【第78回ヴェネツィア映画祭 コンペティション部門出品】
『ザ・ヴァンパイア 残酷な牙を持つ少女』で一気に注目を集めたアナ・リリー・アミールポアー監督作品。ヴェネツィア映画祭コンペに出品されサウンドトラック賞のスペシャル・メンションを受賞、シッチェス映画祭では作曲賞を受賞している。
うーん、惜しい。話としては面白いものの、冗長な演出が目立つ。もう少しコンパクトにまとめていれば傑作になったのに。
超能力を持つ少女というのをストレートに描いたその作劇はとてもいい。キャラクター造形も面白かった。少女もいいけどケイト・ハドソン演じるキャラクターが好きだったな。
ビジュアル含め好きになる要素は数多くあったが、それ以上に粗さが目立つ。展開が遅く冗長というのが最大の問題。もう少しテンポアップして欲しかった。アート系としてもファンタ系としても中途半端な印象。
たぶんどっちもやりたいんだとは思うが、それがあまり上手くいっていない。ヴェネツィア映画祭に入ったということで流石ビジュアルセンスはいい。監督作品は観ていないが、ネオンな感じのビジュアルが好みだった。
序盤は傑作の予感がするものの、ダラダラと続いてしまい全体的には60点くらいな感じ。非常に勿体ない作品だった。