教に関心はありませんが、やっぱり神様的な存在が目の前に現れたら人間は誰しも信じてしまうのかなと思ったり、ジェシカのように相手に信じ込ませたり、自我が無くなって信じている姿はロボットのようで怖かったです。現実でも洗脳された人や間違えて教えこまされたりした人がが戦争とかで戦っているんだなと思うと、やっぱり戦争は怖いし無駄だなと感じてしまうシーンでもありました。
あと普通に気になったことが、砂虫に乗る時大分大変そうやったけど、あんな大人数どうやって乗ったのか気になりました。

◻️映像&音楽
いうまでもなくとにかく映像がヤバい。ワンカットワンカットが絵画のようでした。特にラストの1対1の決闘シーンは凄まじかったです。あとモノクロの闘技場のシーンも良かったです。ただなぜあそこはモノクロなのか気になりました。
また音楽もラストに流れていた音楽が優しくも悲しい感じがあり良かったです。(ハァアーエーーヨギーバーーじゃない方)

◻️まとめ
映画館で観ないと絶対に損する作品だなと感じました。こんな映画をリアルタイムで観れるのが幸せなくらいです。間違いなく今後の映画史で語り継がれる映画だろうなと思いました。
SF好きは絶対観に行って欲しい

2024 38本目
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