いぬちゃん

前科者のいぬちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

前科者(2022年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

悲しいかな…親が犯罪者で殺人の現場を目の前で見ちゃうと慣れちゃうんでしょうか。。
殺しの現場に
それが親だからこそ余計、やっても良いのかも…なんて無意識のうちに切り替わってしまう…ような気がします。(身内くらいの近い人がやったら、それが世間一般に悪いことでも良いことでも、自分もやっても大丈夫そうって思うことないですか?)
…そして自分も犯罪者になってしまう。
人生でリアルでほとんど見ないであろう殺しの現場、最初の衝撃は強烈なんだろうし…そこの山は超えちゃった。

そして、殺人の犯罪者で辛いのは被害者と加害者遺族ですよね…
今回の映画の人物、工藤は義父に実母を殺された、被害者遺族であり加害者遺族でした。母親の方を慕っていたので、だいぶ被害者遺族寄りではありますが。
周りからしたら、そんなことはどうでもよくて、家族だったというだけで、犯罪者の子供として差別やいじめを受けたり、怖がられる。そして、自分は大切な人を失ったという身を裂かれるくらいの苦しみを受ける。精神もおかしくなりますね…

過去、一緒に暮らしていた弟と再会した工藤は、そんな弟の復讐を手助けしてしまいます。また、殺しの連鎖が続いていきます。
義父を殺そうとして顔を見た瞬間、弟は躊躇してしまいます。警察に連れて行かれるところで自死。工藤は最後のターゲットだった、義父を弁護した弁護士を殺そうとしますが、保護司の佳代が止めに入り、殺しの連鎖が止まります。

今回の映画で初めて保護司という職業を知りました。国家公務員でありながら、無給。ボランティアですよね。。責任が重くのしかかるような仕事だし、給料が発生してもおかしくないような内容なのですが、なぜ無給なのでしょうか…