JunichiOoya

夢のアンデスのJunichiOoyaのレビュー・感想・評価

夢のアンデス(2019年製作の映画)
2.0
映画が始まる前に数十秒か1分くらいパトリシオ・グスマンの挨拶映像が入った。プロデューサーのレナート・サッチェス(だと思うけど違ってたらすみません)と二人で。
そこでレナートが「この映画から何某か学んでくれたらとても嬉しい」みたいなことを言って。
嗚呼、それだけでこの映画はダメだわ。作り手が客に向かって「学べ!」ってどうなの? 唾棄! 学ぶかどうか(もちろん学ばないけど)はあんたに言われる筋合いじゃない、こっちで決めますから。

挙げ句の果てはピノチェト後の新自由主義跋扈についてなんのアンチも示すことができない。
なまじ映像の美しいグスマンさんの映画は、そのことに囚われて、見る側はいつのまにか何者かを獲得した錯覚に陥ってしまう。

くわばらくばら…。
百害あって一利なしに見えたのだけれど、違います?
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