ロックウェルアイズ

パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女のロックウェルアイズのネタバレレビュー・内容・結末

4.6

このレビューはネタバレを含みます

ワケありの荷物を運ぶ特殊配送会社「特送」。
そこに所属する天才女性ドライバーのウナは賭博ブローカーとその息子ソウォンを輸送する依頼を受ける。
しかし、追っ手に捕まりソウォンと300億ウォンの入った金庫の鍵だけを輸送することになったウナ。
悪徳警官や殺し屋、国家情報院が迫る中で彼女は逃げ切ることができるのか。

お久しぶりのパク・ソダムは死ぬほどカッコよかった!
非常にテンポよく、ハラハラドキドキしつつもその先に得られる爽快感が堪らない。
『トランスポーター』や『ベイビー・ドライバー』、『ドライブ』など、運び屋カーアクション映画は数多あれど、それらの名作に引けを取らないどころか、個人的にはそれら以上に好きな作品になってしまったかもしれない。

冒頭のカーチェイスから一気に掴まれる。
女なのかよ?大丈夫か?と言ってくる依頼人のおっさんを鮮やかなドライビングテクニックで黙らせるウナ。
そこからの流れはお決まりな感じだが、シンプルイズベスト。
エンジンがかかるように仕事や憎悪のスイッチが入った時のウナの無敵モードは誰にも止められない。
ソウォンに対して徐々に母性にも近い愛情を感じ出すウナとそのウナを慕い始めるソウォン。間違いない!

最後どうやって助かったのか分からなくてちょっとモヤモヤするけど、ハッピーエンドで本当に良かった。
あれでハッピーエンドじゃなかったら軽く病んでいたと思う。
でもウナ完全優勢の状態で終わらせないのが韓国映画の良いところ。
正直あそこまで追い詰められると思わなかった。
爽快感だけで満点つけたいところだが、子供嫌いなのが祟って自分勝手なソウォンをあんまり好きになれず多少減点。

パク・ソダムは言うまでもないが敵役も素晴らしかった。
悪徳警官ギョンピル役のソン・セビョク、『マイ・ディア・ミスター』のドンフンの弟に似てると思ったらそうだった。
最近『マイ・ディア・ミスター』の出演者を他の作品で見ることが結構あって、全く違う一面も見れて感心することが多い。
調べたらそういえば『私の少女』にも出てた。この人こういう役本当上手いな。
ソウォン役の子はパラサイトでパク・ソダム演じるジェシカが家庭教師してた子だった!
まさかの再共演。

シリアスなシーンもあれば軽快なシーンもあるジェットコースタームービー。
追い詰められたところで“ドライバー”のシャレに気付いたり、そうかと思えば主要キャラが死んだり、色々忙しい。
ちょっと気に入っちゃったギョンピルのセンスあるセリフがこちら。
「俺はイエスでこいつはモーゼ 道を開けろ」
こりゃコムドットでも道開けるわ。