もめん豆腐

ドライブ・マイ・カーのもめん豆腐のネタバレレビュー・内容・結末

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

集中力なし星人がインターナショナル版2時間58分に挑戦。結果、村上春樹の世界観が好きな人にはこの3時間の長丁場でも観ていられるよ、の太鼓判を押す!村上春樹ワールドもちゃんと押さえてる。
そんなに数読んでいる訳ではないのでファンだとは言い難いが『風の歌を聴け』『1973のピンボール』『羊をめぐる冒険』『ノルウェイの森』『ダンス・ダンス・ダンス』『国境の南、太陽の西』『海辺のカフカ』までは読んでる。その中でも繰り返し読んでるのは『ノルウェイの森』と『国境の南、太陽の西』の2冊で、お気に入りは『国境の南、太陽の西』。そんなあてくしが音を演じる霧島れいかさんを見てハッとしたのは『国境の南、太陽の西』に出てくるファムファタールの島本さんが霧島れいかさんにイメージがピッタリだったから。美人で掴みどころがない雰囲気を纏っていて、ナイスキャスティングだと膝を打った。岡田将生さんもバーや車内での語りが、こんな感じで表現されることが多いよなと思い出したり、急展開に驚かされたりして、小気味よかった。でもな〜、村上春樹作品を読んだことある人なら全員知ってるはずなんだけど、一人称は「僕」なのよ。でも西島秀俊さんって、「僕」って言わなそうじゃない?どう見ても「俺」でしょ。だから彼が言う「僕」に違和感が強かった。で、村上春樹作品の「僕」にしっくりくる役者を考えてみたら筒井道隆さんがぴったりな気がする。いいか悪いかはおいておいて、個人的に家福役は筒井道隆推し。異論はもちろん認める😼そして彼の作品は記憶が間違ってなければセックスを拗らせてる人ばかり。このヒロインも致しながら何だが気持ち悪い創作してる。村上春樹の感覚らしいなと感じたシーンは、妻が自宅で誰かと致してるところへ家福が帰宅したものの、咎める訳でもなく、そっとドアを閉めてしまうところ。そうそう、この独特な世界観なんだよな〜と思い出した。
ラストの韓国でのシーンはどんな意図があるんだろうと、いろんな人のレビューや考察を見てみたが、正解はないようで。出来たらSAAB900ターボと共に二人が異国の地で静かに暮らしましたとさ、がいいな〜。
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