KnightsofOdessa

Isabella(原題)のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

Isabella(原題)(2020年製作の映画)
2.5
["尺には尺を"と紫の海] 50点

2020年ベルリン映画祭エンカウンターズ部門選出作品。これが初ピニェイロだが、過去作品のあらすじを読む限り、本作品でもいつも通りシェイクスピア劇を現代に翻案して解体してくのをやっているようだ。今回は『尺には尺を』で、主人公はイサベラを演じる。冒頭で登場するマリエルは妊娠しているが、同じドレスを着たマリエルが登場する次のシーンでは妊娠しておらず、時系列がぐちゃぐちゃにかき乱されていることが分かる。また、同じに見えるが細部が微妙に異なるシーンや同じに見えるが演者が異なるシーンが繰り返され、現実世界が演劇のように解体されていく過程が提示されていく。『尺には尺を』と現実がリンクしていくのも興味深いが、なんだか頭でっかちに感じて退屈だった。TIFFmexに参加して改めて思ったけど、こういう爆睡しそうな作品も止められるという点で配信は優れているが、寝る度に止めているとありえないくらいの時間が掛かるのが難点。
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