風来坊

修羅の街、飢えた狼たちの風来坊のレビュー・感想・評価

修羅の街、飢えた狼たち(2021年製作の映画)
3.0
この作品は一部実話に基づくとの事ですが、どこからどこまでがフィクションなのだろうか?
犯人側をかなり時間をかけて描いていて犯人の凶悪さとずる賢さが伝わる構成になっています。その反面、捜査班の活躍感とハラハラ度に欠けます。

捜査班のリーダーのソン班長役はチアン・ウーさん。人柄が良く面倒見が良いが捜査官としても優秀な班長を好演。
タバコを吸うシーンがよく出てくるが中国はそんなに愛煙家には厳しくないのかな?タバコが良い小道具にはなっていて、感情を現していました。

見せしめや冤罪もあるでしょうが、刑が厳しいのは日本とは違うところ。まあそれでも中国の犯罪率には大きな変化はないようですが…。

他の方も仰っている通りでちょっとプロパガンダを感じてしまいます。世界的に中国は汚職が蔓延っていると言われていますが、そんな事は無く政府や司法を上げてちゃんと捜査しているんです的な宣伝に見えてしまう。
中国における汚職の土壌というか、なぜそうなるのかには突っ込んでいないのも何だかなぁという感じ。

終盤はかなり駆け足で強引ですが、それなりに見どころはありました。
私のように穿った見方をしなければ、捜査物としてまあまあ楽しめる作品だと思います。
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