ささやかな幸せを細かく見つけていければさ、なんとか持ちこたえれるのよ_。
前科者の山田、自称ミニマリストの島田、古い住宅地の大家南。
みんな暗い過去を持っている。それがハイツムコリッタで肩寄せ合って、生活している(生きているではなく)。
炊き立てのご飯を頬張る、もぎたてのキュウリに舌鼓を打つ、古寺に降りしきる突然の雨を思う存分浴びる。
誰だって話したくない過去はある。特に死については。
『かもめ食堂』、『めがね』の雰囲気を持ちつつ、テーマは存外深いところにありました。
※でもわたし的には、荻上ワールドの独特な空気感にはシリアスなテーマは馴染まない気がするって感じます。