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ラ・ジュテのkekqのレビュー・感想・評価

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)
3.9
1962年のフランス映画。時空を超えた0.5時間の壮大な紙芝居。60年経ったいまも紛れもなく"映画"として成立している説得力に唸らされる。

まず印象的なのはフレームごとの写真の格好良さ。
一枚一枚の構図に隙がなく、純粋に美しい。こちらの想像力を適度に刺激することで脳内に広がる世界をとんでもなく広げ、十分な没入感を与えてくれる。
このあたりは日々膨大な映像に触れ、イメージの経験値が豊富すぎる私たちの方が新鮮に映るのかもしれない。

そして冷淡なナレーションに反して繰り広げられるダイナミックな物語。SFの自由度を最大限に活用し、多くを語りすぎない詩的で哲学的なエンターテイメントが成立している。

退廃的な美と極限状態に置かれた人間の苦悩。テリー・ギリアムが食いついたのは大いに納得でき「12モンキーズ」が25年ぶりくらいにまた観たくなった。
時は流れる…🥲
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