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ベルリン・天使の詩 4K レストア版のwayfarerのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

午前十時の映画祭で「ベルリン・天使の詩」を見ました。

映画サイトで「映像詩」と書かれていましたが、本当にそうだなと思いました。とても素敵な映画でした。

ベルリンの街には、人間には見えませんが沢山の天使たちがいます。彼ら彼女らは、人間の心の声を聞き取ることができます。

人間の心の声は、人生に対する不安や迷い、寂しさなど、悩みに溢れています。天使たちは、そんな人間たちを見守り、寄り添い、応援します。その思いは人間には届きませんが。

そんな中、サーカスの空中ブランコ乗りの女性に恋した男性の天使がいました。彼は彼女を求めて、天上から地上に降りること、すなわち死んで人間になることを決意します。

人間になった彼がその目で見たのは、人間には悩みだけではなく、悩みに打ち勝とう、乗り越えようとする生命の力があること。そして苦しみと表裏一体の喜びがあることでした。

天使の頃には灰色に見えた人間の世界が、人間になることで、喜びと苦しみ、希望と絶望という相反するものに満ちた、雑多で一生懸命な、色鮮やかな世界に見えるようになりました。

そして彼も、ブランコ乗りの女性と結ばれ、その世界の一員になりました。

かなり私の解釈が混じっていますが、そんな話でした。とても素敵なおとぎ話ですね。
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