スケールの大きな超一級のエンタメ娯楽作品でした。前作がマンガの実写化作品の成功例として完璧だったので、そのクオリティが保てるのか不安もありましたが杞憂でした。むしろそれを超えてきたまであります。冒頭でこれまでのあらすじを紹介したり、「今何をするために誰と戦っている場面」というのが分かり易く工夫されており、原作マンガを知らなくても置いてきぼりにならないと思います。
主人公である信たち歩兵の視点に入り込んで大軍同士のぶつかり合いを体験するリアリティとド迫力。冒頭の刺客たちとの闘いからアクションシーンが満載で、どれも迫力がありそれだけでも見る価値がありますが、中でも一番アガったのは信を庇ってキョウカイが最初に無双するシーンでした。「舐めてた奴が実は強い」の王道パターンですね。タンタントーンはやっぱり口で言うんだ…
信とヒョウとの約束や、憎しみが憎しみを生む戦乱の世の虚しさ、負の連鎖を断ち切るために中華統一を目指すエイセイの信念を要所に取り込むことで、各エピソードが散漫になることなく前作から続くシリーズ物として太い一本の筋が通ったものになっていました。
前作もそうでしたが、良い意味でのスターウォーズっぽさ＝エンタメとしての鉄板フォーマットを随所に感じました。本シリーズでもお馴染みになっている場面切り替えの横ワイプなんかまさにそうだし、冒頭で剣を手に間合いを詰めてくる刺客との立ち合い、キョウカイの地元の村での長老たち（？）の姿などはジェダイ騎士そのもの。前から少し気になっている「信がチートすぎる件」も、彼がジェダイマスターだと考えればある程度納得できます笑 さながらカリョウテンがR2D2？ハシカンは首回りがスッキリしたというか体重を落としたようで、少年（少女？）ぽさがあり可愛かったです。
前作に続き、本作でも錚々たる顔ぶれの役者陣による熱演、好演が光っていました。トヨエツのあんなに線の太い将軍役は見事。キョウカイ役の女優さんは綾瀬はるか似のように思いましたがアクションに定評のある女優さんなんですね。あとカメ止めの監督さん！あの伍長役にピッタリ！大出世！
