埼玉県に住むクルドの家族の話。
難民申請が急に切れ、ビザを失効してしまった家族。とても理不尽な制度だと思った。働いちゃいけない、県外に出ちゃいけない。すなわち、死ねと言われているようなものだ。難民を救うはずの制度にハシゴを外され、暮らしもままならなくなる悲劇。
家族4人でラーメンを食べるシーンがとても幸せすぎた。みんな3つまでトッピングしていいよ。ズルズルすすると美味しくなくなるよ。なんていいながら笑い合う家族。そんな些細な幸せが彼らにあればいいだけなのに。
サーリャはクルドであるという運命を、アイデンティティを、引け目に感じており、何人が聞かれてもドイツ人と答える。小さい頃に難民として日本に来たサーリャにはどうして自分は周りと比べて不幸なんだろうって思うだろうな。
寄り添う聡太の優しさが素晴らしかった。ただお金を渡すのは違う、できることは何だろう、とにかくサーリャや妹弟と過ごして悲しさや些細な楽しさを共有すること。サーリャと当然両思いな訳だけど、変に恋愛を描くのではなく、2人のピュアな部分にフォーカスされていたことがよかった。
クルドのことを知るきっかけになったこの作品。断片的な部分だけだと思うけど、出会えて良かったなと思います。
それにしてもサーリャ役の嵐莉菜さん、Viviのモデルってことですが、顔立ちが完璧すぎる。眼福です。
途中カラオケでパパ活しているやつが、スピードワゴンの小沢に似てた。
