悪くはないが、なんだかな。ポップな世界観と幾何学的で几帳面な構図によって色々なことを誤魔化されている気がする。はぐらかされている気がして、腑に落ちない。
50年代のデザインを砂漠に置いて、そこに西部劇的なショットが現前するのはおもしろい。
ジェフ・ゴールドブラムの宇宙人とか、劇中劇とその舞台裏を見せる構造とか、楽屋オチっぽい感覚は好きでもあり、留保したいところでもある。
スクリーンのアスペクト比を変化させることに物語的な意味がある部分もあるが、そうではない時もある。アスペクト比を横断することの根拠が単に「そのほうが構図がバッチリ決まるから」とでも言いそうなところ、そういうラフさは評価している。