このレビューはネタバレを含みます
人生は単独旅行。人は独りで生まれ独りで死んでいく。
穏やかな気持ちになれる素敵な映画でした。四季の風景、食材、動植物、美しい映像たっぷりです。沢田研二さんの作る料理の美味しそうなこと、後半、自分も含めて、お腹が鳴る音があっちこっちで、聞こえてました(笑)
所謂、二十四節気をはっきり季節を感じられるところで、監督が十二ヶ月に振り分けて、一年間かけて撮影しているそうです。
奈良岡朋子さんがご存命だったのを知って驚いて(大変失礼!多分、山岡久乃さんと間違えてる。重ね重ね失礼(笑))
遺影写真デカすぎるだろ!と突っ込む所ですが、アレで良かったんですよね。村の方々に実は慕われていた義理の母役、流石でした。故人の思い出が、味として受け継がれるなんて素晴らしいです。
尻に惹かれて何も言えない息子とその嫁を、尾美としのりと西田尚美が好演。世俗の嫌な人間関係は必ずありますからね。無いのは不自然ですし。
お松さんは何だか一時期より若返ったような?? 人生は単独旅行でも、時に相方はいた方が潤うでしょう。折角、ジュリーの誘いを決心したのにねえ。身勝手だと思うのもわかります。眼鏡を外して服の色彩も変わってビジュアル的にもわかりやすいシーンでした。
白洲次郎さんではありませんが、私も葬式無用戒名不要でお願いしたい側です。しかし、死体は処理しなければならないので、焼却して、散骨…は結構ですが、燃えるゴミの日に燃え残ったゴミとして出してもらえば良いです。
当然、墓も不要です。
一年に一度観たくなる映画にまた出会えました。
ご馳走様でした。