このレビューはネタバレを含みます
タイトルとティザービジュアルの「これはおしゃれな女子が彼氏と見に来る映画でノットフォーミーなのでは!?」感がすごくて、Saltburnがはちゃめちゃ好きなのにも関わらず観るのが遅れてしまった。蓋を開けてみればSaltburnと通ずるところもある爽快復讐ムービーですっごくよかったですね!ぶち殺して回る側(殺してはいない)がおしゃれな女の子で素直に応援ムードだよ。
美術と衣装のセンスがすごくよかった……!それも恐れていたようなガチリア充感ではなく、なんか文化系というか、オタク向けで安心した笑。キャシーんちのお部屋とかロココ調のお屋敷じゃん。これならディズニー映画のがこわいわ(メインストリームを行く女子がメインストリーム以外に道があることも知らずに観る映画という意味で)。
初っ端も、働く女子のおしゃれラブコメなのか~?という雰囲気を醸し出した後の、工事現場のクレーンを背景とした荒涼とした心象風景どーんという。これ表面的におしゃれ映画っぽいのただのブラフだろ。
ラスト、結局ライアンはヒーローになんかならんくて(当時だって黙って見てるだけだったんだもん。当たり前だよね。視聴者は更生を期待してしまうけど、冷静になれば、情けない言い訳を繰り返すこの男にそんな目はないのだった)キャシーが周到に張り巡らせた罠とニーナとの絆で勝つのは、すっごくいいラストだけど孤独だ涙。孤独だからこそいいラストだ。いややはりこれはリア充向けではなく、オタク向けだわ。