crn

Sundown(原題)のcrnのレビュー・感想・評価

Sundown(原題)(2021年製作の映画)
3.5
主役の男が、いわゆる「正しい側」にいるのかさえ分からずに話は進む。どうやら彼に良い面があるらしいと分かっても、何が起きているのか全体が掴めない。そしてそのまま、唐突に彼の現実の一つだけ突き付けられて終わる。いわゆる不条理劇よりは彼に焦点が絞られていて、彼の主観を知らされる分、それに理解も共感もできない鑑賞者は置き去りになる。

メキシコという、おそらく米国からすると無法地帯な印象がある地が選ばれたことに納得する。この映画の中の何事かに私は無関係であり、ランダムにあり得ることとして私は眺めただけであり、それは世の中の別の事象に対しても同じこと。そんな、雑な感想だけが浮かびながらも、なぜか全体のムードと語らない彼が印象深い作品。
crn

crn