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ジャン・ドゥーシェ、ある映画批評家の肖像
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『ジャン・ドゥーシェ、ある映画批評家の肖像』に投稿された感想・評価

『ジャン・ドゥーシェ、ある映画批評家の肖像』、唯一無二の映画人ジャン・ドゥーシェの肖像、とりわけ声を通して映画とは何かを観客に再考させる。映画とは完成ではなく運動という思考において、今もなお重要な示唆を与えてくれるに違いない。
ジャン・ドゥーシェの「批評とは愛する技法だ」という言葉がとても好きで、私もそのスタンスで芸術に接していこうと思っている(まあ私がフィルマークスでやってることは日記ですが)

でも、「愛する人とのランデブーに行くよりも、溝口の映画を観に行くことを好む者は、愛についても溝口についても何も分かっていない」というお言葉に関しては、愛についても溝口についても分からなくていいのでランデブーより映画を観に行かせてください!ってなってしまう〜こんなオタクですまんな!!

🔽参考
https://www.nobodymag.com/journal/archives/2020/0121_1753.php
映画単体としては御世辞にも良い出来とは言えないが、稀有な"映画批評家"題材ドキュメンタリーとして意義は大きい(日本で誰か蓮實重彦の映画作らなくて良いのですかね)。上映そのものというよりも、見ながら色々考えたり、見終えた後の鼎談トーク(岡田秀則×廣瀬純×須藤健太郎)の面白さに価値がある。劇中では、擬似親子関係にあったというボーヴォワ証言が白眉。L'Art d'aimer 邦訳望む。

「つまりは、映画を犠牲にして、自分自身や主義主張(たとえそれがどれほど高邁なものであったとしても)を大きく見せようとするのは、根っからの知的不誠実さの表れである」byドゥーシェ
…個人的に最近よく考えることと近いので書いておく。

ドゥ「バルネットを見たことはあるか?」
若者「ないです」
ドゥ「ゴダールも新作で引用している…見ればすぐにわかるよ。ともあれ、まずは見なくちゃな」
…のやりとりには笑った。

2020/07/19