旅するランナー

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースの旅するランナーのレビュー・感想・評価

4.5
【スパイダーマンとしての常識も打ち破る】

前作「スパイダーマン:スパイダーバース」を観た時に、もうこれを超えるスパイダーマン映画なんて出て来ないだろうって思ってました。
でも、軽っく超えてきましたっ!

冒頭のグウェンによるドラム演奏音から鷲掴みにされたのは、塚口サンサン劇場での「IWANAMI SOUND EXPO 2024」岩浪美和音響監督監修による特別音響上映のためばかりではあるまい。
その後の家族愛や、次元を超えた恋愛というドラマ部分、
スパイダーソサエティに移動してからの怒涛の展開、
全てのシーンが、蜘蛛の糸に絡め捕られるような、圧倒的な面白さ。

そして、かつてスパイダーマンたちが受け入れてきた宿命「愛する人と世界を同時に救うことはできない」にあらがい、
スパイダーマンとしてのその運命・常識を打ち破る行動に出る主人公マイルス・モラレス。
その決意が、マルチバース全体の他のスパイダーマンたちを敵に回すことになる。
さらに最恐になった宿敵ザ・スポットも悪の触手をニョロっと伸ばしてくる。
ってとこで次作に続く...

シリーズ3作目は、この2作目を更に超えて面白くなってくるだろう。
なんせタイトルが「スパイダーマン:ビヨンド・ザ・スパイダーバース」なのだから。