シカク

ジョン・ウィック:コンセクエンスのシカクのレビュー・感想・評価

4.4
サンドバッグに拳を叩き込み、轟く爆音がその後の、壮絶なジョンウィックワールドを、出囃子よろしく予感させる。もう終わりかなぁから、畳み掛けますからね。絶対ちょっと長いんです(それがいい)。
ちなみに、この時「RRR」の冒頭、怒りに任せるラーマを思い出しました。 

いざ蓋を開けたら、流石の飽きさせないどころか、随所で度肝を抜かすアクションのサプライズ。毎回、アクションの展示会さながら新たな試みに挑むけれど、また、水準を更新したんじゃないでしょうか。

命令を受けたドニー・イェンのケインそれから、真田広之のシマズと、シリーズでは新顔でありながらジョンの旧友です。このふたりがいることによって、そして思わぬ交わりを果たすことによって、cosequence(結果・報い)の意味合いに厚みが増したような気がします。
自分的には流浪の賞金稼ぎトラッカーが気に入りました。リュクを背負ってバックパッカー的な出立ちで犬を引き連れて飄々と気ままな感じ。だけど、しっかりストーリーに食い込む気骨なキャラで、新鮮。

廃屋での、神の視点で見下ろされながら、火炎を撒き散らすジョンウィックの、復讐やら応報の精神が顕になる絵図。今までは同じ目線で一緒に敵を倒しながら突き進むみたいなのが多かったが、ありそうでなかった形で無双状態を見れ、この映画の最高潮を感じた。

前作は忘れたけれど、元々ジョンの飼い犬の仇をなすところ始まり何かと犬との繋がりが多いシリーズ、今回は犬もcosequenceな振る舞いで魅せる。
製作陣、俳優陣も引く気はないだろうから、永久に続けて欲しいな。
シカク

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