栗林55

スペシャルズ! 政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話の栗林55のレビュー・感想・評価

3.8
【邦題が暴走してますがそれはさておき、自閉症の人々と社会に適応出来ない若者を応援した実話】
「選別せずに、誰でも受け入れる」


『最強のふたり』の監督か〜‼︎
そりゃ良いはずや😊
実話をエンタメに昇華するのが上手い👏


原題 Hors normes = 規格外


タイトルとジャケ写から、施設経営の攻防がコメディ調かシリアス調で描かれるんかな〜、と思ってました🤔
けど実際はどっちでもない感じで、それよりもリアリティを強く感じた😌

「自閉症の人々の様子を見て、彼らに対してどのような感情を抱きますか?」っていう感情的な問いかけと、
「彼らのことを知ってますか?彼らを守るためにはどうするのがいいでしょうか?」という現実的な問いかけをされたような作品でした😊



冒頭から二グループの視点が切り替わっていく構成✨
ちょっとどーゆーことか分からん時間が続いたけど💦、自閉症の子供たちを見守る団体と、若者を支援する団体の二つのが補い合ってるのね😚
なーるほど‼︎😆


自閉症の子供達を選別することなく、依頼があれば自らの施設に受け入れるブリュノ。そんなことを続けてると、施設は経営も統括も手に負えなくなり、しまいには政府に危険分子として目をつけられ…


政府に詰められて、ブリュノが怒りというか、本音というか、思いをぶつけるシーンはめちゃめちゃ痺れた‼︎🥺
最高の見どころです✨✨

この話のテーマは、安全性や専門性、現実と理想などを考慮すると、愛だけでは片付けられない難しい課題だとは思います。
でもこのシーンにおいて、愛に溢れた彼の言っていたことは、全て正しかったと思う😊


ブリュノの口癖は、
「なんとかする」

でも、彼もわかってると思うんです。
多分、自分たちが自閉症の人たちに対して、積極的にできることはそんなにない。
できることは、彼らが一つ一つ物事をクリアして、社会に慣れていくのを、ただ見守ることだけ。言ってしまえば、時間稼ぎ。

ただ、それはものすごく大事なこと!

恐らく、社会は自閉症に対して十分な理解がないでしょう。僕も足りないと思う。
人々は、理解していないものに対して無関心となり、より一層理解できない。寛容になれない。見守ろうとしない。愛をもとうとしない。

社会よ、
もう少しだけ愛をもって、
自閉症の子たちが社会に入れるのを待ってほしい…
その気持ちが伝われば、経営もクソもないんやけどなぁ…

そういう思いを抱いて、ブリュノはひたすら「なんとかする」と言いながら、自分の施設の子達を信じて、守ってきたんじゃないかな。彼らは少しずつ進歩もしてるんだよ…と。もうちょっと社会に待ってもらおう…と。
どうしてもベルを押しちゃうジョゼフの見守り方も一貫してたね😊でもまぁ…あれは大変だ😅😂


自閉症は、既に自分に閉じ込められているから、薬で閉じ込めるようなことをしてはいけない。というブリュノの意見は素敵やった✨



ディランの、自閉のフリして恋を仕掛けるみたいなあれは…不快に感じた😅
この子の言動が色々、え??てなることばっかりで😓ま、ほんまは、この若者のことも応援しないとあかんねやな💦

『エール!』でも思ったけど、こういうのを直接表現するんがフランス流🇫🇷なんやろうなぁ🤔
『最強の二人』はその点もひっくるめて好きやったんやけどな〜


ヴァランタンの支援として馬にこだわったのかは、なんでかわからんかった🤔意識のベクトルをそらす意味があったんやとは思うけど〜。ちょっと説明が欲しかったかな。


ネタバレ⤵︎
ディラン、"嘘"じゃなかったんやな〜!
なるほど!気づかんかった😅

⤴︎



映画としては『最強のふたり』が圧倒的やけど、
メッセージ性や愛情がとっても伝わってくる、非常〜に良い作品でした😊✨

「医学は手順が決まってるけど彼らは違う。心と信念で動いてる。だから改革して子供達を救えたの」
栗林55

栗林55