Omizu

悲哀の密林のOmizuのレビュー・感想・評価

悲哀の密林(2020年製作の映画)
3.5
【第77回ヴェネツィア映画祭 オリゾンテ部門Sorriso Diverso Venezia賞受賞】
メキシコ・アカデミー賞のアリエルアワードでは作品賞、監督賞を含む12部門にノミネート、2部門で受賞を果たした作品。

どうやら詩に着想を得た作品のようで、繰り返される定型文は確かに詩のようだった。

『ラ・ヨローナ〜彷徨う女〜』に近いものを感じた。個人的な解釈を以下述べるので少しネタバレあるかも。

自分の解釈としては、人間としてのアグネスは序盤で既に死んでいて、詩にあるように誘惑する女として生き返り人間たちを殺していってるのではないかと思う。

イギリス領とメキシコの間という舞台も意味があるのかな。

「つまらない」と言ってしまうのは簡単だけど、ある意味不遇な女性の復讐劇としてもとれるし、もちろん「森映画」としての文脈もあるような気がする。

面白いとは言えないのだけど、独特の味わいがある作品だった。
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