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スーパーノヴァのakihiko810のレビュー・感想・評価

スーパーノヴァ(2020年製作の映画)
4.0
「愛しているなら死なせてくれ 本当に愛しているなら」

ピアニストのサムと作家のタスカーは20年来の同性パートナー。ところがタスカーが認知症を患い、2人はあまりにも早すぎる人生の最終章を意識せざるを得なくなる。そんなある日、彼らはキャンピングカーで旅に出る。タスカーは症状が進行していく中で、サムとの別れを決意。一方、サムは最後まで一緒にいたいと訴える。

ゲイカップルが「最期の看取り」をどうするか考える話。
安楽死(尊厳死)の話では、『パドルトン』ーーこちらはカップルではなく中年男性親友同士の話だったがーーを思い出す。
認知症となる自分を受け入れられず尊厳死を望む男、それを受け入れられないパートナー。
どうしようもないときに「ふたりでどう生きていくか」を考えさせられる。
話の展開としては、尊厳死を選ぶのか選ばないのかといった葛藤と、最後に未来への二人の希望が描かれていてよかった。

音楽のチョイスが素敵。主人公がドアーズをかけながら大事な話をする場面が好みだった。
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