【第13回アカデミー賞 作品賞他全6部門ノミネート】
ジョン・フォードが同名戯曲を映画化した作品。主演はジョン・ウェイン。アカデミー賞では作品賞など6部門でノミネートされたが無冠に終わった。
なんかしっくりこない作品だったな。陰影を活かした映像は素晴らしいと思ったが物語として興味深いものかと言うと…
とにかく映像美!それに尽きる。白黒の作品だが、光と影を活かした撮影に感嘆。ジョン・フォードと撮影監督の美学が冴え渡った作品であることは疑いようがない。
ただ、物語として面白いかというと微妙。良くも悪くも戯曲っぽいなというか。まぁ実際そうなんだから当たり前だけど。見せ場があまりなく平坦な印象。
船上での人間関係にもあまり惹かれるものがなく…よくある遭難疑心暗鬼ものという感じ。『海の牙』とか『救命艇』とか。
ジョン・フォードだから一定のクオリティに仕上げてきているが、あまり惹かれるものがない映画だったかな。