マグルの血

屋根裏のアーネストのマグルの血のレビュー・感想・評価

屋根裏のアーネスト(2023年製作の映画)
3.7
屋根裏に住み着いた幽霊と少年の友情。

Netflixユーザーにはお馴染みホッパーさんことデヴィッド·ハーバーが幽霊役で出演。こんなにハゲ散らかしてたっけ?
監督はハッピー·デス·デイシリーズのクリストファー·ランドン。
家族の都合で引っ越した古い家の屋根裏には大して怖くない幽霊が住んでいたというホラーコメディ。幽霊はおっさん。
主人公ケビンは家庭環境に悩む16歳の少年。幽霊アーネストとの交流と心の成長を描いた物語です。

典型的なファミリームービー。ホラーとしての怖さは一切なく、コメディに振り切りつつしっかりと泣かせにくるわりと王道な作品の印象。Netflixオリジナルってのがもったいないなあってくらい、大衆向けでポップかつ幅広い層に受け入れられそうな感じです。

しいて言うならポップでベタ過ぎるので往年の名作に一歩及ばず、定番化は難しいかなと。しかし、肩の力を抜いて気楽に観れる娯楽作品としては合格点の作品。

ジュブナイルホラーの側面もあり、やはり少年少女の成長とホラーの掛け算は安定感が抜群です。

少し面白かった設定は幽霊を利用してバズろうとしたこと。SNSや動画投稿サービスにアップロードし金儲けに利用しようとする描写が出てきます。
普通は風化されそうなくらいの内容なのだけれど、さすが映画。あまり疑われず大衆から受け入れられ幽霊アーネストは一躍時の人に。
そんなわけないだろうとツッコミたくなるところですが、そこら辺のコメディとしての土台がしっかりしていることで、フィクションとして受容できる範囲に収まっていると思います。
カーチェイスシーンも風変わりな演出で楽しめます。

どっちかというとディズニーっぽいと私は思いました。感情の波が大きくふれることはないですが、スナック片手にワイワイ観る映画として、ベタなところ飽きた人に「ちょっと面白い映画あるぜ」って紹介する分には非常に役に立ちそうな映画です。

2024年 27本目
マグルの血

マグルの血