【第3回ヴェネツィア映画祭 外国映画大賞】
『仔鹿物語』クラレンス・ブラウン監督作品。ヴェネツィア映画祭ではムッソリーニ杯(外国映画大賞)を受賞した。同時受賞したイタリア映画はカルミネ・ガローネ監督の『おもかげ』である。
大分原作から端折っているため展開が急すぎる。ただ、グレタ・ガルボの美貌と主演力が素晴らしい。ロシアを再現した豪華な衣装や美術の中でガルボの美しさが輝く。
一番展開に無理があると思ったのはアンナとヴロンスキーが急接近することかな。出会ったと思ったらいつの間にか相思相愛になりすぎていて笑ってしまった。そこが肝なんだから丁寧に描かなくてどうするんだ。
そこを補って余りあるくらいなのがグレタ・ガルボとフレドリック・マーチの並び。まぁゴージャス。ガルボの美しさはもとより、繊細な表情の演技が味わえる。
大分大味な作品ではあるが、主演の二人が素晴らしい。ゴージャスな美術や衣装もハリウッド全盛期!という感じがしていい。