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火星のわが家 MARS SWEET HOME
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『火星のわが家 MARS SWEET HOME』に投稿された感想・評価

tak

takの感想・評価

3.1
地味だけど不思議と心に残る、「火星のわが家」はまさにそんな映画。ニューヨークでジャズシンガーとして活動していた主人公がスランプとトラブルから故郷に帰ってくる。実家には年老いた元教師の父と離れに住むその教え子がいる。音楽の才がありながら主婦としておさまっている姉がそれにからんで、ときにスリリングに、ときにホッとさせてくれる映画になっている。主人公を演ずるのは、実際に海外でも活躍するジャズシンガー鈴木重子。彼女の自然体でほんわかとしたムードが映画でも生かされている。一方、姉を演ずるのはかつてボンテージファッションでロック歌っていたちわきまゆみ。どちらも映画初出演という異色のキャスティングだ。

この映画を観た頃、”家族”がキーワードになっているものをあれこれ観ていた。この映画も家族という人間関係の難しさ、温かみが感じられる。自身の問題で里帰りしたはずの主人公が相対するのは、父親の介護という現実の問題。妹の活躍をねたむ姉との人間関係がからんで、介護のあり方での意見の相違や父親と姉との対立が、主人公の心を悩ませる。そんな中、同居人の男性と主人公は恋愛ムードになっていく。二人がキスを交わす場面は自然でとても印象に残る場面だ。妹への嫉妬から姉が彼に迫ったことで、ますます関係はギクシャクしていくのだ。大した劇伴も凝った映像もないけれど、この辺りは緊張感が伝わってくる。それにしても日下武史扮する父親が素晴らしい。火星に憧れる宇宙学者で、宇宙への夢を追った頑固だけど優しい父親。厳しさと温かさの両面を見事に演じてくれる。いいところが多い映画なんだけど、いかんせん台詞が聞き取りにくいのが最大の難点。サウンドがすごくこもっていて聞きづらかった。

鈴木重子の本業での活躍は以前に音楽雑誌で目にしたことがある。東京大学出身ということがやたらと取りあげられていて、いい印象はなかった。ところがこの映画を観てから、彼女のCDを聴いている。劇中「あなたの歌を聴くとホッとする」と言われる場面があるけれど、彼女のヴォーカルは包み込むような優しさがある。この映画でもエンディングで彼女の曲It's Time To Loveが聴ける。

当時劇団で活動しており、”小劇場のアイドル”と言われていた堺雅人の映画デビュー作でもある。姉妹の間で振り回される男性役だけど、そのやさしいイメージは今と変わらない。
moty

motyの感想・評価

3.0
堺雅人スクリーンデビュー作。
KaraP

KaraPの感想・評価

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若き日の堺雅人さんが出ており、へーと思いつつ映画のまったりした空気に癒やされてから10余年。その時は他人事だった「脳梗塞で父が倒れる」という出来事が、その後自分の身の上にも起こり、今見返すと、どの事柄も「そうそうそうそう!」みたいに当事者感あるのがすごい。映画にしろ何にしろ、自分の置かれた状況と精神状態で本当に捉え方が変わってしまう。これこそが「共感能力」というのであろう。自分の身の上に起こらないことを「想像して感じろ」と言ってもなかなか難しいのだ。

そのような立場で改めて見返すと在宅介護の問題が、ずいぶんリアルに感じる。「身勝手な父」と「かわいがられてなかった姉」の確執も、私自身の立場にそっくり置き換えられるし、これを見て父に同情する人もいるかも知れないが、私は姉の心情の側に立ってしまう。とはいえ、ずいぶん荒んだ姉だなあとも思う。コンプレックスを自分の中で消化できないと、オトナになってもこうなる。これもまた前回書いたような「40逢魔ヶ時」なのであろうと。兄弟で妹弟のほうが得をする、というのはホントによくあり、そこもまたリアルである。
もう一つおもしろいのは「偏屈な父」の「仕事」についてメディア人が冷淡であること。ビンテージ・サブカルの地位が確立した現代なら、こんな題材は最も面白がるジャンルだろうし、DPZの取材でも受けそうな内容である。2000年にはこういうものは大切にされなかったのだ。廃墟ブームもこのちょっとあとになる。価値に気づかれず、この頃に失われた遺産もたくさんあったのだろう。

姉の誘惑からの流れは覚えていたが、ラスト、歌手の妹と堺雅人さんの会話は記憶になかった。「こんなこと言ってたのか!」と驚きがあった。なんだかハッピーエンディングぽくもあるのだが、どうなんだろ。
これに限らず、今回いくつかの映画を見返して気付いたのは「実はどれも311以前の映画である」ということだった。未曾有の災害によって、それ以降の日本の創作物における描き方や内容に多かれ少なかれ、どれも変化があっただろうと思うけど、こういう「未来は~出来るといいですね!」などという希望的なエンディングを見ると、特にそう感じてしまう。この二人は311を乗り越えて再び会うことが出来たのだろうか?今だと同じエンディングにしただろうか?などと思ってしまう。そう考えると、やはり日本は「前とは別の国」になってしまったのだ…という思いを強くする。

姉妹の連弾を家族で楽しむ。右うしろ、真ん中の人物が若き堺雅人さん。

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