カカオ

ラーゲリより愛を込めてのカカオのレビュー・感想・評価

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)
3.3
日本映画専門チャンネル録画
日曜邦画劇場

実話である前置きから始まる。

1945.8.9、ソ連が満州へ侵攻。
中国ハルビンからシベリアに連行される山本。

捕虜となった仲間を励まし合い、誰にでも誠実な山本、戦争が終わっても強制労働を強いられる。


以下、ネタバレなるかも






















日本語歌詞の「雪山讃歌」の方がしっくりくるクレメンタインの歌ですが、見終えて「愛しのクレメンタイン」の和訳を確認した。娘のクレメンタインを失った哀しい曲でした。




手紙を記憶するエピソードが良い
手紙の内容も良かった。

手紙の内容も悲観的ではなく、感謝の気持ちと健康で幸福に生きてほしい。





日曜邦画劇場の軽部支配人のコメントを聞いて驚いたことが2点。

二宮和也の祖父もシベリアで抑留されていた事実があるとか。本作品への思いは一段と違ったであろうという話。

大型船でダモイ(帰国)の際、流氷の上を駆けて追ってきたクロ。脚色を加えたドラマチックなエピソードと思いきや、この話も実話というからすごい。





二宮和也、
たくさんの作品に出演しているが、どの作品も役の気持ちに応えているように思える。素晴らしい役者さんです。「兵隊やくざ」の田村高廣を彷彿させるような優しい笑顔でした。



松岡桃李、
この方も同様に素晴らしい役者だと思う。


寺尾聰、
んー、結婚式のスピーチは要らんかったかな。
かつてドラマとして主演していた経緯があったことからワンシーンの出演を依頼し、快諾だったとか。




例年にも増して花粉がきつい4月。かゆい眼球を洗い流せるほどの涙が溢れました。素晴らしい作品です。


しかし贅沢を言うならば、木村大作が撮るような画が欲しかった。これではシベリアの寒さは伝わりません。それと冒頭の空襲の場面はセットと思えるような演出が残念でした。
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