旅するランナー

サン・セバスチャンへ、ようこその旅するランナーのレビュー・感想・評価

4.5
【セルロイド・ドリーム】

サンセバスチャン映画祭を舞台にした、ウッディ・アレン監督による小粋な小品。
主人公(売れない中年作家)が、欧州クラシック映画っぽい夢や妄想を見るのが、この作品の肝。
フェリーニ、ルルーシュ、ゴダール、ベルイマン的設定で、ウッディ・アレン的セリフをしゃべるのが面白い。
最高です!

話としては、悪口ばかり言ってるショボい主人公が、妻と人気映画監督の浮気に疑念を持って心気症になる。
訪れた病院で、美しい女医さんに出会って、アプローチを仕掛ける。
中年おっさんの悲哀に満ちたジタバタ。
という、いつもの軽いパターン。
お気楽に楽しみたい。

ベルイマン的死神役で、あの人が出てきてフェイドアウトしていくのにはウォ!となりますし、
もちろん、サンセバスチャンの美しい街並みも堪能できて、映画ファンは映画の夢を見れるような、素敵な映画になってます。