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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースのtkykのレビュー・感想・評価

3.9
結論としては尺が長い事だけが印象に残った作品だった。冒頭のスパイダーグウェンのアクションなど全体的にアクションシーンは非常に見応えがあり、その点ではとても良かったがスパイダーバースに関する展開が長ったらしく感じた。
特にカノンイベントはスパイダーマンを拗ねらせているような設定に思えた。スパイダーマンにおいて、大事な人の死というのは「定番」みたいになっているがそれを堂々とスパイダーマンの「運命」としているのは若干興醒めした。物語の流れからそういった展開になるからグッとくるようなものを、予め設定されるとマクガフィン程度にしか感じられない。今回はまさに大切な人の死がマクガフィンに収まっているので終盤は若干興味の持続が途切れているように感じた。
加えてマイルス・モラレスと家族の話が食傷気味だったのも気になった。前作や過去のスパイダーマンで散々語られている話を繰り返しているように感じられた点でもイマイチ話に乗り切れなかった。

良かった点としてはマルチバースの通り、様々なスパイダーマンが出てきた点である。各世界線で絵のトーンが違うのも良かった。

3作目に向けての踏み台としては良かったが1本の作品としてはまずまずだった。
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