かんやん

ザ・ファイブ・ブラッズのかんやんのレビュー・感想・評価

ザ・ファイブ・ブラッズ(2020年製作の映画)
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スパイク・リーのベトナム戦争もの。

戦争中に埋めた金塊と戦死した仲間の骨を取り戻すために、かつての戦友たちが再結集。

冒頭のモハメド・アリのインタビューから続く反戦デモのニュース映像に、並々ならぬ意気込みを感じてエキサイトする。この監督、言いたいことがハッキリあるんですね。ありすぎるとも言える。

それに、爺さんたちが年甲斐もなくはしゃぎまわるベトナム観光の前半がとてもキラキラしていて(もちろん、ワルキューレがかかります)、否応なしに期待が高まるが……。

ロッテントマトズの批評家支持率92%。

しかし、後半はありがちな、疑心暗鬼と裏切りのお宝探しモノへと傾いてないか。親子の確執やPTSDの執拗な描写があったり、単なるアクション映画にしたくはなかったんだろうけど、さりとて湿っぽい感動モノにもしたくはなく(そこのところは伝わってきます)……なんかどっちつかず。それにアクションはあまり巧くない。

監督の演出に首をひねること、一度ならず。

戦死したが故にいつまでも若い兵士を演じる故チャドウィック・ボーズマン、痛々しいまでに痩せていたけど(ブラックパンサーの勇姿を知っているだけに)、後光が射してました。いや、そういう照明なんだけど、監督は知っていたのか、彼が病魔に犯されていたことを。

ジャン・レノさんもとても体調悪そう。ご高齢ですしね。
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